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海外在住経験無し・非英語専攻の純日本人がTOEIC満点・英検1級を獲得して国際結婚するまでを振り返る【社会人編⑤】

はじめまして。keikesuと申します。記事を読んでいただきどうもありがとうございます。

私はこれまで英語とのお付き合いに普通の日本人よりも多くの時間を割いてきていると思います。その結果、完璧というにはまだほど遠いけれど、家庭内で外国人の妻と英語で会話をしたり、仕事で英語を使って交渉したりということに抵抗を感じないというところまでは到達できました。

詳細は割愛しますが、私はAIなどの翻訳機能が今後進化を遂げたとしても外国語(主に英語)を学んで習得する価値はあると思っており、これからも多くの日本人が英語の習得にチャレンジすることと思います。私の真似をしていただく必要は一切ありませんが、私のこれまでの英語人生が今後ゼロから英語を学んでいく人の参考や動機付けになるのではないかと思い、つらつらと振り返ってみたいと思います。

※上記が1つ前の記事です。

■ノンネイティブ英語

私が英語学習に打ち込んでいるらしいという噂が会社内でも広まり、気づいたら仕事で英語を使う機会が徐々に増えていきました。技術職であったため、会議の通訳などというよりは、論文執筆や国際会議での成果発表を中心に英語力を活用していました。それまで主に机上で学んできた英語を実践に移してみたわけですが、その中でいろいろと気づくことがありました。1つは英語話者はみんながみんな英語が得意ではないということ。私がそれ以前に接してきた英語話者は英語の先生が多く、そうでない人でもネイティブであったり、言語好き(私の妻とか)であったり、比較的英語を得意とする人が多かったのです。しかし、私の職業柄もあって、私が仕事で相手にする半分くらいはアジア系の技術者で、彼らは英語は得意でないが仕方なく話しているという部類でした。中には適当な文法や語法で話してくる方もいらっしゃり、なかなか理解に苦しむこともありました。最初の頃は「もうちょっと英語をちゃんと勉強してくれればいいのに」と思っていましたが、徐々にその姿勢ではダメだと思い始めました。私が学習の過程で相手にしてきた方が特殊なのであって、普通に考えれば、ノンネイティブの英語力がまちまちなのは自然なことだと受け止めるようになりました。そう思うようになってからは、相手が適当な英語を話してきてもそれほど苦にならなくなり、それよりもとにかく一生懸命聴こうという気持ちになりました(偉そうに言っていますが、私も会話では文法間違えることはあります)。また、自分が英語を話す際も変に難しい単語や表現を使わないで、とにかく相手に伝わることを第一としました。英語の先生相手に話す時には、「せっかく覚えた新しい単語使ってみよう」だとか、「ちょっとネイティブっぽい表現使ってみよう」みたいな気持ちがありましたが、「分かりにくい英文になっていないかな」、「もっと簡単に表現できる英単語はないかな」みたいなことを気をつけてるようになりました。英語はどこまでいってもコミュニケーションツール。上級者気取りで凝った英語を使うよりも、内容を伝えることが重要だと改めて気づいた体験でした。

■テクニカルライティングを学ぶ

上でも少し触れましたが、私は仕事の中で論文を執筆することが何度かありました。まず始めに私が英語で執筆をするのですが、最後に提出する前にネイティブの添削を受けるようにしていました。もちろん論文の内容そのものは私の方が詳しいのですが、論文で好まれる英語の書き方というのをそれまであまり真剣に考えたことが無かったため、結構多めに赤ペンを入れられることもありました。なぜ修正が入ってしまうのか自分でも分からないことがあり、このままではよくないと思い、テクニカルライティングというものを学んでみることに決めました。どうせ学ぶなら具体的な目標があった方がよいと思い、資格試験はないか探してみたところ、工業英検1級(今は「技術英検プロフェッショナル」となっています)を発見しました。

これはちょうどよいと思い、早速受験を決意しました。テクニカルライティングではとにかく冗長な英文が嫌われます。Correct・Clear・Consise(正確に・明確に・簡潔に)の3Cの概念があり、くどくどした表現を避けて、率直かつ正しく主張を述べるスタイルが是とされるのです。例えば、"Fuel cells are able to get their power by hydrogen."(燃料電池は水素からエネルギーを得る)は正しい英文ですが、テクニカルライティングの観点では冗長だと見なされ、"Fuel cells are powered by hydrogen."のように書く方が好まれます。確かに後者の方がシンプルな英文で率直に意味が伝わりますね。実際に試験の中に冗長な英文を修正するというパートもあります。「英文が冗長になっていないか?」という観点はそれまで持ち合わせていなかったので、これがテクニカルライティングでの新しい発見でした。ちなみに、テクニカルライティングはTOEICなどと比べるとかなり教材が少ないので、ちょっと勉強を進めづらいわけですが、私は中山裕木子先生の『技術系英文ライティング教本』で基礎を固めました。英語の基礎がある程度身についていることが前提ではありますが、テクニカルライティング初心者でも要点をすんなりと理解することができました。

また、本格的な試験対策に当たっては、植田一三先生が運営されているアクエアリーズの工業英検1級突破講座を受講しました。さすが多くの名著を出版されていらっしゃる植田先生自らの講座だけあって、私ではなかなか思いつかないような英文の作り方を学ぶことができました。英文引き締めと称して、冗長な英文の修正を行なっていくのですが、ここまでやるかというくらいに無駄を削ぎ落した英文を提示されていました。

あとは、コンビニのプリンターで印刷できる過去問を入手し、何年か分を解いて試験に臨みました。技術的な文章を含んでいるため、自分が全く詳しくないテーマに対しては、日本語の理解も怪しいレベルだったので、当日は変なテーマが出ないことを切に祈っていました。ちなみに、工業英検は紙の辞書(英和・和英1冊ずつ)の持ち込みが認められています。技術的な文章を扱う都合上、どうしても一般的でない専門用語が登場してしまうので、そこは辞書を使ってもよいという意図だと思います。とはいえ、悠長に辞書を引いている時間はほとんどないのですが・・・。そもそも、最後に紙の辞書を使ったのはおそらく中学生の頃だったので、久々に使うのにだいぶ戸惑ってしまいました(笑)。当日の印象としては、過去問よりも易化していたように感じました。それほど難解な英文もなく、時間も少し余裕がありました。これはいけるかもと期待しつつ、結果を待つこと3週間。届いた通知をおそるおそる開いてみると、無事合格していました。

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もちろん合格したこと自体はとても嬉しかったのですが、私は基本的に資格試験というのは何か新しいことを学ぶ際の短期目標やちょっとした動機づけのようなものだと考えています。今回の経験での最大の成果物は3Cという観点で英文を書く姿勢や能力だと思うので、仕事での実践を通してそれらに磨きをかけ、より自信を持って英語を使えるようになりたいと思いました。

以下の記事へと続きます・・・


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