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【自己紹介】 スウェーデンで洋裁店を営む私の過去〜現在までを振り返ってみました。


はじめまして、オルソン恵子 と申します。
2008年にスウェーデンに移住し、Linköping(リンショーピン) というスウェーデンで5番目に大きな地方都市で、夫と二人で暮らしています。

仕事は、ソーイングデザイナーとして様々なデザインを発信しています。
地元の自然公園Trädgårdsföreningenの敷地内で、Syateljé Keiko Olsson ( ケイコ・オルソンの洋裁店)という名前の洋裁のアトリエを持っています。
2010年に会社として登録したので、今年で丸10年も続けていることになりますね。長かったようで必死に駆け抜けた、あっという間な10年間でした。

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noteを始めるきっかけ

私はスウェーデンに住み始めた2008年ごろから、しばらくスウェーデン生活のブログを書いていました。その後、洋裁の活動に本腰を入れるようになると、InstagramやFacebookなどで作品を発表するようになり、自然と普段の生活やパーソナルな出来事、自分の意見などを公の場に綴るということをあまりしなくなっていました。
SNSなどで作品を発表しネットショップで販売。そしてアトリエでは洋裁レッスンも始め、昨年はYouTubeでソーイングのチャンネルを始め、どんどん文章を書く事とは遠ざかる日々....。

特にYouTubeは「全世界向け」というコンセプトのもと、言葉を発さずに英語と日本語の字幕だけ、というスタイルで動画を作っているので、あえて個人としての人間性は出さずに活動していました。

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そうこうしているうちに、世の中はますますオンラインで出来る事が増え、言葉も国も関係なく個人が発信出来るようになり、そしてそれが数年前よりもっともっと身近になり一般的に。そんな周りの環境を見ていてふと、

私も自分なりの情報発信として、物づくりとの向き合い方や、作品にかける思い、日々やっている工夫や製作の裏側など。自分の人間性も含めたすべてをさらけ出して、文章として記録を残すことも面白いのではないか

と考えていたら、このnoteにたどり着きました。
私の文章が、やっている活動が.... もしかしたら誰かのためになるかもしれない。
そんな淡い期待と、誰にも読まれなくても書こうという小さな決意と共に、このnoteを綴っていきたいなと思っています。



と、前置きはこのくらいにして、

ここからが自己紹介です。

(そう... ここからが始まりです!)


今までの人生を簡単に振り返りつつ、後半は作家としての現在の活動について触れています。長い文章になりますが、もしよろしかったら休み休みでも... お付き合いください。

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keiko olsson / オルソン恵子
北欧・スウェーデン在住
「ソーイング デザイナー」
洋裁店 Syateljè Keiko Olsson オーナー、YouTuber


略歴

1979年生まれ 福島県出身
仕立業を営む母の影響で、幼少期より洋裁や物づくりに親しんできました。
初めて自分のミシンを買ってもらったのは14歳の時。高校時代は通学用のカバンを作ったり、自分の制服を改造したり.... 今思い出すと恥ずかしい、謎の手芸に没頭していました。

学生時代のあだ名は「けいちゃん」
国語、図工、家庭科は、体育や数学は、という典型的な文系に偏った通信簿でした。何かを作ったり、絵が好きだったり、料理をしたり、海外の映画を観たり音楽を聴いたり、お笑いが好きだったり、思い返せば今と同じような事をしていた学生時代でした。


1998年 高校を卒業後に上京。
文化服装学院にて本格的に洋裁の技術を学び、在学中には某ミュージカル劇団で縫い子の経験をし、舞台衣装の現場にも携わりました。

縫い子のお仕事は、某ミュージカル劇場の舞台裏。学生のアルバイトでしたが約2年間働いていました。
急な衣装のメンテナンスをすることが多かったので、いかに「仕事を早く正確に終わらせるか」という、スピードが常に問われていました。このお仕事のお陰で まつり縫い が得意になったり、この時の経験が今の仕事にも役立っています。私の土台になった経験でした。


