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kindle、楽天Kobo…etc.  電子書籍について書籍編集者が思うところ

10月3日発売の新刊ですが、気づいたらkindle(電子書籍)も発売されていました。紙の本が1870円(税込)のところ、1割ほどお得な値段になっています。

楽天Kobo(楽天の電子書籍)は、kindle版発売後1、2日で発売でした。

こちらの版元では、紙の本が出て1週間ほどしてから、kindle版が出ることが多いようです。紙の本と電子書籍が同時に出版される版元もあります。

いずれにせよ、紙の本が出版される場合、電子書籍もセットで出版されるのが定番となりつつある昨今。
私がフリーランスになって最初に出した本(2009年)は電子版はなかった。それが、4年後には電子化の契約の話が出る出版社もあった記憶。
デジタル化、どんどん速さを増している印象です。

そういえば、私が出版社にいた頃(~2006)から「2次利用の部分も契約書に足さないと、、、」なんて話になって、新条項のハンコ(!)を作り、それまでの契約書の余白に押す、、、なんて作業をしてたっけ。そのころの二次利用は、mook(雑誌スタイルの書籍)や翻訳版などがメインだったと思うけど、電子書籍も二次利用にあたるよなぁ。

調べてみたら、amazonが地元アメリカで、kindleを販売しはじめたのは、2007年だった。
日本版のkindleストアが開設したのが2012年
ちなみに、Wikipediaによると、amazonがiPadを発売した2010年は、俗に「電子書籍元年」と呼ばれるとか。

今では、電子書籍は当たり前。
なかでも、デジタル化が定着したのがマンガ。
我が家はマンガ大好き一家ですが、息子たちは近ごろでは、マンガを読むと言ったらもっぱらスマホです。

電子書籍のマンガと言えば、
『超シンプルな…』シリーズで、イラストを担当していただいたコジママユコさんの新刊『就活全滅日記:1巻』も、kindleインディースマンガという無料で読めるシリーズで出版されています!


電子書籍のいいところは、立場によってそれぞれ。

読者にとっては、持ち運びをする必要がないところがよい。
スマホさえあれば、どこでも読める。
狭い家でも場所を取られない。
老眼のはじまった年代には、ちょっと画面が小さいけれど。。。

出版社にとっては、在庫を持たずにすむところがいい。
在庫は資産なので、税金がかかる。
だから、売れる見込みがなくなった本は廃棄されます。その際、インクをかけて商品として利用できないようにしていたと。自分の担当した本がその中にあったら、、、と思うとなかなかタフな光景です。
(私は経験がないのだけど)研修だか何かの一環でその現場を体験させられた編集者もいて、「売れない本を作った戒め」「罰ゲーム」とか言われていたとかいないとか(自動車免許更新の際の、交通事故ビデオ的なアレかしらん、、、)。

著者にとっては、半永久的に印税が入るところが、いい。
それまでは、本が(出版社の想定ほど)売れなければ「品切れ再販未定」(事実上の絶版)となって古本屋以外では流通されなくなっていた本が、紙の本はなくなっても、電子では残るようになった。
コレって、すごいことですよねぇ。

私がお手伝いした本も、そうして残っているものもあって、嬉しい限り。
こちらなどもそうです。⇩

季節の便りのように毎年決まった時期にとどく、出版社からの印税のお知らせを見て、ささやかな額であってもその数字を見ると、「今年も世界(日本とは限らない)のどこかで、私が関わった本を誰かが読んでいるのだなぁ、、、」としみじみ。。。

なんて、いいことの多い電子書籍。

とはいえ、私が買う本の9割は紙の本だったりする。
やっぱり紙の本、好きなんだよねぇ。。。




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