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肉の日

 29日は肉の日なんて誰が決めたんだ。よく知らないが、いつの間にかそういうことらしい。

 昔から肉の日なんていう語呂合わせみたいなのはあって、特にスーパーなどでは販促のキャッチコピーみたいに使われていたんだと思う。最近はSNSが普及したせいで、29日に肉を食べる人がいて、その写真が流れてきたりするので、ああ、そういう日があるのだなと意識させられることが多い。

 それにしても、みんなここぞとばかりに巨大な肉を食べている。それを見ながら、やっぱり人間は何でも美味しく気兼ねなく食べられるのが、健康だなと思う。身体的にも、経済的にも。

 僕も普段は肉・魚・野菜中心で、炭水化物は極力食べない食生活なので、肉を美味しく食べられるのはいいことだなと思っている。しかし、さすがに巨大肉に挑む気力と勇気はなくなってしまった。人間、こういうのが歳を取るということなのだろう。

 巨大な肉に限らず、飯の量が多いことを僕は個人的に「学生飯」と呼んでいる。僕も学生の頃は大盛りや量の多い食事に挑戦する勇者だったが、いつの間にか現役引退して、今や老兵は去りゆくのみだ。いや、一定の年齢(具体的には30代)からは、意図して食事の量は調節している。そびえ立つG級肉に挑戦するモンスターハンターはやめたというわけだ。

 今や、巨大な肉も、爆盛の丼飯も食べたいと思わないようになった。食べ放題ヒャッハーな感覚もなくなった。年齢的にもそれが当たり前だと思っている。しかし、一方で一食一食のカロリーや栄養成分、食べ合わせなどを気にしながら生きている自分を、小さい存在だと思う。もう僕はかつてのモンスターハンターには戻れないだろう。学生飯が堪能できる若さがうらやましくもある。

 SNSで散見される勇気あるモンスターハンターの諸君には、僕の分まで巨大肉と爆盛モンスターに思う存分挑んでほしいと思っている。その力と心意気が続くその日まで。応援している。


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