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East Tokyo Unitedのホームタウン浅草

こんなチームが本当に浅草にあったら・・・

『GIANT KILLING』(「ジャイキリ」)(ツジトモ/綱本将也、講談社、58巻まで発売)は、J1に所属するサッカーチームEast Tokyo United(ETU)の監督、達海猛(たつみたけし)が主人公のマンガです。ETUのホームは浅草で、隅田川沿いの台東区リバーサイドスポーツセンターのところに、クラブハウスと練習グラウンドがある設定。浅草の人間としては、第1巻からウルウルきます。

監督の達海がどうやってチームを成功に導いていくのか、そのリーダーシップが見どころで、残留争いをしていたETUをリーグ優勝が視野に入るほどに成長させます。ちょっとクセはあるものの、達海はトランスフォーメーショナルリーダーシップタイプの監督です。コッターの言う、組織変革の8つのプロセスを行ったり来たりしながら駆使している感じ(『カモメになったペンギン』ジョン・P・コッターがおススメ)。達海以外にもたくさんの監督が登場するのですが、どれも違っていて興味深くて、オーセンティックリーダーシップタイプもいれば、専制型リーダーシップの監督も出てきます。
どれが良くてどれが悪いということではなく、組織と環境にうまくハマるのかってことだと思うのですが、達海のやり方はETUの状況にピッタリハマっていて、関心してしまいます。現実はそんなにうまくいかないでしょ、と思われるかもしれないけど、それでも、彼のリーダーシップの取り方、コミュニケーションの取り方は参考になります。

ただ、やり方を知っていればできるのか、っていうとそうではないですよね。ジャイキリ読んでいて、すごく腑に落ちたことがあります。
コッター先生の8つのプロセスの4番目に、「信頼できる積極的なコミュニケーションでビジョンを徹底する」というものがありますが、これが一番難しいんじゃないかな、と思うのです。

どうすればそれができるのか?

達海は、信頼と積極の両方をクリアするコミュニケーションをするために、徹底的に選手のことを調べ、相手のチームを調べ、相手チームの監督の出方を考え、サポーターの気持ちを考えています。クラブハウスに住んで、すべての時間を「監督」という時間にあてているのです。時間使って相手のことを考えるってやっぱり重要なんだなぁと。ちろん大変だと思うのですが、まったく悲壮感はなく、楽しんでいます。

時間は誰にでも同じだけ与えられていて、何に使うかは自分次第。1つのことにガッツリ時間を使うというのは、いろんな組織にかかわっている私としてはムリゲーなのですが、それでも効率よく時間を割いていかないとなあ…とちょっと反省したのでしたw

それにしても、浅草にETUみたいなチームがあったら、バンバン消費しちゃう超熱狂サポになるのになあ…
ちなみに、漫画だから登場人物の気持ちを理解して共感できるわけで、リアルなチームの選手や監督やその他関係者は、もっともっとファンに理解してもらえるよう、情報を出して、コミュニケーションを取って欲しいです。特に、できたてほやほやの女子プロサッカー(WEリーグ)の皆さんは、共感を生み、ファンを増やすために、たくさん情報を出してほしいですー。

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