アメリカの空手は弱い?
アメリカにも”空手道場”はたくさんあります。
長男は3歳のときから空手を初めて、小5の現在は黒帯です。
しかし本人には言えませんが日本の黒帯の人と戦ったら100%負けると思います。
アメリカの空手はトリッキング(スピン、ジャンプ、フライングキックなどの、体操競技と武術をまぜたようなもの)に力を入れています。
息子は2つの州、2箇所の空手道場に通っているので、レポートしてみます。
アメリカの空手は弱い?
アメリカの空手は、日本のような地味な基礎練習の量が少ないような気がします。
黒帯の息子は、もっぱらトリッキングばかりやっています。
派手なパフォーマンスが好まれるようです。カマや、棒や、ヌンチャクを振り回しています。
音楽もガンガンかけてテンションをあげて練習しています。
日本の空手ではなく、Karateという別のものと思ったほうがいいです。
一時帰国した時に、一度だけ日本の空手道場に体験に行かせていただきました。
はじめて会った先生が、「俺を直接打て」と言った時は、息子は固まっていました。
アメリカでは人形や、サンドバックを打ちますが、防具をつけていない先生を直接パンチすることはありません。
日本の空手は強さが別次元です。
2箇所の道場は以下のような感じです。
【アメリカの空手】南部の州の道場
アメリカ人の経営者夫婦と、黒帯の娘と、黒帯のお兄さんが教えてくれました。
アメリカでは学校の先生も副業しているので、夫婦とも昼間は別の仕事をしていて、夕方道場を開けていました。奥さんは息子の小学校の体育の先生でした。
レベル別に教えてくれて、試験でベルトの色が変わっていくシステムです。
大会は自由参加で、出たい人は近くで開催される大会に、各自親が車で送って行きます。
高校や教会の体育館を使って行われていました。
入り口で参加費用を支払います。親も見学料を払う必要がありました。
参加費用はトロフィー代です。大会に出た人は順位にかかわらず全員が巨大なトロフィーを持ち帰ることができるのです。
フォームス(型)と、スパーリング(組み手)に分かれています。一つでも、両方に出てもどちらでもOKです。
両方出る時は2つ分のトロフィー代のため料金が高くなります。
近くの空手道場が復数あつまって大会をしているので、審判はいろいろな空手道場の先生や黒帯の人がやっているようでした。
Tシャツにジーンズとかで審判をやっています。
日本で空手を習っていた人がこれらの大会に出たら、間違いなく優勝でしょう。
【アメリカの空手】中西部の州の道場
こちらも、アメリカ人の経営者夫婦と、娘二人と、黒帯のお兄さんたちが教えてくれます。
こちらは、アフターschoolプログラム(放課後の学童保育のようなもの)もやっており、
学校まで空手のバスが迎えに来てくれます。
こちらも上記と同じく、レベル別に教えてくれて、試験でベルトの色が変わっていくシステムです。
こちらは年に一度しか大会はありません。トロフィーコレクターの息子からすると残念なようです。
前のところと違い、こちらの大会は、3位までに入らないと何ももらえません。日本に近いです。
こちらの大会も、日本で空手を習っていた人が出たら、型も組み手も優勝するでしょう。
こちらはパフォーマンスに力を入れていて、普段のクラスとは別に、黒帯の人がトライアウトして入会できるパフォーマンスチームを持っています。
音楽ガンガンでカマや、棒や、ヌンチャクや、刀をふりまわしたり、
バックフリップ、前転などの練習もします。
技の名前はたくさんあります。いくつか紹介をします。
技の名前
コークスクルー
ウェブスター
ライズ
バタフライツイスト
バタフライキック
カートフール
カートフロント
ラウンドオフ
バックハンドスプリング
ガンビ
タッチダウンライズ
アレビアン
フラッシュキック
カタカナで書くとなんだか可愛い感じになってしまいましたが、いくつか実際の動画を御覧ください。
Best of TRICKING 2019
Tyler Weaver Jr
Tyler Weaver Kama Form
3つ目の動画は、アメリカの空手道場の雰囲気がわかる動画です。
だいたいこのように床にやわらかいスポンジのようなマットが敷いてあります。
まとめ
いかがでしたか?アメリカの空手は日本の空手と違うので、別の武道と考えたほうがいいです。
試合で戦ったら日本の空手が圧勝するでしょう。パフォーマンスは盛り上がっておもしろいですが、一撃で相手を倒せるとは思えません
日本に帰ったときには、息子には日本の伝統的な空手を習わせたいです。
また白帯からなのはさすがにショックを受けそうですが。
日本で空手を習っていた人はアメリカで型を披露するだけで人気者になれるでしょう。