見出し画像

NO.4 プラン「東京諸島革命」

「東京諸島」とは「伊豆諸島」のニックネームであること、ご存知だろうか?
  https://www.tokyo-islands.com/#about

 「伊豆諸島」は明治11年に静岡県から東京都の一部に変更となったが、名称は「伊豆諸島」のまま変わらず「伊豆」を冠している上、火山帯の関係で「富士箱根伊豆国立公園」に属しているので、多くの人が未だ静岡の一部だと思っている。

 最近はニックネームとして、パンフレットなどで「東京諸島」又は「東京アイランド」と呼んでいるが、あまり一般には浸透しておらず、東京の観光ガイドブックでは紹介していないものが多い。これは英語のガイドブック、ロンリープラネットやミシェラングリーンガイドの東京版も同様で、従って海外でこの諸島の認知度は低いと言える。
 
 年間の訪問客は1973年の137万人をピークに、2019年はその3分の1の46万人にまで減ってしまい、2020年と21年はコロナでその又その半分になってしまった。

 1970年代から80年代は、ハネムーンの行先などで多くの若者をひきつけたが、沖縄や海外リゾートの人気が高まっていくのとは逆にそのブームが去り、言葉は悪いが「昔一度行ったことがある」忘れられた島々になってしまった。

 私はイメージを一新する意味でも、正式名称をこの際「東京諸島」に変更し、東京の持つ多様な魅力のひとつとして国内外にアピールしたらどうかと考えている。

 どの島にもほぼ共通している魅力は、大自然が残されたビーチやそこでのマリンスポーツ、温泉、ハイキングや登山、サイクリング、花や植物、海の幸、星空観光など多彩で、私は個人的に既にファンとなりリピーターになっている。

 一番東京に近い島「大島」は、東京からわずか120キロ、高速ジェット船でわずか2時間足らずで着く。富士五湖や奥日光に行くのとほぼ同じような距離感覚だ。
 ニューヨーク、ロンドン、パリ、北京や上海など世界の大都会で、その近くにこのような魅力的な島を複数保持している都市はどこにもない。都内の調布飛行場から短いフライトで簡単に行けることも強みのひとつだ。
 
 気候についてはあまり語られていないが、冬は東京より暖かく、夏の最高気温は東京より低いので比較的過ごしやすい。2月の東京の平均最低気温は2℃だが、東京諸島のは6℃と温暖。8月の東京の平均最高気温は31℃だが、東京諸島は28℃で、コンクリートがないこともあり、木陰に入ればそれ以上の差を確実に感じることになるだろう。避寒地や避暑地としての滞在もいいかもしれない。
 
 無視できない欠点がいくつかある。それは

 4つ星、5つ星のホテルがないこと。
 腕の立つシェフと質の高いレストランが少ないこと。
 船の欠航により予定通りの旅行とならない可能性があること。
 
 船の就航率は、2020年の通年実績で、大型船が84%、高速ジェット船が85%という実績になっている。つまり7回に1回は欠航が発生するという確率になり結構高い。(出典:東京都港湾局)

 突飛な発想だが、陸上はEVが普及した後、空飛ぶ車の時代が来るはずだから、このような島しょ地域には、「空飛ぶ船」が就航すれば、波が高いなどの理由で欠航にはならないのではないかと勝手に想像している。
 
 ホテルの建設など観光インフラの整備には、時間と大きな資本投下が必要で簡単ではないが、この未整備がインバウンド客の来ない主な理由にもなっているので、きっかけができれば投資が速やかに始まることも期待できる。
そうなると、非常に魅力的なデスティネーションに生まれ変わる可能性もあり、その時東京諸島は「海のニセコ」になるかもしれないと思う。

 東京諸島は大きな可能性を秘めている。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?