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AI自動翻訳が完璧になったら英語を習得する意義はなくなるのか?

こんにちは、keikesuです。

今回は時々聞かれることがある表題のテーマについて、自分の体験も踏まえながら手短に意見を書いてみようと思います。結論だけ先に述べてしまうと、私はAI自動翻訳が十分に発達した後であっても英語を習得する意義はあると考えています。結論だけだとポジショントークのようになってしまうので、私がこのように考える理由を説明していきたいと思います。

AI自動翻訳ってどんなもの?

ほとんどの方はイメージが湧くと思いますが、発話した言葉をその場で外国語に翻訳してくれるようなアプリやデバイスのことです。例えば、ポケトークなどが有名で、確かにこちらの紹介動画だと日本人と米国人の会話がとてもスムーズに進んでいます。これはプロモーションの動画なので、少し性能が誇張されているかもしれませんが、こちらのレビューでもそれなりに使えそうな結果がでています。今はまだ使用できる場面が限定的かもしれませんが、今後5年、10年と時間が経つにつれて性能がどんどん向上していくことは間違いないでしょう。また、少し前になりますが、ある調査によれば、ポケトークのような翻訳機器を使ったことがある方が12.7%(2018年時点)ほどおり、実際に使ってみて便利だと感じた方の割合が約80%なので、今後もますます普及していくことが期待されています。

よく指摘されているAI自動翻訳のデメリット

私がよく見かけるAI自動翻訳への批判的な意見としては以下のようなものがあります。

1. 細かいニュアンスまで翻訳してくれない

2.ローカルな表現(業界専門用語や特定地域のみで使用される表現)に弱い

3.翻訳が完了するまでタイムラグがある

これらは至極当然の意見で、私の実体験からしても確かにその通りであると思います。しかし、一方で、これらのデメリットは技術がさらに発達すればいずれは解決できるだろうと考えられます。AI自動翻訳は日進月歩で賢くなっているので、そう遠くない未来には、かなり快適にAI自動翻訳が使える日がくるのではないでしょうか。

それでも英語を学ぶ意義はある

ここまでAI自動翻訳優勢で書いてきましたが、私としてはそれでもやはり英語学習の意義はあると考えています。その理由は「AI自動翻訳を介した会話では人間関係の構築ができないから」です。グローバル化が叫ばれて久しいですが、仕事にせよ日常生活にせよ我々の身の回りにいる外国人は着実に増えており、(コロナが落ち着けば)今後もその傾向は続くでしょう。また、最近では地理的制約がなく、オンライン上で簡単にやり取りができてしまうので、海外(外国人)とのやり取りが増えた方も多いのではないでしょうか。さて、このように外国人との接点が増える中で、彼らとどのようにして人間関係を醸成するかは極めて重要であると思います。なぜなら、良好な人間関係を構築することは日常生活を心地よく送ることや仕事を円滑に進めることに大いに役立つからです。人間関係を深めていくためには、彼らと積極的にコミュニケーションを図っていくことになると思いますが、その際には優秀なAI自動翻訳を使えば事は足りるのでしょうか?私はそうは思いません。日本人同士だと当然のように日本語で会話できるため、あまり意識したことがないかもしれませんが、人間関係構築において互いに共通言語を用いて直接意思疎通を図ることができるということは非常に大切な要素なのです。いくらAI自動翻訳が優秀になったところで、直接会話ができない関係というのは異様で、互いの信頼関係が構築できているとは到底言えません。これは「コミュニケーションをAI自動翻訳という第三者に頼っていること」が問題なので、翻訳性能が素晴らしければ解決できるということではないのです。では、どうすればよいのでしょうか?答えは簡単で共通言語(多くの場合は英語)を身につけて自分の口からコミュニケーションを取れるようにしていけばいいのです。そすれば相手との心の距離が縮まり、互いに信頼のできる関係を築けるようになるでしょう。

共通言語がなかったばっかりに・・・

唐突ですが、私の妻はドイツ出身で現在日本在住であり、私との会話は英語でこなしているので、日・英・独の3か国語を使うことができます。妻の母(つまり私の義母)は外国語の学習経験がほぼないため、独語のみです。そして私はと言えば、使える言語は日・英のみです。ここまで読んで気づいた方もいらっしゃると思いますが、私は自分の義母と直接会話をする手段(共通の言語)を持っていません。なので、仮に会話するとなると、必ず妻の通訳が入ります。妻は決して通訳のプロではありませんが、語学力そのものは十分なので、私は妻のおかげで義母と意思疎通をすることができています。ただし、ここで先ほど言及した問題が発生します。妻の通訳を介して義母との意思疎通は可能であるものの、自分の言葉で中身のある会話ができないため、未だに人間関係はぎこちないままです(険悪なわけではありません)。直接会話ができればもっと互いのことをちゃんと理解できるのになと思うことが多々あります(私が独語を勉強すればよいだけなのですが・・・)。私自身はこのような経験から語学を学ぶ意義は単に相手の言っていることを理解するだけでなく、相手との信頼関係構築を可能にするという側面も大きいのだと感じました。

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