見出し画像

他のオペレータの話し方が気になるという人へ

皆さんは、客として電話をしたときに「ごめんなさい」「すいません」などと言われたら違和感を覚えませんか?
業種にもよりますが、通常、お客さまには「申し訳ございません」などとかしこまった言葉を使うように指導されます。

ところが、今は「指導されない」コールセンターが増えてきているようです。

先日の受講者は、ご自身の話し方にはある程度自信があるものの、ちゃんとした研修を受けたこともなく、基本を確認したいという目的も持っていました。電話応対で使うスキルとその使い方を説明すると、納得するところや新たな発見があったようでしたが、最後に質問を受けました。

「同じ職場のオペレーターの中には、お客様に向かって、すいません、とか言っている人がいます。とても気になるんですが、これは正しい言葉遣いでしょうか」

重ねて「上司は注意しません。すいません、だけでなく、一切話し方について指導しません。私が注意したほうがいいのでしょうか」と質問されました。

この質問に対する回答が今回の内容です。

ブランドイメージは会社が決める

顧客に対して、どのような言葉遣いをするかによって顧客が企業に持つブランドイメージが変わります。このブランドイメージは企業が自社のイメージとして持ってもらいたいものを演出するために決めておくのが望ましいのですが、決まっていなければ個々のオペレーターが判断せざるをえません。
個々の判断ということは、統一されず、バラバラになるだろうということです。かしこまった対応も、普段のような話し方も、どちらが悪いとは言えなくなります。

つまり、会社としてのブランドイメージやそれを伝えるための話し方が決まっていない以上、同じ立場の他のオペレーターへ話し方を注意することはできません。

管理者を目指してください

しかし、このような状況は一生懸命働く人のモチベーションを削ぐものです。かしこまった対応を意識して応対している人からすると、友達と話しているような気さくな話し方は気になります。そのような話し方を避けるために普段と違う話し方を工夫しているのに、気さくな話し方であればそのような努力が要らないからです。
相手のことを思って親しみやすさを演出するためのその人なりの工夫ということが見て取れればまだいいのですが、暇さえあれば雑談にふけるなど、仕事へのやる気が感じられず、話し方も単に普段通りに話しているだけにしか見えない場合にはなおさら、一生懸命働いている自分のほうが報われない気持ちになります。

そこで私はこういう人に勧めたいことがあります。

それは、ぜひ管理者を目指してほしいということです。
いちオペレーターとしての発言は聞き流されても、管理者の改善業務であれば別です。
上司も巻き込んでブランドイメージを決め、それを浸透させていけば、それは顧客にとっても企業にとってもよいことであるばかりか、オペレーターにもやりがいを与えてくれるでしょう。

どうぞ、頑張ってくださいね!

それでは、また。


世界や自分自身をどのような言葉で認識するかで生き方が変わるなら、敬意を込めた敬語をお互いに使えば働きやすい職場ぐらい簡単にできるんじゃないか。そんな夢を追いかけています。