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コールセンターがマニュアルを作る理由

先週はマニュアルが作れないコールセンターについて書きました。

マニュアルが作れないには、作れないなりの理由があります。
そして逆を返せば、その理由こそがセンターの混乱を招いています。

クライアントからの指示がコロコロ変わる

クライアントからの指示がコロコロ変わるなら、それをどのように徹底させるのかを考えなければなりません。センターによっては、毎日出勤する人が変わります。指示が変わった日にすぐ周知をしても、翌日には伝わっていない人が混じります。
1週間ぶりに出勤した人は、そんな昔の周知を忘れてしまったかもしれません。
しょっちゅう変わる業務であれば、常に最新のマニュアルが見られるセンターにしなければいけないのではありませんか?

臨機応変な対応が求められる

各自がその場その場の判断で臨機応変に対応するということは、目的を共有し、各自が持てる権限を把握していなければなりません。
そして、臨機応変が「ぐちゃぐちゃのなんでもあり」を意味しないためには、「これはやってよい」「これはいけない」を明確にすることで、グレーゾーンの範囲を明確にする必要があります。

そのためにはマニュアルが必要です。

忙しくて時間が取れない

マニュアルは、管理者の分身です。今まで管理者に聞いていたことを、マニュアルが代わりに答えてくれるのです。
仕事はとにもかくにもやらなければ話になりません。品質向上はその次です。どうすればよいかという質問に管理者が追われているようでは、品質向上など望むべくもありません。マニュアルの次にやらなければならないことがたくさんあります。

業務範囲が明確ではない

たとえば社長なら、業務範囲はその会社のすべてを管理することでしょう。
業務範囲が広くて多岐にわたるということはありますが、業務範囲が分からないのは困ります。

責任の所在が曖昧で、どの部署の業務か分からないなら、どの部署の人が読んでも誤解のないように、しっかりとした取り決めが必要です。


ここまで見てきたように、マニュアルが作れないという理由が、そのままマニュアルが必要になる理由でもあります。

「いや、そんなことぐらい分かってるよ」という声が聞こえてきそうですね。

「分かっちゃいるけど……」は人の常ですが、そのために残業で疲れ果て、ストレスで神経をすり減らすのも得策とはいえません。

こんなセンターで働いていたとしたら、あなたならどうしますか?
※「転職する」は、最後の手段として取っておいてくださいW

(つづく)


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世界や自分自身をどのような言葉で認識するかで生き方が変わるなら、敬意を込めた敬語をお互いに使えば働きやすい職場ぐらい簡単にできるんじゃないか。そんな夢を追いかけています。