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4人打ちアクション麻雀 / ACTION MAHJONG

 『4人打ちアクション麻雀』は、Mindwareによる麻雀牌を使ったアクションパズルゲームだ。2017年に早期アクセスとしてSteamで販売開始。今のところまだ早期アクセス版だ。

 フィールドに散らばった麻雀牌を集め、普通の麻雀のようにそろえて和了(上がること)して点数を稼ぐという、シンプルなルールだ。特に、麻雀を知っていれば、すぐに理解できるところが優れた点である。

 アクションゲーム部分も、セガ『ペンゴ』のように、麻雀牌を押して飛ばすというわかりやすいシステムで、この麻雀+ペンゴという辺りが、レトロゲーム的なノリを醸し出していて、親しみやすい。軽快な中華風BGMも、PSGで奏でられていて、決してレトロゲーム風を売りにしているわけではないけれど、やっぱりレトロゲームだよねという暗黙の了解を得ているようなスタイルだ。

 フィールドに見えている麻雀牌から、すきなものを持ってこれるなら、どんな役でも作れるから簡単じゃないか。と、思うのだが、それは半分当たっている。しかし、半分はそう簡単にはいかない。なぜなら、プレイヤーの相手になるCPUがかなり手強いからである。

 CPUキャラたちは、ちょっと油断するとあっという間に同じ牌を拾い集め、何食わぬ顔で四暗刻を上がったりするから油断ならない。こちらも気合いを入れて、負けずに牌を集める必要がある。

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 確かに、フィールド上には豊富に牌が用意されているため、がんばればどんな役でも作ることができる。特に、字牌ばかりを集める字一色や、大三元、大四喜などは初心者にもわかりやすい役で簡単だ。また、清一色のような、同じ種類の牌を集めるような役も作りやすい。しかし、CPUと勝負するからには、それを素早く、しかも誤って牌を叩き壊したり、ライバルに壊されたりしなように集める必要がある。ここがこのゲームの難しいところであり、攻略する上で楽しいところでもある。

 一見して麻雀の腕は関係ないように見えるゲームだが、待ち牌が素早く見えてきたり、初期状態の配牌から、どんな役が素早く作れるかを判断したり、麻雀上級者ならそれなりに有利になるところもあって、これもまたアクションゲームと麻雀がうまく融合したところだ。

 その昔、ゲームセンターのゲームで、『ミスタージャン』(1983年 キワコ)というゲームがあった。『4人打ちアクション麻雀』は、そのゲームに画面のレイアウトも、麻雀牌を押して揃えるというシステムもそっくりである。それを、4人プレイに拡張子、より本物の麻雀に近い雰囲気を盛り込んだものが、この『4人打ちアクション麻雀』だと思って間違いない。スピード感と、本格的な麻雀の雰囲気が盛り込まれ、より楽しめるゲームとして完成されている。

 ちなみに、4人のプレイヤーは、コントローラーなどを複数用意することで、人間同士での対戦も可能になる。今のところ、CPUと戦っているばかりだが、人間と対戦するとなると、また新たな攻略が見えてきそうで興味深いところだ。

 前述したように、まだ早期アクセスということで、グラフィックの質感、操作の遅延など、改善してほしい部分も見受けられるが、ゲームのシステムとしては概ね完成形としてできあがっている。できれば今後、CPUのキャラクター付けや、ゲームモードの充実をもって製品版としてリリースされると嬉しいところだ。

 今ならSteamで、4月30日まで半額セール。490円で販売中だ。ちょっと懐かしい感じのゲームを遊んでみたい人におすすめできる良作インディーズゲームとしておすすめだ。


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