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毎週水曜日はコールセンターの話

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コールセンターのオペレーターからリーダー、SV、企業向け電話応対研修講師へと叩き上げた経験から学んだことを書いていきます。電話応対に必要なこと、コールセンター運営に必要なこと、コ… もっと読む
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2020年9月の記事一覧

ときにはガイドのように

ときにはガイドのように

コールセンターでは、「お客さまの気持ちになって」「お客さまの気持ちに寄り添って」などと言われます。そうすると、今度は「お客さまが◯◯してほしいって言っているのにそんなこともしないなんてウチの会社は酷い!」とモチベーションが下がることにもなりかねません。

その原因それは、あくまで会社の代表として対応しなければならないのに、お客さまに寄り添うあまり、共感を超えて自分の立場を忘れてしまうことから起こり

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「何かございましたら、またご質問していただけますでしょうか?」

「何かございましたら、またご質問していただけますでしょうか?」

コールセンターでは、「再入電依頼」をするようにと、よく言われます。
それはいいのですが、その言い方が気になります。
視覚情報を奪われる電話での対応には、言葉選びに通常以上の気遣いが必要です。

再入電依頼再入電依頼とは、電話を切る前に、「また電話してくださいね」と言うことです。積極的に対応しようとする企業姿勢を示すことで良い企業イメージを持ってもらうことと、気になったことがあったときにすぐ電話をし

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クレーマーとは

クレーマーとは

以前、「サービスにおける平等」について書いた中で、「全ての人に“同じ満足”を」と述べました。

そうは言っても、対応に一線を画さないといけない人たちがいます。
俗に言うクレーマーですね。

クレーマーだからといって暴言を吐けば、しっぺ返しをくらうのは会社側です。なので、相手をクレーマーと認定しようとしまいと、対応を崩すべきではありません。しかし、崩さなくても変える必要はあります。

ではこのクレー

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三波春夫と聖書

三波春夫と聖書

時々思うんですけど、日本に三波春夫がいなかったら、もうちょっと日本のお客様は違っていたんじゃないでしょうか。

もちろん『お客様は神様です』という一言のことです。

「”客”に向かってなんだその口のきき方は!」と強気にのたまい、
理由を質問しておきながら「そんな説明で納得できるか!!」と理解するつもりなど全くない態度をお見せになる。
「あの店員、辞めさせて」とご自身に人事権がおありだと思っていらっ

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サービスにおける平等

大きい人には大きいベッド、小さい人には小さいベッドを与えるのが平等か、大きい人にも小さい人にも同じベッドを与えるのが平等かという政治学上の議論がありますが、コールセンターにおけるサービスの提供においては、絶対的に前者だと思います。

「ホームページをご覧ください」で分かる人にそれ以上の時間を使うのは、お互いにもったいない。一方で、ホームページと聞いただけで苦手意識を感じる人には、丁寧にご説明申し上

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