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最近読んだ本の感想を書いていく

機龍警察 白骨街道 (ハヤカワ・ミステリワールド) / 月村 了衛

機龍警察シリーズ、やっと追いついた!と、個人的な喜びはさておき、ストーリーのマンネリ化を防ぐために、毎度無理難題のミッションを押し付けられ、それを現地調達の兵器で解決するいつもの3人。そろそろそのチーム構成にも変化がありそうだが、警察内部の軋轢も描いてくれて、ますます好ましい展開を見せてくれそうだ。今後も楽しみである。

しゃもぬまの島 (集英社文庫) / 上畠 菜緒

ナツイチ2022フェアで購入。しゃもぬまという不思議な生き物。表紙にイラストがなければなかなか想像するのも難しい魑魅魍魎であるが、そのしゃもぬまにまつわる夢幻の如き物語が読むものを夢とも現実ともつかない世界に導く。とらえどころのない幻想的な物語。

戦慄の絵画史 西洋美術で味わう、知的恐怖の物語

恐ろしい絵画、残酷な絵画には不思議と惹かれる魅力がある。そして、恐怖を描いた絵画のバックボーンを知ることで、その作品の魅力は倍増し、鑑賞する際の楽しみとなる。

怖い絵のひみつ。 「怖い絵」スペシャルブック / 中野 京子

数年前に怖い絵展で有名になった中野京子による「怖い絵」解説本(似たような本はたくさん観光されているけど)。単に怖いと言うだけでなく、その作品が描かれた背景を知ることは、芸術作品へのさらなる興味関心を引き出してくれる。

絶唱 (新潮文庫) / 湊 かなえ

大きな災害を何回か経験している日本。現代に生きる我々の世代は、多かれ少なかれ、その悲劇を目の当たりにしてきたのではないだろうか。そうした経験から立ち直り、再生していくために私たちはどんな生き方をしていけばよいのだろうか。そんなことを考えさせる作品だ。登場人物の破天荒とも思われる生き方は、決して単なる無茶ではないのだ。


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