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Step 6 ヘンプの世界の歴史について。

今回は世界を見渡してみたいと思います。

今から遡ること30000年前から
人類が最初に栽培をし始めた植物がヘンプと言われています。
近年まで、80%くらいはヘンプを素材として織物が作られてきたとありました。

ですが、アメリカで綿の栽培がされるようになって
細い糸ができ薄手の生地が作れることで、
綿の生地が人気が出て、綿も使われるようになったのだそうです。
ただ価格的には、綿の服の方は10,000円くらいだとすれば
ヘンプは100円くらいと、その頃の主流はまだヘンプだったそうです。
今では全く違く正反対なので、想像がしにくい世界ですね!


私は現在、デンマークにいますが、
デンマークにはヴァイキング時代というのがあります。
時代的には800 - 1050年。
その時代の帆船の帆からもヘンプ繊維が出てきているとのこと。

確かに、帆布はヘンプでした。
ヘンプだったから帆船で大航海ができたのですよね。
コットンだったら、途中ですぐに生地が破れて、目的地には辿り着けなずだったと思います。ロープなどにももちろんヘンプは活躍しました。


エジプトでミイラを包んでいた布はヘンプではないか、という説があったりしますが、リネンかもしれません。
それははっきりした情報では無いようです。

あとは、15000年前の中国でも
大麻繊維が使われていることがわかっているようです。

ヨーロッパでも中国でも、かなり昔から使われていたというわけですね。

イタリアでもこんな切手が!幸せそうで、とても可愛いですね。

Canapa=ヘンプ 私が住んでいたエミリアロマーニャ州の65リラの切手。

アメリカでは、ワシントンやトーマスジェファーソンといった政治家は
ヘンプの有用性に着目し、積極的に国の政策として作らせていたそうです。

なんと、あのアメリカの独立宣言に使われた紙が、ヘンプペーパーでした。


独立宣言の紙はヘンプペーパー


また最初の星条旗はヘンプの布で作られたとのこと。

ヘンプの布で作られたそうで


ということは
アメリカという国はヘンプを使うことから始まっているのが
ちょっと皮肉ですね。
後に、日本の大麻栽培を禁じたのではありますが
彼らは本当は、大麻栽培の素晴らしい価値を
既に知っていたというわけなのです。


ゴッホが絵を描くときにも
カンヴァスはヘンプでした。
Canvas =Cannabis 似ていますね。語源が同じなのです。

実を言うと、聖書もヘンプペーパーだったから残っていた、のだそうです。

ヘンプだったから残っていたのかも?


ヘンリーフォード社が、90%ヘンプの車を作り
石油をほぼ使わないで走れる車として出しましたが
1937年に禁止されるということもありました。


通常のボディよりも10倍強いのだとか

また、1968年にニクソンが大統領になって
ヘンプを育てることが違法になり、
ヘンプ栽培すると捕まる、という法律にもなりました。

と言うことで、世界的に1970年前後くらいは大きな
価値観の変換の時のように感じます。

インド大麻では、多くの病気にきくことで使用されるなど
多くの事例で推奨されていたのですが、、
にも関わらず、なぜ禁止にしたか?

それは資本主義という
石油などの化石燃料を中心にした社会では
ヘンプは不都合な存在だったからですね。

製薬業界、石油業界、製紙会社

が、禁止になることを強く望みました。
全てヘンプで代用できることだから困るのですね。

薬は全て石油でできています。
紙はたくさんの木を切っています。
なんでも石油から作られ
百均のお店で安く買って、使い捨てる暮らしが
今はあたりまえの世界。

おかげさまで 今はすっかり
汚れた世界になりましたよね。

石油などの化石燃料(地下資源)で汚染されて
人々の健康もかなり影響を受けており
たくさんのアレルギーも増えました。
そして、たくさんのゴミに溢れています。

処理しきれないものは第3世界へ運ばれて
美しい土地もゴミの山、水は汚れてしまったのです。

第3世界に集まるゴミ。でも処理しきれない。

ヘンプを失っただけで
こんなに変化するこの100年は
本当に凄まじい変化の100年だったに違いがありません。

と言うことは
逆を返せば
ヘンプを思い出すだけで
どれだけ美しく世界が変容するのか、と言うこと。

今、デンマークにきて思うことは
ヨーロッパでもヘンプは
まだマリファナと混同されて認識されていることもありますが
それでも、まだ意識はオープンのようです。否定的ではないというか。
あまり大麻に対するダークなイメージはないのです。

そして、所々に農家を見かけます。
まだ多いとは言えませんが
道を走っていたら、麻畑が広がっていて
日本のような監視カメラもないため、変な緊張感もありません。

ただただ広く広がっていた
美しい麻畑を見つけて
感動してしまった私です。


偶然美しい麻畑に出会い、思わずバンザイしちゃいましたw

調べたところ、免許制にはなっていますが
デンマークでは栽培の申請は簡単で
2週間くらいで承認されるようです。
また毎年、栽培する申請はする必要があるのですが、
それほど大変ではないようです。

こんなに畑で喜んで
ジロジロとみているのも、その時は私だけだったのですが😂
聞いてみたら葉っぱの部分を牛の餌として
残りの茎は建材に使われているとわかりました。
馬や鳥の餌になったりもしています。需要があるんですね。

デンマークだったらもっと簡単に育てられているし
きっと他の国も、この光景はあると思いました。

実際に、
ヘンプシードもオイルも、
普通のスーパーマーケットで
簡単に、安く手に入ります。


デンマーク国産のヘンプシードとオイル

日本だと、まだ限られたところで、高価に売られていますので
なんだか特別すぎるもののように感じますね。

今回はこの辺で。
次は、マリファナ、CBDなど、薬としての大麻のことに触れてみます。
ヘンプ自体は薬用型では無いのですが
大麻について話すと必ず議論に上がる部分なので、
私が、今どう考えているかをお伝えしてみます。

最後までお読みくださり、ありがとうございました!


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