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「0→1」で心が折れない人は、目盛りを刻む力がある

スモールビジネスやプロジェクトを立ち上げる時に、「0」を「1」にすることが必要になります。

似たような前例や成功体験がない限り、最初から成功への道筋が見えていることの方が少ないでしょう。

方向性が合っているのか分からないまま、成果が出るのか見えないまま、リソースを使い、人を巻き込み、努力を続けるのは大変なことです。

早々に諦める人も多いですが、挫折を乗り越えて、「1」にたどり着く人もいます。

諦める人と、うまくいくまで続けられる人に、どんな違いがあるのだろう?と考えてみました。

0から始めて成果にたどり着く人は、「0」と「1」の間に自分なりの「目盛り」を増やすのがうまいのではないかと思います。

0からはじめると、まず何を目指せばいいかわかりません。何から手を付けていいかも確信が持てません。

まずは「進むべき方向性の仮説」を立て、それを元に「ゴールまでの手順の案」を立てる必要があります。そして、そのためには適切だと思われる仮説や案を立てるための情報収集も必要です。

この時点では、「仮説」や「案」でしかないので、目に見える成果はひとつもありません。

情報収集をするうちに、最初に想定していた方向性が難しいと判明することもあるでしょう。方向転換が必要になり、また情報収集をやり直して、仮説を考え直さなければいけません。

試行錯誤の末、進むべき方向性が決まっても、ゴールまでの手順を着実に進めるとは限りません。

「やってみたら想定以上の労力がかかった」「必要なリソースが集まらない」「目的のために最適な手段ではなさそうなことがわかってきた」「ライバルが多すぎて厳しい」などなど、さまざまなつまづきにぶち当たります。

壁にぶつかるごとに、試行錯誤が必要になりますが、その中には成果につながらなかったアクションも多いはずです。

そして、この時点では、他者や世間に発表できる成果物は何もでき上っていない。

ここで「このまま、徒労に終わるのではないか」「やってきたことは全部無駄だった」と、諦めてしまう人が多いのです。

一方、「1」にたどり着く人は、「0」から「1」の間にしてきた試行錯誤や、わずかな全身を、小数点以下の小さな目盛りで適切に評価しているのではないかと思います。

他者や世間からは「1」になって、つまり何かしら形にしたときにはじめて、ようやく認識してもらえます。だから、1未満のものを進歩として捉えにくいですよね。

水面下でしてきた試行錯誤が無駄にならないことを理解していれば、「0以上1未満」の集積が未来に続いていることを信じられます。

ゴールへの最短距離ではなくても、「周辺の情報の充実」や「最初に試した仮説が最適ではないことがわかった進歩」を、きちんとカウントした方がいいでしょう。

関連する情報は多いに越したことはありません。土台のすそ野が広ければ、その上により頑丈な骨組みを建てることができます。

成功しないことがわかったなら、同じ間違いでリソースを無駄にすることもなくなり、他の道筋に挑戦する機会を得られます。

その過程で得たネットワークだって、財産になります。

諦めない人は、成果に直結しなくても、ノウハウや経験値などの人的資本、ネットワークなどの社会関係資本が0.1とか0.01刻みで着実に増えているということに、自覚的なのです。

小数点以下を勝手に切り捨ててしまったら、手応えがなくて絶望してしまいますが、前例のないことに挑戦した経験がある人なら、初期はこういう「0.01」の積み重ねでしか前進できないことを体感で知っているから、耐えられます。

その「0.01」が何につながるかは、序盤であるほど輪郭が掴めません。

でも、使い道のわからないたくさんの引き出しが、新しい仮説を立てるときや方針を転換するときに、何かの役に立ちます。

「0→1」を目指す時、周りが小数点を切り捨ててきて0扱いされたとしても、自分だけは繊細な目盛りでわずかな前進をちゃんと評価してあげましょう。

それが、「1」にたどり着く秘訣です。

パラレルキャリア研究所代表 慶野英里名

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