見出し画像

第132弾「雨あがり」

ハーイ!みんな元気?あたしけいご。

132曲目はこれ。雨あがり。熱海は、昨夜から雨が降っています。周囲が山に囲まれているからなのかなんなのか、なんだか、雨が全然嫌じゃない。朝晩は初秋くらいの冷え込みで、寒さを感じるほど。物思いに耽りたくなっちゃうような環境で、思いつくままのメロディーに、思いつくままの歌詞をつけました。逢初庵がまじでよくて、毎回帰ってくるたび「最高の家だな」って思っちゃう。かれこれ四年間、ずっとそう思えていることが幸せです。

「雨あがり」 作詞・作曲 Keigo Sakatsume

雨が 赤い屋根に 降る
それを見てた ぼくたちは ただ ただ

雨は ぼくの代わりに 泣いているのか
流れていく 時間だけ ただ ただ

どこから来て どこに帰る
このままじゃ 置いてかれるから
本当はもっと動きたいのに
「どうして?」 動けない

雨が 木々の葉を 揺らす
立ち止まる ぼくたちに ただ ただ

もしかしたら ぼくは ずっとさみしくて
それを見た かみさまが ただ ただ

ここではない どこかから
ここではない どこかに続く

「元気ですか?」「調子はどう?」
「またいつでも、遊びにおいでよ」

ここから来て ここに帰る
ひとりでも なにをしていても
ずっと ここにあったものと
これからも これまでも

雨があがり やがて空が 晴れてくる
終わらない ぼくたちは ただ ただ ただ

「ここではないどこか」の存在に、思いを飛ばすことがある。あの瞬間は最高だったな、と思える瞬間が誰にでもあると思う。ハワイ島でキャンプばっかりしていた時とか、スーパーカブで長野の紅葉を走り抜けた時とか、海から昇る月を見ていた時とか、三重県で生まれてはじめてサーフィンをした時とか、夏の運動後に冷たいシャワーを思い切り浴びた時とか、たまらないよろこびがあった。時間が流れると、そういうことをどうしても忘れちゃうけど、いま、この瞬間にも「ハワイ島では、あの感じの時間が流れているんだよなあ」とか考えると、心に、余白が生まれる。そして、大袈裟だけど「ハワイ島があるこの世界を、もう少し生きていこう」みたいな気持ちになる。

いま、コンビニのイートインコーナーで、Wi-fiを拾いながらこの記事を書いています。一昨日の記事で「所持金25円になりました」って書いたら、それを読んでくれたひとが「これを使ってください」って、LINEからコンビニで使えるギフト券(?)を贈ってくれた。おかげさまで、100円のアイスコーヒーを飲みながら、文化的な時間を過ごすことができています。ありがとうございます。最近のファッションテーマは「いかに、所持金が25円に見えないような男に見せるか」であり、みすぼらしくならないように、誰もそんなこと気にしていないと思うけど「平気で生きています」的な雰囲気を醸し出せるように、普通っぽい格好(?)をすることが、マイブームです。

8月11日、りゅーちゃんがごちゃまぜの家に遊びに来てくれてから、一緒に音楽をやることになった。りゅーちゃんのまなざしは真っ直ぐで、一緒にいるこちらも刺激をもらう。今朝、りゅーちゃんのブログを読んだ。人柄と同じように、真っ直ぐな文章を見て「すごい、いいなあ」と思った。ここでも、勝手ながら共有させていただきます。あたしは、やっぱり生きることに真っ直ぐなひとが好きみたい。悩みながら、いろいろなことを思いながら、それでも「生きよう」と前を向こうとしている姿に、打たれるものがある。

大学受験をした。去年の夏頃、この先どうしようかと考えていた時、大学という選択肢もあるなと思い受験しようと決めた。決めた時は、心の多くを将来への不安の気持ちが占めていた。だけど、結果は不合格だった。そして、僕は、この先、どうすればいいんだという不安と共に、最近まで家に引きこもっていた。家では、いろんな本を読んでいた。そんな中で、ある時、気がついた。

