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顧客からの値引き要求にどう対処するべきか?

皆さんこんにちは、黒田圭一です。

僕は今未来電子テクノロジーという会社で営業部のマネジメントに勤しんでいます。

前までは自分で数字を上げることばかり考えていましたが、今は全体の成果を第一に考え働いています。

マネジメントはとても難しく、日々学びがありますが、その中でも割と意識していることは『自分の考え方を文書化する』ということです。

これ、結構あるあるだと思うのですが、1週間前Aさんに伝えた(教えた)ことを、またBさんに伝える(教える)、これ、結構あると思うんですよね。

無駄、非効率だとわかっていても、割と起こってしまうこの現象。
どうしても後回しになってしまうんですよね、こういう仕事。

なので僕は部下に大事な考え方や営業時における対処の仕方を伝える時は可能な限り文書化しています。

そして営業をしていると多いのがこれ。

『見込み顧客からの値引き要求、イレギュラーなリクエストに対してどう対処したらいいのか?』

部下から結構相談されるので、値引き要求やイレギュラーなリクエストに対してどう対処するか、その考え方を今日は書いてみようと思います。

あなたもこのようなこと、(見込の)お客さんから言われたことないですか?

『もうちょっと安くならないんですか?』
『これ◯日までにやってもらうことできないですか?』

『契約書の内容、こういう風に変えてくれないですか?』

営業をしていると、このような要求はよくあります。

このような要求を言われた時、まず大事になるのは一発目の返答です。

『う〜ん、そうですねぇ・・』
『◯◯円の割引ならなんとか・・』
『それは無理ですけどその代替手段として・・』

このような返答はダメな例です。

良い例は至ってシンプルです。

悠然とした態度で、(悠然:落ち着いていて、少しもあわてないさま。心がゆったりとしているさま。悠々。)

『うちは一切ないですね、ニコニコ』
『それは一切やってないですね、お客さん側でご対応いただいています、ニコニコ』
『全て同じ条件で使っていただいているので、そういったことに対応するのは難しいですね、ニコニコ』

が正しい返答です。

『そんなことはわかっている(怒)』と思われるかもしれませんが、ここは重く見た方がいいです。

なぜなら、『人は一度自分の要求が通ると思うと、二度三度要求を出してしまう生き物』だからです。

これは脳の構造からしてそうで、快楽物質であるドーパミンというものが『自分の存在意義』を見出した時に発生するからです。

例えば、
・周りからの感謝、称賛を受けた時
・目標を達成した時
・美味しい物を食べた時

などなどです。

ドーパミンは脳内麻薬とも言われ、その強力さは人間を支配します。

ニュースに出る企業ぐるみの不正行為、ドラッグや覚醒剤、これらは全て快楽物質であるドーパミンのせいです。

はじめは何気ないことから始めてしまいます。

『おやっ、なんだか(たまたま不正が)上手くいったぞ』と思い、二回目をしてしまいます。

『おやおやっ、これはいけるんじゃないか』こうして不正行為等々は大きくなり、個人から企業全体を飲み込み、組織ぐるみの犯罪行為がおこなわれます。

少々話が逸れましたが、これらは『顧客からの要求を飲む』とも全くリンクします。

一度の何気ない要求が通れば、相手は『おっ、自分の要求を飲ませることができたぞ』となります。

そして二度目の要求は営業サイドからバックオフィスに移っていきます。

その後も要求は止まらず、最後どうなるかは言わずもがなでしょう。

ですので、初っ端の返答を間違えてはいけません。

不幸トリガーを引かさないため、自分が相手と会社を守ってあげましょう。

まずこれが前提です。

そして次、とは言え、絶対に全ての要求に応えないという訳でもありません。

相手の要求に応える時もあります。

しかしその時に絶対しないといけないことがあります。

それは『相手にも痛みを取らせる』ということです。

つまり、相手の要求に対し、こちらが飲ませたい要求を相手に飲んでもらい、痛みを取らせますので、この場合必ずトレードオフになります。

営業マン視点だと
『割引(お金)を許す代わり、入金日を明日(スピード)にしてもらう』
『割引(お金)を許す代わり、2つセット(総額で見た時の増大)でやってもらう』

顧客視点だど
『入金日(スピード)を明日にする代わり、割引(お金)をしてもらう』
『2つセット(総額の増大)での導入をする代わり、1つ分の単価(お金)は安くしてもらう』

双方がかましではなく、本当に良いものだと思っている場合、この取引は成立します。

そして不思議なもので、痛みを取って取引した時の方が、顧客は売主に尊敬の念や感謝の気持ちを抱きます。

多分これは『重要な(痛みを取って)意思決定を自分はした』というある種の自己充実感によるものだと思います。(これは良いドーパミンですね)

痛みを取らせず要求を飲んだ時どうなるかはもう述べた通りです。

後、痛みを取りますよ風の要求を出してくる人もいます。

例えば、『この(別の)商品もタイミングがきたら申込むから、今回安くして』『同業の繋がり多いし、◯◯君仲間に紹介していくからさ、今回安くしてよ』などです。

このような要求に対しては一切応じません。

『ありがとうございます、ではその時しっかりと打ち合わせして内容も料金も決めましょう、ニコニコ』が正しい対応です。

言っていることではなく、事実のみで判断するべきです。

『タイミングがきたら申込む』と言うのなら、お金を今払って、タイミングがきた時にサービスを開始すればいいんです。

『紹介するから』と言うのなら、紹介してくれて契約になった時ちゃんと返せばいいですし、もっと言うなら別に今仲間に電話して紹介してくれたっていい訳なんです。

それができれば相手も『痛みを取った』と言えるのでこちらとしてトレードオフができますが、できなければ問答無用で不可、取り合う意味もないと言えます。

トレードオフの関係がそもそも成り立たない、会社として対応不可なものに関しては常に悠然とした態度で『うちはそれは無理ですね、ニコニコ』『全てのお客さんに同じ条件で使っていただいているので、今回だけというのは難しいですね、ニコニコ』です。

ここまで述べてきましたが、ビジネスの交渉シーンでは100あれば100の正解と答えがあります。

ですので、やはり大事なものは上記前提を考え方として理解し、その場を柔軟にまとめ上げることではないでしょうか。

悠然とした態度
初っ端で言い切る
相手に痛みを取らせる
言っていることではなく事実を見る

この辺りを徹底できれば問題ないでしょう!

PS.上記は彼氏彼女、家庭内、飼い主と犬、全てに当てはまります。
ちなみにここだけの話ですが妻(夫)に初っ端で(自分にとって都合が)悪い方の快楽ドーパミンを体験させてしまうと、後々ヤバイことになりますよ・・笑

おーくわばらくわばら。

おしまい。

#マネジメント #交渉 #ネゴシエーション #営業 #値引き交渉 #値引き交渉の対応 #営業の考え方 #営業組織

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