2003年 語学留学のため渡英。
帰国後は、婦人服の仕立業と数々のブランドのサンプル服の縫製も経験しました。

幼少期から憧れていたイギリスへの留学。この時は英語を学びながらも、自分で作った洋服で学校に通ったり、クラスメイトやホストファミリーにお直しを頼まれたり、思えばソーイングとは離れられない生活をしていました。

帰国後は地元に戻り、仕立屋の母の指導の元、婦人服の縫製や、数々のブランドのサンプル服を作るお仕事をして、高度な技術を要する「商品」を作る経験をしました。プレッシャーもありましたが、この頃の縫製のお仕事を通じて、自分が得意なこと、やりたいことが明確になった時期でもありました。
きっと夢のまた夢だけど「海外で洋裁がしたい」と漠然と心に秘めて、英語の勉強を続けていたのを覚えています。


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2008年 スウェーデンに移住。 

スウェーデン? 北の寒い国? IKEA? 

くらいの知識しかなかった私が、縁あってスウェーデン人の夫と出会い、スウェーデンに住むことになりました。
初めて訪れたのは2007年の冬で、辺り一面雪景色。
太陽がまったく出ずいつも真っ暗でしたが、クリスマスのアドベントライトが各家庭の窓際に飾ってあり、なんだこの「リアルおとぎ話」みたいな国は!と思ったのを覚えています。
それから一年過ごしてみて、夏の素晴らしい景色や、穏やかな国民性に触れ、この国がとても好きになっていきました。

移住した直後私は29歳、それまで洋裁しかやってきませんでしたから、スウェーデンでも「洋裁」を仕事に出来たらなと、呑気に考えていました。


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2010年 「Syateljè Keiko Olsson」という洋裁のアトリエを起業。

移住後の2年間は、スウェーデン語を学びながらカフェで働き、同時に地元のアトリエに履歴書を送りまくりました。
でも個人店が多いこの小さな町では、雇ってもらえるアトリエを探すのはとても困難で、ほとんどが門前払いでした。

その同じ頃、友人や知人の口コミで地元のスウェーデン人の方からオーダーメイドの依頼が少しずつ来るようになり、さらに当時書いていたスウェーデン生活のブログを通じて日本からもオーダーが入るようになり、ならば起業して自分でお店をやってみよう!と、不安ながらも、自宅の一室で小さな「洋裁店」を始めたのです。



ヴィンテージ生地との出会い

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スウェーデンに来てすぐ、ダーラナ地方に住む夫の祖母のお宅に遊びにいく機会がありました。お祖母さんが若い頃から集めた古い雑貨の数々、そこだけ時がとまったような、まるで映画のような世界観。

初めてみるスウェーデンのレトロな雑貨に、日本から来たばかりの私は衝撃を受け、なんて世界があるんだ!と心踊りました。


もともと古着や懐かしい雑貨が好きだったので、自分でもアンティークショップや蚤の市など、スウェーデン各地を巡ってコレクションするようになり、自然とヴィンテージ生地で作品を作るようになっていきました。
そして、「ヴィンテージ布作家」と名乗り、活動を始めました。

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私が作る作品は、ヴィンテージ生地が一番綺麗に見える「キャンバス」だと思っています。柄の配置も工夫して、その生地の魅力が一番映えるシンプルな形を追求しています。

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シンプルだからこそ、サイズ感と形のバランスに気を配り、何度も試作をして作っています。そして、長く愛用してもらえるよう、使う時に力が掛かるポイントで返し縫いをしたり、厚手の芯を重ねて貼ったり、丈夫になる工夫を各所でしています。


