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目標が見つかったら「最初の曲がり角」を探そう

複業を諦める人にありがちなパターン

最近、考えさせられることがありました。

以前、何度も講演に来てくださった方に「最近どう?」と声をかけたら、「複業、やめることにしました」とのこと。

理由を聞くと、「儲からないから」。テーマを決めて、必要な道具もそろえて、案件マッチングのサイトにも登録して…と行動はしていたのですが、その後、スキルアップや営業の大変さの壁にぶち当たり、「忙しいばかりで稼げない」という理由で諦めてしまったそうです。

複業に挑戦してみて、「忙しいのは性に合わない」と気づくのも、それはそれで財産だと思います。

ただ、私が気になったのは、その方が挙げる目標とする人や理想の働き方が「売れっ子」ばかりだったことです。

好きな仕事を好きなタイミングでしてお金も稼げる、というライフスタイルに憧れて複業をはじめたものの、修業期間は勉強が大変で稼げないのでがっかりしたのでしょう。

実は、このパターンは複業初心者あるあるです。世の中に出回る情報はいい側面ばかりなので、「マイペースに稼げる」と思って複業を始めると、ギャップを感じてしまいます。

これまでも、似たような思考で諦める方がたくさんいたので、どういう話をするのが有効かなぁと考えていました。

「地図の読み方」で考えるキャリアの拓き方

「この人みたいな働き方をしたい」と憧れを持つとき、相手が一流の人、自分より数段上の人である場合もあると思います。

でも、遠すぎるゴールを目の前にすると、誰だって途方に暮れてしまいます。

だから、活動初期には「身近なロールモデル」を見つけるのが大切だと思います。

地図に例えると、「最初の曲がり角」の目印を見つけるのです。

キャリアの進め方は、地図を頼りに目的地を目指すのに似ています。

①目的地を決める
②現在位置や目的地の方角を把握する
③目的地にたどり着くまでの道順と、曲がり角にある目印を把握する

概ね、この3つをやれば地図を頼りに目的地まで行くことが可能なはずです。

まず、自分がどこにいて、どの方向に目標があり、そこまでどれくらいの距離がありそうか見定めます。

次に、「最初の曲がり角」となる「自分の少しだけ前を歩いている先輩」を見つけて、まず同じくらいのレベルに達するように少しずつ努力します。

最初の角を曲がったら、少しレベルを上げてその次の曲がり角…という風に、小刻みに小目標やロールモデルを設定していきます。

最初から、遠くの目的地に憧れて、その道中に何があるか考えないと、遠すぎて諦めがちだと思うのです。

それから、一度目標を決めたら、まずは「今見えている曲がり角」までは努力を継続することも大切かと思います。

やってみなければ、適性や実現可能性も見えてきません。

違う方角に「これもいいな」と思うものがあっても、よそ見ばかりしていては、どこにもたどり着けません。やってみて、違うと思ったら、改めて進むべき方角を見定めて、納得感を持って違う道に進む、ということも私は意識しています。

距離感を掴むためには、その道を通った先人の話を聞くのも有効です。

今は売れっ子になった方が、初期に何をしていたのか、どんな岐路で飛躍したのか?そんな話を聞くと、目標までの距離感が掴みやすくなります

トントン拍子で活躍しているように見える人でも、意外と泥臭い努力をしてきているものです。今自分がしている、一見すると地味でつまらないことも、活躍する先輩もしてきた土台作りだと知るとやる気が増すのではないでしょうか?

どんな分野でも、興味を持つ人に対して、実際に目標を達成できる人は著しく少なくなります。

行動しない人も多いですが、「行動したのにどこにも行けない」という場合は、進んでいる方角や距離を自分で把握できておらず、実は活動量は増えても出発点の近くをウロウロしているばかり…という可能性もあります。

活動量を無駄にしないために、自分の頭の中に地図を持ち、少し面倒でも現在位置や次の曲がり角をいつも確認する習慣を身につけるとよいと思います。

“聞こえてくる話”も脳内地図で位置を把握

「目標までの道順を想定する」という場面はもちろん、“聞こえてくる話”にも同じように「位置」を判断する必要があります。

例えば、売れっ子はこんなことを言います。
「本当にやりたい仕事しかやらない」
「営業活動はしない」
「SNSはやらない」

でも、これを初心者が真に受けると、「活躍している人の行動を真似たのにうまくいかない!」となってしまいます。

売れっ子の人は、仕事を選べるだけの需要があります。口コミで依頼される仕事の方が、すでに自分の価値を知っている状態の方と仕事ができるので、営業活動をしてお願いするよりやりやすいに決まっています。すでに十分な仕事依頼が来ていれば、SNSで情報発信する必要性も高くありません。

売れっ子の発言は、仕事が潤沢にある前提なので、初心者がそのまま参考にできません。

初心者が参考にすべきは、「初心者からはじめてマネタイズしはじめたくらいの先輩の発言」であったり、「売れっ子が初心者だったころにしていたこと」です。

逆に、それなりに稼げるようになったときに、自分を新人扱いして「選り好みせずなんでもやった方がいいよ」「練習になるから無料でやって」なんて言ってくる人がいても、自分の現在位置を客観的に把握できていれば「そろそろ仕事を選ぶフェーズだ」「有償の仕事のクオリティが下がるから無償は断ろう」と自信をもって判断しやすくなるはずです。

自分の頭の中に、自分のキャリアの地図と現在位置情報を持っていれば、ノイズが減り、「まさに今、自分にとって必要な情報」を選び取れるようになると思います。

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