自分の人生をどうしたいかは、全て自分で決めることができる、ということに。

生きている中で、なぜ自分は存在しているのか、そして、人の生きる意味は何なのか、生きるって何だと思う事がある。最近、赤ちゃんを見ると、特にそう思う。僕の身が死んだ時、僕がいた事で、この世界が、良い方向にちょっとでも進んでいれば、それは生きた意味になるのかなと、今ふと思った。強く、そして、楽しんで人生を生きていきたいと思う。何があっても、僕は自分の人生を生きる事を諦めない。せっかく親から頂いた命。また一から、自分の人生を生きていこうと思う。

強く、そして、楽しんで人生を生きていきたいと思う。この言葉は、特に、いいなあと思った。あたしは「言葉が世界を作っている」と思っているタイプの人間だから、普段、どのような言葉を意識しているか(どのような考え方を採用しているか)が、世界をモノクロにしたり、カラフルにしたり、もろに影響を与えると思っている。りゅーちゃんのいいところは、情報とか噂を信じるのではなく、自分の目で確かめにいくところ。情報だけで知ったつもりになるのではなく、実際にやって、実際に動いて、実際に自分をその場所に投げ出して、そこから感じた『ことば』を紡ぐ。そう言う言葉には、力があると思う。借り物の言葉じゃない、そのひとの血が通った言葉になる。

音楽でも、それをできたらいいなあと思う。まだまだ、どこにでもあるような、陳腐な歌詞や曲ばっかりが浮かんできて「あたしはマンネリをしている」とか思うことが多いけど、せっかく曲が生まれたのだから「100万人の共感は無理でも、たったひとりが『なにか』を感じてくれたら、それでいい」みたいな気持ちで、放出を続ける。今日は風が強かったから、雲が、ものすごい速度で流れていた。あの雲は、どこからきて、どこに行くのだろうか。あたしの視界を超えて、海も山も平気で超えて、知らない国まで(それこそ、ハワイ島まで)行ってしまうのだろうか、とか思いながら、眺めた。

「ここではないどこか」に、助けられることってあると思う。生きていれば、また、ハワイ島に行くことができる。そう思うことで、今日を力強く生きることができる。別に、場所である必要はなくて、生きていればまた空を飛ぶ夢が見れるとか、生きていればまた紅葉を眺めることができるとか、生きていればまた好きな漫画家の最新刊を読むことができるとか、生きていればまた冷蔵庫で冷やしたキットカットを好きなだけ食べることができるとか、そういう『いま、ここにないもの』に思いを馳せることで、力を得ること、誰にでもあると思う。熱海にいると、不思議と、遠くの場所に思いを馳せやすくなる。なにもないから、なにもかもに、リーチできるのだと思う。

自分がいる場所で、自分が考えることが変わる。自分がいる場所で、その日に見る夢が変わる。自分がいる場所で、引き出される自分が(結構)変わる。ひとがたくさんいる場所にいると、激しい音楽とか、刺激的な言葉を求めることが多いけど、静かな場所にいると、静かな言葉、透徹している感じの言葉、未来永劫、途絶えることなく流れているような言葉、おおきな声で叫ばれることはないけれど、ずっと、常に隣でささやかれ続けているような言葉に、耳を傾けたくなる。「これが自分だ!」と思っていたものでさえ、場所や、周囲の環境によって、まったく変わることの面白さを感じる。普段、足を運ぶことのない場所に、自分を置いてあげる。そうすることで、引き出される自分が、あるのだと思う。音楽は、おかしな言葉になるけど「目には見えない小旅行」みたいなものだと、今日、思った。誰かが作った音楽を聞く。そして、そのひとの気持ちに、わずかでも触れることができる。そのことで、自分は同じ場所にいたままだとしても、どこか遠くに足を運んだときのような、いつもとは違う気持ちになることができる。これは、とっても素敵なことだと思いました。素敵な音楽を、奏でられたらと思いました。

へたっぴだけど、よかったらどーぞ!フラワー!(絶賛練習中!)

