保釈の高い壁
保釈の準備が始まったのが、水曜日。
弁護士先生が一生懸命私の保釈が叶うよう申立書を作ってくれました。
面会室でその内容を見せて頂きましたが、とても感激しました。
かなり厚みのある書類は、私の現在置かれた立場を詳細に書き起こし、勾留をこれ以上続けるべきではないという理由が切々と述べられています。
木曜日に裁判所で保釈申請を行い、許可が下りれば早くて金曜日には釈放されるような感じとのこと。
ようやくこの生活に区切りがつきそうな気がしています。
許可が下りれば、連絡をいただけるとのことで、今日はお別れ。
しかし、弁護士先生からの連絡はありませんでした。
「やっぱり、否認してると、保釈は無理なんだろうか。。。」
そう思いながら、夜の官弁を頂きました。
同じ房の同居人も、「残念だけど、何回でも申請できるから諦めず頑張って!」と励ましのお言葉。
「そう、戦いはまだまだこれから。がんばらなくては。」
そんなことを思いながら、公判勾留の1日目は終了しました。
当初「最速だとここから出られるのは金曜日かな?」と期待していたその日、弁護士先生が接見に来てくれました。
そこで伝えられた部分は、嬉しいこと半分、残念なこと半分。
なんと、裁判所の決定は『保釈許可』の結論。
「え? 一発で通った? 全面的に争っているのに!?」
弁護士先生が頑張って書いてくれた申立書のおかげです。こちら側の言い分が通ってよかった。奇跡のような出来事です。
しかし、弁護士先生の表情は晴れません。
「2つほど問題があります。まず、保釈金が非常に高額です。」
保釈金って、150〜300万円程度と事前に聞かされていました。留置場の担当さんも、それくらいの金額だよと私に教えてくれていました。ところが、
「裁判所の言ってきた額は『500万円』です。」
あまりの高額さに、私も思わず苦笑いです。
有名人でもあるまいし、裁判所は凄い金額を提示してきたものです。
ちなみに、保釈金500万円というのは、シンガーソングライターの槇原敬之氏やプロ野球解説者の清原和博氏、女優の酒井法子氏と同額です。
「どうしますか?」と弁護士先生。
そう言われても、無罪を争うには保釈された中で準備できるに越したことはありません。
保釈金は保釈条件に違反せず、裁判が終われば返還されるお金です。ただ、そうは言っても500万円。。。
私も「わかりました。準備します。」と一言。
「それでは、進めていただけますでしょうか。」と伝えた瞬間、弁護士先生から
「もう一つあります。検察が準抗告を申し立ててきました。」
検察は私の保釈に反対しており、『絶対出すな!』と意見書をつけて準抗告をしてきたとのことです。
これで、どうなるか分からなくなってきました。
あとは、裁判所が再びどう判断するか。
結審まで少し時間がかかるようです。
今日はもう金曜日ですので、週内の保釈はなくなりましたが、やれることをやっての結果です。
果報は静かに待とう。
そう思いました。
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