#022 給与計算の基礎
1.はじめに
お疲れ様です!なべパパです。
前回は、給与支払いに関する法律【給与支払の5原則】について整理してきました。
そこで今回は、"給与計算の基礎"に関する情報について整理していこうと思います。
この記事を読み終わった後には、
給与計算の基本要素
給与計算の手順
の概略についてわかるようになります。
2. 給与計算の基本要素
基本給とは何か
基本給とは、従業員が一定の期間(通常は1ヶ月)働いた場合に支払われる給与のことを指します。
これは、従業員の職位、役職、経験年数、スキルなどに基づいて決定されます。
基本給は、従業員の生活費を賄うための基礎となる給与であり、その他の手当やボーナスはこの基本給に加算される形で計算されます。
残業に係る手当
時間外労働手当
従業員が法定の労働時間を超えて働いた場合に支払われる手当です。
通常、基本給の25%以上の割増給が支払われます。
休日労働手当
従業員が法定休日に働いた場合に支払われる手当です。
通常、基本給の35%以上の割増給が支払われます。
深夜労働手当
従業員が22時から翌5時までの間に働いた場合に支払われる手当です。
通常、基本給の25%以上の割増給が支払われます。
これらの手当は、従業員が通常の労働時間や労働日を超えて働くことによる負担を補償するためにあります。
各種手当(企業によって異なるので参考まで)
家族手当
従業員が扶養家族を持つ場合に支払われる手当です。
これは、従業員が家族を養うための費用を補助するために存在します。
住宅手当
従業員が自宅を所有または賃貸している場合に支払われる手当です。
これは、住宅費用の一部を補助するために存在します。
通勤手当
従業員が職場までの通勤費用を補償するために支払われる手当です。
これは、従業員が職場までの交通費を補償するために存在します。
これらの手当は、従業員の生活を支え、労働意欲を高めるために重要な役割を果たします。
給与計算時には、これらの手当を適切に計算し、従業員に正確に支払うことが必要です。
3.給与計算の手順
給与計算は下記の手順で進めます。
言うまでもありませんが、どのステップにおいても間違えがあると、従業員の生活に大きな影響を与えます。
勤怠データの収集と確認
給与の計算と確認
給与明細の作成と配布
勤怠データの収集と確認
給与計算の最初のステップは、勤怠データの収集と確認です。
これには、従業員の出勤日数、休日、遅刻、早退、時間外労働などの情報が含まれます。
これらのデータに基づいて給与計算をするため、正確な収集と確認が必要です。
給与の計算と確認
次に、収集した勤怠データを基に給与を計算します。
これには、基本給、時間外労働手当、休日労働手当、深夜労働手当、各種手当などの計算が含まれます。
給与の計算は、従業員の給与明細に影響を与えるため、非常に重要です。
したがって、計算エラーがないか確認することが必要です。
計算エラーがあると、従業員の給与が正しくなくなり、従業員の満足度や信頼を損ないます。
給与明細の作成と配布
最後に、計算した給与を基に給与明細を作成し、従業員に配布します。
給与明細は、従業員が自身の給与を把握するための大切な資料です。
これには、基本給、各種手当、控除、支払い後の給与などの詳細が記載されています。
給与明細は、通常、給与支払日の数日前に配布します。
給与明細は従業員への交付が必須の書類であるため、給与明細の不発行は所得税法違反となり罰則が適用されます。
給与明細の不交付や、虚偽の記載をして交付をした場合、所得税法242条7号の規定により、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金が科されます。
4.まとめ
・給与計算の基本要素には、基本給、時間外労働手当、休日労働手当、深夜労働手当、そして各種手当(家族手当、住宅手当、通勤手当など)が含まれます。
これらは従業員の生活を支え、労働意欲を高めるために重要な役割を果たします。
・給与計算の手順は、勤怠データの収集と確認、給与の計算と確認、そして給与明細の作成と配布から成り立っています。
正確に行うことが最も重要で、間違いがあると従業員の生活に大きな影響を与えます。
・給与明細は、労働者が自身の給与を把握するための大切な資料であり、基本給、各種手当、控除、支払い後の給与などの詳細が記載されています。
所得税法違反による罰則もあるので、必ず配布しましょう。
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