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歴史小説と対峙せねばならないのか

 年の瀬も迫り、いろいろな出版社からミステリ小説のランキングが発表されている。うーん、12月だなあ。

 それはともかく、今年の1位はどこのランキングでも米澤穂信『黒牢城』だ。

 ミステリランキングの1位になるような有名な小説はいつもだいたい読んでいるのだが、今回の『黒牢城』は読んでいない。なぜか。それは『黒牢城』が歴史小説だからだ。

 子どもの頃から社会科が苦手で、特に中学校の歴史は全然興味持てなくて爆死していた思い出がある。だから歴史小説は読まないし、大河ドラマってやつもまったく見たことがない。『必殺仕事人』は好きだけど、他の歴史ドラマは一切見ない。かろうじてゲームで『信長の野望』や『隻狼』を遊ぶのが、僕にとって唯一の歴史体験かもしれない。

 そんなわけで『黒牢城』は読んでなかったし、今も積極的に読む気が起きない。しかしながら、これだけ各賞を総なめするぐらいの勢いでランキングに名を連ねるような作品を読まずにスルーしてよいものか。未だに悩んでいる。

 そもそも小説なんて娯楽の一環。そこまで興味がわかないのなら読む必要はないのである。しかし、それでいて話題のものとなると読まずにはいられない俗物根性丸出しの自分もいる。困ったものだ。

 米澤穂信の作品自体は好きで、『氷菓』「満願』『インシテミル』等々代表作は読んできている。だからこそ、今回の『黒牢城』も読んでみたい気持ちでいっぱいではあるのだ。しかし、すでに書いたように歴史小説というジャンル自体に興味がわかない自分に楽しく読むことができるのだろうか。そんなくだらないことで日々悩んでいる今日この頃である。

 ちなみに、文庫化してから読めばいいやとか、そういう気持ちはまったくない。読みたくなったら出版直後に単行本でガンガン読んでいくのが僕の読書スタイル。できれば話題がホットなうちに読んでしまいたいというのもある。

 さて、今週末辺りまた書店に出向いて平積みされた『黒牢城』を前にどうするか悩んでみるか。その前に今年の『本格ミステリ・ベスト10』を買い忘れていた。こちらはすぐにでも買っておこう。


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