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セミナーメモ:パーソナルトレーナー、パーソナルジムの今を考える

このnoteは『パーソナルジム、パーソナルトレーナーの今』を考えるオンラインセミナーの内容メモです。

パーソナルトレーナーやインストラクターなどフィットネス業界で働く方、ジム経営者の方に向けた、Covid-19の局面をどう過ごすかについての岡崎さん(渋谷のパーソナルトレーニングジム等を経営)の意見と質疑応答、それを補足する情報で構成されています。

先に公開しているGoogle Docがスマホでの閲覧時に読みにくかったのでnoteにしました。

Google Docとの変更点
・時系列ではなくカテゴリ別に整理しました
・スマホで見やすくなりました

以下、セミナーのメモです。

今やっていること

足元のお金の確保のためにやるべきこと

・売上をたてる(オンラインでのPT・ライブ・アーカイブ動画の提供等)
・費用を下げる(家賃、広告費、人件費削減)
・お金を借りる(金融機関からの借り入れ)
・お金をもらう(給付金、テレワーク補助金)

現状、金融機関からの借り入れに時間がかかっている。給付金について「手続きがわからないから申請しない」という声を聞いた。絶対にやるべき。

書き手補足:以下にお金関連情報がまとまっています

岡崎さんが経営するジムの状況について

5月は営業再開し、例年の70%の売上を目指している。
自粛期間中に法人向けのオンライン指導の問い合わせがあったので検討している。これまでオンライン指導はしていなかったが、個人向けにも開始する。

書き手補足:申し込みは締め切っています
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Sharezが新たにやり始めたこと

Twitter やInstagramなどのSNSやnoteを、新規のお客様の集客ではなく、既存のお客様とのコミュニケーションに利用している。

 撤退の基準は?

公庫から借り入れについての返事がないため、まだ決めていない。借り入れ可能な金額を考慮して、最終的な撤退基準を決める。

オンライン指導について

オンラインで何をしたら良いか?

オンラインのパーソナルセッションを何回かテストしてみて、難しいという手応えを得ている。周りをみると、通常のセッションより単価が下がる傾向にあり、結果としてトレーナーの稼働時間が増えてしまうのも難点。

ライブレッスンは比較的やりやすいと思うが、YouTubeやInstagramが競合になる。

法人向けオンライン指導の中身が気になる

グループでzoomを利用して、通常のレッスンをそのままオンラインで行うようなものになるだろう。中身は何が良いかは、やりながら考えていく。カメラの設定がポイントになるだろう。

書き手補足:Mac PCで、zoomでの発信をYouTubeなど他にも配信する場合のノウハウ。Windowsの方はググってください

PTの価値がオンラインで下がるとは?

お客様がおかれている環境が、ジムとは異なるので、そのまま同じものは成立しにくいはず。そういう意味で、価値が維持できるか難しい。

書き手補足:マンションでは騒音を気にしてジャンプ動作をしにくい、重りがないので自重以上の負荷をかけにくい、等

高齢者やITリテラシーが低い方へのオンライン指導が難しい

とにかく利用障壁を下げる。SNSのリンクを送っても、遷移やアプリをDLする手間が生じる。それでは利用されないorできない。LINEなどで動画を送り、その動画だけで完結するようにするなどの工夫が必要。

書き手補足:カーブスの2020年8月期第2四半期決算説明資料(リンク先はPDFです)では、以下の打ち手を発表しています。現時点で詳細は不明
・店舗外サービスの実験的な展開
・新サービスの開発・展開:オンライン体操教室『おうちでカーブス』
・「健康二次被害」防止啓発キャンペーンへの積極支援
・地方自治体と連携した啓発の展開
店舗での運動は本質ではなく、習慣化こそがカーブスの提供価値であるとして、新しい手法を検証中とのこと。今後どう動くか要注目

オンライン指導だと身体に触れられないのでどうケアしているか?

