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『ゲームの歴史 1〜3』 / 岩崎夏海, 稲田豊史 (残念な本と残念な著者の話)
「コンピューターゲームの60年史を完全網羅!!」という本。早速読んでみた。しかし個人的にはいろいろと満足し難い内容であった。以下、ツイッターに投稿した感想。(3巻はまだ感想を書いていない)
岩崎夏海・稲田豊史『ゲームの歴史1』
— keigo (@keigox68000) January 29, 2023
著者の独自ゲーム史観に基づくゲームの史考察。ハッキングをキーワードに論を展開しているが、データなく結論に結びつけるのは納得しづらい。ポン、ファミコン、ドラクエという展開もどちらかと言えば独自路線というよりありきたり。続巻も読んで見る#読書垢 pic.twitter.com/jxEzOGUmt3
岩崎夏海・稲田豊史『ゲームの歴史2』
— keigo (@keigox68000) February 2, 2023
2巻においてもデータや出典がなく主観的な理論を展開する本でしかない。特に難しくない言葉に注釈がついているのも意図不明。帯にはゲーム史を網羅あるが、特定のゲーム機やタイトルに拘泥し極めて狭い範囲で論が展開されているのも残念だ#読書好きと繋がりたい pic.twitter.com/f1ewgUg5xl
とにかくデータ不足。何をもって結論を導き出しているのか不明。また、
各エピソードについては出典が不明。読んでいる方としてはその内容を証明する情報がないので信頼しづらいし、出どころのわからない著者の独自理論展開には戸惑うばかりである。
と、まあ本の方は極めて残念な内容だったのだが、驚いたことにこの感想にツイッター上で著者から直接物言いがついた。こういう著者は初めてだったので最初誰が反論してきたのかわからなかった。よくよく見たら著者ご本人じゃないですか。暇なのかな?
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データを用いると恣意性に際限がなくなるから使わないそうである。また、ゲームの世界に客観は存在しないそうである。どうしてそうなるの? 驚きの珍理論である。
そもそもデータを使うのは揺るぎない事実を担保するためである。データを恣意的に扱うなんてことはあってはならないのだが、「恣意的になるから使わない」という発想なかったので、この理屈にはかなり驚いた。
また、ゲーム機やゲームソフトの売上について論ずるためには数字が必要になるだろう。それを「客観など存在しない」とはどういうことなのか? 著作だけでなくSNSにおいても超理論を展開していて全然理解が追いつかない。これは参りました。
というか、データもないし、客観性もない本だってことは著者自ら認めているわけね。まあ、それは素直なでよろしい。全然よろしくないな。今、素で笑っちゃったよ。
とにかく、こういうところからすでに論拠が破綻している著者ということが露呈しているのである。
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なんと物書きの世界ではエビデンスは廃れているそうだ。それは初めて聞きました。勉強になるなあ。しかもその理由が「AIの方が得意なので人間がいらなくなるから」
どこかでAIがデータをもとにゲームの歴史をまとめているんですかね……?
挙句の果てに最後は「何年前からタイムスリップしてきたんだ」とわざわざ本を買って読んで感想まで書いている読者を揶揄する捨て台詞でおしまい。ちょっと呆れてしまった。反論はしてもいいと思うけど最後の一言は言わない方がよかったよね?
まあ、この程度の考え方でものを書いているから内容の薄い本になってしまうのだろう。だいたい物書きなら書いた物で読者を納得させるように力量を発揮していただきたい。
著作に批判的な意見は耳が痛いかもしれないが、それをどう受け取るかで自分の成長にプラスになるかマイナスになるか変わってくるのではないだろうか。素人がSNS上で書いた感想に直接言い訳しているようではちょっと情けない。まあ、いずれにしてもこういうめんどくさい作者の本は今後買わなくなってしまうだろうけど、仕方ないよね。実に残念なできごとという印象だ。
その後、作者の言い訳にはリプライを返しておいたが、その後はナシのつぶて。まあ言い返せるほど整った論旨も無いから無理もないでしょう。この絶対に批判は受け入れないという姿勢はちょっと辟易してしまう。人間歳とると頑固になるものだねえ。
だいたい、批評されるのが嫌なら本なんか出さなきゃいいのにと思ってしまう。物書きが他人の意見を封殺するようなムーブしていいのかね。
ちなみに各所のレビュー/感想を読んでいると同じように感じている人も多いようだ。こういう人たち全部に言い訳して回るのかな? 作者さん、がんばってね。
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