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英語で見る偉人の名言①

みなさん、こんにちは。

一風変わった英語を勉強してみたいと思うので、歴史上の偉人の名言を英語で取り上げてみたいと思います。記念すべき第1回目はソクラテスの名言です。

英文:I am the wisest man alive, for I know one thing, and that is that I know nothing.

和訳:私は最も賢い人間である。なぜなら、あることを知っているからだ。それは私が何も知らないということだ。

ソクラテスって誰?

ソクラテスはプラトン・アリストテレスの先駆けとなる古代ギリシャの哲学者で、西洋哲学の祖と呼ばれています。当時のギリシャには多くの弁論家(ソフィスト)がいましたが、彼らに対して答えられなくなるまで哲学的な問いを繰り返し、その無知を自覚させるソクラテス問答法と言われる対話を展開していました。ただ、これが災いして、ギリシャの若者を堕落させた罪に問われ、最後は死刑(毒殺)となってしまいました。

名言の意味

これはソクラテスの有名な「無知の知」を表現しています。言い換えると、「自分は無知であるということを自覚している(知っている)」ということです。古代ギリシャの弁論家は「自分たちは博識だ」と思い込んでいたため、先ほど説明したソクラテス問答法を通して、「君たちが知らないことはまだまだたくさんあるんだ。まずはそれを自覚し、常に謙虚な姿勢を持ちなさい」ということを伝えたかったんでしょうね。これは現代にも当てはまることなので、私も慢心には気をつけたいと思います。

英文の読み方

I am the wisest man alive

形容詞の最上級が用いられているので、「最も賢い」ということですね。aliveは「生きている」という意味の形容詞ですが、後置修飾(名詞の後ろに置く)になることで有名です。従ってalive manとすると文法的に誤りとなります。aで始まる形容詞はこのタイプが多く、例えばasleep, alikeなども同様です。

for I know one thing

このforは後ろに"I know one thing"という英文が続いているので、「~のために」という前置詞ではなく、「その理由は~だからだ」という接続詞ですね。ですので、前文も含めた意味合いとしては「私が最も賢い人間である理由はあることを知っているからだ」となります。

that is that I know nothing

ここが「あること」の説明ですね。最初のthatは代名詞でone thing(あること)の言い換えです。つまり、大枠としては「それは○○だ」ということです。さて、○○の中身ですが、これは次のthatが接続詞なので、○○ = "I know nothing"です。見た目は肯定文ですが、nothingは「ゼロ、無、何もない」ということなので、意味としては「何も知らないということ」と否定的になります。

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