細かい指導・指示が必要な運動を案内しないようにする。また、ジムでの指導とは違う価値の提供も必要。

明日からオンライン指導(メモ冒頭に記載)を始める。下記2点を付加価値として提供、検証・改善していく。
・すぐできるエクササイズの動画を送る
・質問をもらってそれを回答する

書き手補足:宅トレメディアSHEPLI が、上記に似たサービス「Beauty Diet Room」を提供しています。具体的には、非公開Instagramアカウントを利用して
・エクササイズを動画で共有
・Googleフォームで参加者からの質問を受け付け、動画で回答
・参加者は1week毎に体型の画像をupして、上記アカウントからフィードバック
・参加者は自分のアカウントで食事を投稿して上記アカウントをタグ付すればアドバイスがもらえた模様(メンションしていたコメントが消えていたので運用を変えている可能性あり)
紹介ページや申込フォームは削除されています(Web Archiveやキャッシュも残っていません)

SNSやnoteの利用について

地方・郊外のジムは何をしたら良いか?

SNSでコンテンツを発信する。日本全国どこでも同じ悩みを抱えている状況なので、見てもらいやすい。

・悪い例:自分のトレーニング動画(お客様の困りごとに合致しない)
・良い例1:食事で気をつけることをまとめる(課題:在宅で食事パターンが固定されがち≒悪い習慣が続くリスク)
・良い例2:数分でできるエクササイズの動画を要点のテロップ付きで共有する(課題:隙間時間ですぐやりたい、リンクを遷移する手間を無くす)

休業期間が長くなるほど、お客様との精神的な距離が離れてしまう。精神的な距離が離れると、営業再開後もお客様はジムには戻りにくくなるので、それを縮めるためにも情報発信とコミュニケーションは大事。

書き手補足:以下が「良い例1」で挙げた岡崎さんのnote

今後のPTは独立する・しないに関わらず何をしたら良いか?

コンテンツ発信。Twitter、Instagram、note。SNSはライトなコンテンツを発信する。じっくり読んでもらいたい場合にnoteを活用する。

SNSはYouTubeからはじめるのが良いのか?

YouTubeはすでに競合が多く、配信内容も凝ったものになっているため労力がかかる。ライトなTwitterやInstagramからはじめるのが良いのではないか。

noteを利用するメリットは?

noteのドメイン自体が強い。

書き手補足:人の目に止まりやすくなるということ。以下で簡単に解説されています
想定されるメリットはSEOの改善、つまり検索されやすくなります。また、将来noteが世界進出する場合、スムーズな立ち上がりが期待できます
・SEOがより強化されます
・みなさんの記事が、世に広まりやすくなります

今後のPTやジムについて

これからジムの数は減るのか?

初期投資が大きく、3密予防の影響がより大きい総合型ジムは減ると考えている。お客様の財布の紐も閉まっているので、高額で短期間のサービス形態もしばらくは難しくなるだろう。

今後はスタジオレッスンも厳しくなるか?

各ジムの方針次第。周辺では、スタジオレッスンを止めるという声もあった。

オンラインへの移行はPTよりは対応しやすいので、オンラインレッスンは増えるだろう。全体の市場が大きくなるのではなく、オンラインの割合が増えるというイメージ。

オフライン以外の収入がないPTは今後は大変

いきなりすべてオンラインに切り替えるのは危険なので、営業再開して足元の売上を作りながらやるべき。オフラインで得られる収入が、今後ずっとゼロになるということもないだろう。

ジムやPTは、これまでと違うニーズへの対応も必要では?

これからジムを開くなら、初期費用をとにかく抑える。撤退しやすいことを想定したリスクヘッジが必要だろう。

他ニーズ対応の切り口だと、Sharezが運営するレンタルスペースの利用が増えている。ジムを貸し切りでトレーニングしたいという要望もあった。ジムという場所の使い方の工夫もまだ余地があると考えている。

レンタルジムは1hいくらか?デメリットは?

価格設定はその土地による。Sharez運営の場所は、渋谷で1,000~1,500円/時間。時間帯によって料金を変えている。利用する方の目的も様々で、Covid-19以前はトレーニング以外での利用が多かった。

書き手補足:目的を限定しないレンタルスペースだからだと思われます

本メモの概要

開催日:2020/5/11
テーマ:パーソナルトレーナー、パーソナルジムの今を考える
話し手:hide@トレーナー/ジム経営/講師 (@hide_sharez)
参加者:いっぱい、最大で28人
書き手: Kei MIYAMOTO (@KIMYMT)

誤字脱字や補足情報については、書き手まで