見出し画像

確率のお話

日本で検挙される人の割合は総人口に対して0.1%と言われており、それでも年間約19万人の人が検挙されております。うち、5%ほどが誤認逮捕でして、その数は年間約1万人にのぼるという結果が出ております。

とある法律事務所の試算によりますと、この誤認逮捕確率というのが実は「交通事故に遭って死亡する確率」とほぼ一緒になるようです。
現実的にありうる確率ではないでしょうか。

冤罪で逮捕された本人は、最初、一体何が起こっているのか分かりません。
私の弁護士先生からも逮捕直後の接見室で「冤罪で逮捕されることも結構ありますよ」と聞かされました。

そんな実態を普通の人は知りもしませんので、私もショックを受け、どう対応すればよいのか分からなくなったのを覚えております。

誤認逮捕されても警察の強圧的な取り調べを受け、自白してしまう例は沢山あります。
例えば2012年に起きたPC遠隔操作事件では、無実の人が4人逮捕され、しかもそのうち2人は無実なのに自白をしています。また、2010年には検察官が証拠を偽造し無実の人を有罪直前まで追い込んだ事件も報道されています。

「早くここから出してくれるのなら、認めたくないけど認めてしまおう」
そう思って自白する人も多いようです。

こういうことも自分の身に振りかからないと、なかなか意識されません。

実のところ、冤罪で誤認逮捕される世の中であることは、捜査関係者も裁判官もマスコミも弁護士も、よく分かっています。「疑わしき者は有罪」という風潮から、なかなか表には出てきません。
疑わしきは罰せずと誰も声を大にして言わないのです。

そうして残念なことに、何かのくじに当たったかの如く一部の人が犠牲になります。職業や資産の有無を問わず冤罪の犠牲になり得る点は等しく同じです。

それは誰もが冤罪による逮捕・勾留と隣あわせの生活を送っていることを意味します。

ここから先は

0字

¥ 100

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

★★★ 本記事は「投げ銭」形式です ★★★ 価格設定をしていますが、記事自体は全文無料で読めます! 頂いたサポートにつきましては、裁判傍聴や各種調査等の活動に使わせて頂きます。よろしければ、サポート頂けると嬉しいです。