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【京都の思い出】初めての散髪

京都の散髪屋さん、高瀬さんが100年以上続いた老舗であるということで、京都府から表彰を受けられたとのこと。家業をつぐというのは、大変なことだ。おめでとうございます。

「タカセ」と聞いただけで、私の記憶はモノクロームの昭和にタイムスリップした。

幼稚園児の私が父の散髪について行って、生まれて初めてプロに髪を切ってもらったのがタカセさん。背が足りないので子供用の椅子を散髪椅子に乗せてもらって、そこに上がらせてもらって、ケープを巻いてもらって。

初めての緊張と襟足のジョリジョリ新感覚で、肩が上がりすぎて、何回も肩を下ろす動作を繰り返した思い出。
終わって椅子から降りてそっと手で襟足を撫でた。

「ハイ!」と奥さんからグリコのキャラメルを貰った。いつもは甘さ控えめの塩煎餅ぐらいしか買ってもらえなくて、初めておまけ付きのキャラメルを見たのも、その時だった。おまけが何だったのか思い出せない。

サザエさんちのわかめちゃんと友達になった気がした。

そのうちに、同じ幼稚園にワカメちゃんカットが増えた。遠足や運動会などの行事には、カメラがない家庭のために写真屋さんが同行した。新しく開通した山陽新幹線「ひかり号」を見に行った時も、写真屋さんが同行した。
遠足のモノクロの写真などを、保護者が購入する時に、うちの母はよその子の写真を間違えて購入していた。みんな似た髪型でわからへんかったと。