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苦悟〜くさとり〜

今週のお仕事は主に草取りです。もろこしの畑のマルチの隙間から逞しく伸びている草を抜いていきます。

朝から眠い目をこすりながら行いました(実際には擦っていません、手に土がついている時に目を擦ると危険です)。

トンネルをかけているので居酒屋に入店する時の「大将、やってる?」の如く覗き込む格好で草取りをします。
居酒屋の暖簾と違ってかがむ、もしくはしゃがまなければ店内(トンネルの中)の様子を伺うことはできません。頭のさげ方はにじり口の比ではなく、千利休も恐縮するほどです。

覗き込まなくても手を入れれば草を抜くことはできるのですが、誤ってもろこしの葉を傷つけないようによく見ながら行います。そして驚いたのが、抜かなければならない草の姿がもろこしによく似ていることです。

これの
これが抜くべき草です

最初はよく確認しなければ見分けられませんでしたが、慣れてくれば葉の形状の違いやもろこしの分げつの生え方がわかってすぐ見分けられるようになります。

上記のような理由でトンネルの中を覗き込む必要があるのですが、日が当たればトンネル内の温度が上がるのでメガネが一瞬で曇ります。
ハウスの中でもメガネが曇って視界を奪われる時ありますよね。

ちまちま草を抜いていると畑の向こう側が天竺より遠く見えます(実際には30mほどです)。かがんでいると背中と腰が、しゃがんでいると膝が悲鳴をあげます(実際には音はしません、たまにしゃがんだ時に膝がポキッと鳴るくらいです)。が、いちいち耳を貸していては進まないので無視して続けます。文字通り無心です。

邪魔してごめんね

たまにカエルに遭遇します。一心不乱に抜いている最中にぴょんと跳ねられると肝を潰します(実際は内臓は至って健康です)。
定植前には茶色いカエルをよく見ました。自分の色に合った場所に行くんでしょうか。それとも色を変えて擬態するのでしょうか。

半日続けて行った後は疲れて足がになりました(実際になりました)。

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