じゃあ、またね。愛してるわ。バイバイ。

坂爪圭吾 keigosakatsume@gmail.com

【イベント情報】

8月31日(土) 13時~@東京都新宿区四谷「シアターウイング」

9月9日(月) 19時半~@東京都吉祥寺「曼荼羅」

○バンドプロフィール紹介

Agape(アガペー=神の愛という意味がある)

2014年2月14日。Guitar & Vocal の坂爪圭吾が、当時同棲していた彼女に振られ、振られた勢いをそのまま活かすかたちで、「ひとは家がないと生きていけないのか」という問いを持ちながら、定まった家がない状況で如何にして生きていくかという実験を開始。

その体験談を綴ったブログ『いばや通信』が、爆発的な人気を博し、結果的に日本全国、世界20ヶ国ほどに、トークイベントなどで招聘されるようになる。「とにかくやばいことだけをやる」というコンセプトに基づいた会社、【合同会社いばや】の代表としてブログや講演活動に専念するなか、“家を熱海に買ってもらう”というゴールを果たした頃に、会社が円満解散。

ホームをレスしてからちょうど5年後。2019年2月14日。イタリアはヴェネツィアで、ある女性を通じて「音楽をやりなさい」という啓示を受けた坂爪圭吾が、日本に帰国後、一日一曲の曲作りに邁進するなか、一人、また一人と毎月メンバーが増えていき、現在6人体制で活動している(今のところ全員無宗教)。

メンバーのほとんどが、“中学校の授業以来”という驚愕のバンド結成状況の中、「ド素人から成長していく姿を公開していくことが、自他共に勇気が出るのではないか」と開き直り、約半年で、およそ百数十曲の音源を作る。それらの楽曲は、「ジャンルはなんですか?」とカテゴライズされないために、様々な趣向が凝らされている。

メンバーそれぞれが、駄目なら駄目なりに、失敗したら失敗したなりの姿を晒していくスタンスで、“技術だけではない何か”を感じてもらえるような演奏を心がけている。

◯メンバー紹介

Guitar & Vocal 坂爪圭吾(34)音楽活動歴約半年で、毎日一曲のペースで創作し、百数十曲の持ち曲のほとんどの作詞作曲を手掛けている。

Bass 保科亮太(31)音楽活動歴約五ヶ月で、「圭吾さんがギターで、ドラムは重そうだから」という理由でベースに挑戦。作詞も手掛けている。

Guitar 竹谷純平 (34)音楽活動歴約四ヶ月で、「誕生日が一番早いのと、唯一の長男だから」という理由でリーダーに抜擢。愛されキャラでありつつ、“アニキ”の愛称で親しまれる。ライブ時のMCと、エレキギターでのソロ演奏に注目。

Synthesizer & vocal 稲村彰人 (26)音楽活動歴約三ヶ月で、仲良くしていた先輩たちに、半ば強制的にバンドに加入させられる。が、秘めていた才能が開花。その独自の世界観と歌唱力から、米津玄師さんに対抗しないかたちで人気を獲得している。

Rhythm & Performe 嘉向徹(28)バンド結成前から坂爪たちと親しくしていた、最後の精鋭。メンバー全員が「アガペーのリズム体になるのは、彼しかいない」と断言し、その登場を待ち続けていた。“ドラムというより、大地そのものを叩きたい”という独特の表現は、幼少期から海とさざ波の中で育った背景に起因している。音楽活動歴、堂々の0ヶ月で、初ライブに挑む。

Drums & Keyboard 樋田 隆佑(19)本番前リズム体不在という緊急時に、Agapeに舞い降りた救世児。福岡ドーム(前)ライブを敢行した際、奇跡的に坂爪と再会し、音楽の波が怒濤のように押し寄せ電撃加入。メンバー内で唯一音楽の素養があり、温厚なクラシック育ちであった。が、実はX寄りの激しさを内在しており、ドラムは全くの未経験ながら河川敷でテトラポットを叩き続け、鬼のドラマーと化した。

◯バンドからのメッセージ

まずは「1年後、見ててください!」を合言葉に、Agapeを応援してくれているファンと共に成長していきたいと思っています。年齢的にはアラサーですが、まだまだ多感な我々Agapeの音楽を、ぜひリアルで体感していただけたら嬉しいです。


バッチ来い人類!うおおおおお〜!