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自分を許すことがやさしさの始まり

「誰にでも失敗はあるさ。気にしないで。」

何かやらかしてしまった時に、そんな風に慰めてくれる人もいます。

気遣ってくれてありがたいと思う一方で、「やらかしてしまった」事実は事実。失敗した事実をなかなか受け入れることができず、悔しさや後悔の気持ちを持ち続けて苦しむことも多いです。

間違えないよう、あんなに気をつけていたのに。
もう二度と同じ過ちを犯さないと誓っていたのに。
今度こそうまくやろうとあんなに頑張ったのに。

過去に同じようなことでやらかしてしまって、誰かを傷つけてしまった。そんな経験をしているにも関わらず、また同じようなことで誰かを傷つけてしまった、というような時には、悔しさや後悔、自分に対する失望感、自己嫌悪が特に大きいかもしれません。

あの人は許してくれるだろうか。
周囲はこんな自分を許し受け入れてくれるだろうか。

こんな風にひたすら考えて、恐れて、でも答えはみつからなくて。

あの、どうにも表現しがたい苦しさ。
憎しみさえ湧いてくるような悔しさ、無念さ。

その正体は、誰かに許してもらえないかもしれないことに対する恐れではなくて、自分で自分を許せないことからくる苦しさです。同じ過ちを犯した自分が恥ずかしくて悔しくて眠れなかったのです。自分に対する気持ちなのでやり場がなく、こんなに苦しいのです。

自分を許せない。

その気持ちが、自分のこころの奥底に向き合うための扉を固く閉ざして、自分を理解することを阻みます。

本当はできたはずなんだ。
何かが間違ってできなかっただけなんだ。

自分で自分を許すと、「できない私」を認めるようで怖いんだ。

とても真面目で頑張っている人ほど、できなかった自分をいつまでも許せずにいることが多いようです。その悔しさをバネにまた頑張ることももちろんできます。ですがそのまま自分の失敗を許せずにいると、徐々に他人のことも許せなくなります。

こころの奥底に向き合うための扉を開ける勇気を持ち、自分の気持ちに向き合う勇気を持った人が、本当にやさしくなれる。なぜなら、向き合うことの怖さと、それを乗り越えた先にある安心、安全な気持ちの両方を知っているからです。

やらかしてしまった自分を、許そう。
学びの機会だったと捉えて、自分に向き合おう。
本当の気持ちに気づいて、やさしく抱きしめよう。

何かやらかしてしまったときに、「もう二度と」「絶対」とか、自分を責め苦しめるのをまず、やめましょう。
学び続け成長し続けたいと願うなら、思う通りいかなかったのは失敗でも間違いでもなく、ただのプロセスの一部。
またやり直せばいい。誰かに教えてもらって、助けてもらって、頼って、そしてもう一度やればいい。

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今日はどんな1日でしたか。

思うようにいかないことがあったな、という人は、そんな自分をまず許して「おつかれさま」と抱きしめ心を満たしましょう。

そしてゆっくり休んで、明日を迎えましょう。

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