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2016年  新アトリエにお引越し。

自宅の一室も手狭になってきた頃、知り合いを通じて、あるアトリエに空きがあるらしいと紹介してもらいました。
そこは地元Linköpingの自然公園の敷地内にある、スウェーデン人のクリエーターが集まるシェア・アトリエでした。
アトリエのメンバーは、ガラス工芸家、画家、ガーデンデザイナー、鍛冶屋、など、それぞれ個人で活動しているメンバーがそれぞれの部屋で仕事をしています。

部屋は別々でそれぞれ独立したアトリエを持てるけれど、建物は共有するという 丁度いい距離感 にとても魅力を感じ、すぐに作品をかき集めてメンバーに見せに行きました。まだ拙いスウェーデン語で必死で皆にアピールをし、そしてめでたくメンバーに入れてもらい、新しいアトリエでの活動がスタートしました。スウェーデン人の中に日本人が一人、仲間に入れてもらってとてもありがたかったです。

そしてこの新しいアトリエが、その後の活動の幅を広げるきっかけにもなりました。



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アトリエの事や自然公園の様子などを少し紹介しています↓

簡単なアトリエツアーはこちら↓




イベント出展・開催履歴  

(一部を抜粋しています)

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2014年 6月 「Persmässemarknaden」デザインマーケットに出展(Sweden)
11月「北欧フェスティバル」出展、ワークショップ開催(東京・品川)
12月「北欧WALK」出展、ワークショップ開催(東京・吉祥寺)

2015年 3月「オルソンさんのおかいもの展」作品の展示販売(岐阜 Zakka studio Merci)
2016年 7月 北欧カフェhaccoにて「Keiko Olssonのお話し会」開催(東京・大田区)
北欧ヴィンテージ雑貨店 Fukuyaにてワークショップを開催 (東京・世田谷区)
2016年 12月 グループ展「Present」作品の展示販売、ワークショップを開催(東京・吉祥寺)
クリスマスオーナメントボールのワークショップ開催 (横浜赤レンガ倉庫、他都内2カ所)

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2017年11月 Trädgårdsföreningenにて、クリスマスマーケット出展 (Sweden)
2017年12月 Elsa cafeにて、グループ展を開催(Sweden)
2018年12月 北欧ヴィンテージ雑貨店 Fukuyaにてワークショップ/展示販売を開催 (東京・世田谷)
2018年12月 北欧雑貨カフェ markkaにてワークショップ(神戸)

2019年 6月 YouTubeチャンネルスタート
2019年 12月  ストックホルム無印良品にてワークショップ、販売会
北欧ヴィンテージ雑貨店 Fukuyaにてワークショップを開催 (東京・世田谷区)
2020年 6月 YouTubeチャンネル登録者12万人を達成



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2020年 現在の仕事内容  

アトリエでの洋裁レッスン、YouTubeのチュートリアル動画など「教えること」をメインに活動(今年は型紙の販売も予定しています)。そして昨年から、ソーイング関連の書籍などの監修、布小物デザイン、なども多数承っています。

また、ヴィンテージ布作家として定期的に北欧ヴィンテージ生地を使ったオリジナル作品の販売も。スウェーデン国内や日本に帰国して展示会やワークショップも開催しています。
洋裁や手芸に関することはもちろん、スウェーデンのライフスタイル全般にまつわる幅広いご要望にもお応えしています。


現在、7つのSNSのアカウントも運営しています。
それぞれのリンク先はこちらにまとめてありますので、もしよかったらチェックしてみてください。
https://keikoolsson.com/2020/06/14/list/

過去の作品集はこちらにまとめています。
https://keikoolsson.myshopify.com/pages/works

以上、長々とお付き合いいただきありがとうございました。これからこのnoteで、色々発信出来たらなと思います。どうぞ、よろしくお願い致します。



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自己紹介

ツイッターも覗いてみてください。 https://twitter.com/keiko_olsson  物づくりへの思いや気づき、日々のことをつぶやいています。 見守ってくださるだけで十分ですが、もしサポートを頂いた場合は試作のための材料費に大切に使わせていただきます。