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2000年、大手の監査法人に勤務し始めた私は、ITベンチャー企業の担当となり、様々な若い経営者とお会いする機会に恵まれました。

同世代の若い経営者が、自分の経営する会社を上場させる場面や上場企業に売却されミリオネアになられていく姿を目の当たりにし、大きな刺激を受けました。そして、自分もチャンスがあれば、いつかは自分でビジネスを立ち上げ、彼らと同じようにリスクをとってでも大きなことに挑戦したいと思うようになりました。

その後、結婚し、義父が経営する機械製造メーカーの話を聞くうちに、中小企業のオーナー社長に対する尊敬と憧れが一層強くなりました。監査法人では本当に多くのことを学べる機会に恵まれ、充実した日々を過ごしていましたが、どうしても自分の夢をあきらめきれず、気づけば、義父の「かばん持ち」になっていました。

義父の会社は、兄弟3人が社長、専務、常務として役員をやられており、典型的な同族会社(特定の親族などが支配・経営する組織のこと)でした。そして、社長(義父)が全ての現場の指揮を執り、技術力のある職人数名で支えられている会社でした。入社した私は、作業着を着て現場に出て作業を手伝ったり、機械の納品の現場に立ち会い、お客様対応したりしながら徐々に仕事を覚えていき、社長不在でも会社が存続できる組織にするにはどうすれば良いか、そればかりを考えていました。一方、社長は、職人としてお客様の求めるモノを作り上げることが何より楽しくて商売を続けていると口癖のように言い、社員の中に自分の替わりができる人がいないのでしょうがない・・・と、後継者育成を諦めてしまっていました。後継者問題を解決する知識・経験も人脈もなかった当時の私には、なすすべもなく、ただ時間だけが過ぎてしまう日々。そんな毎日に焦りはじめ、悩んだ末、独立する道を選びました。

2012年、独立開業し、その後、会計コンサルティング会社を設立し、上場企業の決算支援やIPO支援、M&A関連のアドバイザリーサービスの提供をスタートさせました。2015年に上場企業と共同出資で設立したアウトソーシング会社は、事業が軌道に乗り、現在は私の持分をその企業に買い取ってもらいました。そして、2020年、事業承継やM&Aの支援を行う株式会社経営の移行を経営者仲間らと立ち上げました。

今後は、これまでの監査法人での経験、中小企業の後継者問題の渦中で働いていた頃の経験、そして経営者として会社売却をした経験等を活かしながら、中小企業のオーナー社長の想いを尊重し、事業承継やM&Aの支援をしていきたいと考えております。

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