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少年ジャンプ2024年18号感想

前号:少年ジャンプ2024年17号
次号:少年ジャンプ2024年19号

前の日記にも書いたんですが、体調不良もあって出すのが結構遅くなってしまいました。とはいえ早くアップするために内容を薄くするのも本末転倒なので、これからもマイペースに続けようと思います。

2024年04月01日 発売
表紙:夜桜さんちの大作戦
巻頭カラー:夜桜さんちの大作戦
センターカラー:僕とロボコ
センターカラー:あかね噺
読み切り:【JSF】となりのホーム(ヤマノエイ)

表紙は夜桜さんちの大作戦。夜桜はこういう集合絵のときにメインキャラクターが多いので大変そうですね。ただ、その分賑やかなので桜カラーと合わせて新年度の始まりを感じさせるいい画だと思いました。

角度的に虎杖までファミリーの一員みたいになっているのはご愛敬。


夜桜さんちの大作戦

巻頭カラー

先週期待した通り、大人あるふぁのカラーを見ることができたので満足です。また、「太陽不在」の楽屋ネタも。夜桜ではちょっとめずらしい……?

見開きカラーは一家全員でお祝いのような空気感のイラスト。太陽がちゃんと主役の位置を陣取っていて安心しました。皆が花束を持っているのが「あるふぁ開花記念」も感じさせてくれてとてもいい。

作戦220.辛三VSあるふぁ

辛三とあるふぁは戦闘タイプが全然違うので、おもしろいバトルシーンでした。その上であるふぁの戦闘能力の高さを見せつつ、辛三はそれをしっかり上回っていることも描写していて、キャラクターを大切に扱っているんだなという印象。そもそも辛三側はあるふぁを傷つけず、あるふぁの自傷も防ぐ必要があるのでかなり難易度の高い戦いですね。

そして、ここであるふぁの怪しい二重人格だった悪ふぁの正体も判明。「開花しようと暴走するあるふぁを理性が抑えてる半端な状態」とのことで、人格ではなくそういう「状態」だった、というのはちょっと意外。なんにせよ「実はラスボスは悪ふぁ」という展開にはならなそうでよかった。

そう安心したのもつかの間、あるふぁの開花……第三の目が……。「見えないはずのものを見る(あるふぁの場合は未来?)」という意味でのこの表現だと思いますが、異質すぎてちょっとぞっとしてしまいました。これに旦が呼応しているのもなんだか不穏。この状態で長男がいないのが結構不安ですが、そう言えばすごい勢いで帰って来そうな雰囲気を出していたので案外来週号では戻ってくるのかも。

アオのハコ

#143 デコピン

遊佐の兄弟対決、こっちをメインに1作品描けそうな重さですね。この後の大喜戦への布石として描かれているものだとは思うんですが、遊佐弟視点だとそういう「自分が主役ではない」見られ方をするのが嫌なんだろうなと考えてしまって申し訳ない気持ちに。この辺は大喜サイドで掘り下げがあるとうれしい。

また、遊佐には敗北したもののIH出場を決めた大喜と、大喜の試合に感じるものがあった様子の遊佐でIHでの激闘フラグを立てるし、応援席サイドでは「さっき千夏先輩『大喜』って言ってなかった?」と交際バレフラグもちゃんと立つ。この辺の人間関係が同時進行に進んでいく感じがよかった。

しかし、針生先輩の人間の出来は本当にすごい。大喜がこの先輩の元でバトミントンをやれてよかった……、って全く関係ない私が泣いてしまうくらいにいい男でした。でもまだ物語には登場して欲しい。

それにしてもこれ、千夏も複雑な気持ちだろうな……。

僕のヒーローアカデミア

No.418 小さな心

今回たまたま見開きでジャンプを読んでいたんですが、ヒロアカは相当「見開きで読む」ことを意識して作画されているな……、と感じたので(ヒロアカに限らずそうだと思いますが)、単行本で読むときはちゃんと見開きで読み直そうと思いました。左右のページで死柄木とデクが向き合っているページ、すごくよかったです。

また、結局死柄木の在り方というのは「敵のヒーロー」であり、デクとは違う価値観を持つ「正義のヒーロー」だった、そうありたかったというのが切ない。これはトガヒミコ戦でも強く感じさせられましたが、それぞれの正義が別の方向を向いているとき、「本物のヒーロー」とはなんなのか?というのは答えのない問いであり、一人一人が考え続ける必要があるものなんだと思いました。実際、この状況で死柄木を応援する人間が作中に描かれている以上、黙殺していいものじゃないというのは意識して描かれているような気がします。

例えこの先の展開でデクが答えを出したとしても、それを唯一の答えにすべきではないんだろうな……、とかあまり本編とは関係ないことまで考えてしまった。

あとすごく悲しいけど、崩れ落ちる死柄木の作画が美しすぎる。

そしてここに来てAFOが再出現すること、ある!?だし、死柄木に全ての始まりである「崩壊」の個性を与えたのって……、与えたのって……!?!?!?って思ったら、歯ぎしりしてしまいそうになるほどやるせなくなりました。

あ~~~~~!!!なんかすごいすっきり倒して欲しい!!!という気持ちでいっぱいになってしまった。頑張れ!!!出久!!!頑張れ!!!

ジャンプGIGA2024SPRING 宣伝

ブラッククローバーが2話掲載なのが本当にうれしい。まだ1ヶ月弱ありますが、本当にめちゃくちゃ楽しみ。

アイスヘッドギルの蜂矢育生先生の新作読み切りも楽しみです。カットを見た感じ今度は和風の……、忍者ものっぽい……?感じで前作とはかなり雰囲気が違いますが、センターカラーだし期待されてるのかな……!!!みたいな気持ち。

また、ここで家庭教師ヒットマンREBORN!の連載20周年記念インタビューがあるのもすごいですね。20年か……。いい加減ちゃんと読みたいです。展示会もあるし、本誌の方でもなにか企画があるといいですね。

あかね噺

カラー

追憶メンバーのカラーだ!!!(私は親世代とかそういう、上の世代の思い出話のことを「追憶」と呼んでいます。ネタ元はあんさんぶるスターズ!)

というか、こういうテイストのイラストも「あり」なんですね。いつもと雰囲気が違うので興奮しました。具体的に名前を出すのはあまりよくないかもしれないんですが、鈴木英人さんやわたせせいぞうさんを思わせる雰囲気が描かれているメンバーとマッチしていてとてもよかったです。

第104席 あの日の約束

「こんな日々がずっと続くと思っていた」でおなじみのいわゆる「親世代」または「師匠世代」回想。呪術でもSAKAMOTOでもありましたが、あかね噺でこういう形で挟まれるとは思っていなかったのでなんだか新鮮でした。

泰全がどういう風に溶け込んで(?)いたのか想像がつかないな……、と思っていたところだったので自然な3人の姿が見られてよかったし、もう叶わないかつての約束を落語を通して果たそうとする泰全の優しさもとてもよかった。

それが前座のあかねに感化されて、という帰結も美しかったです。

しかしまあ、親世代(師匠世代)はスリーマンセルの法則ってなにか元ネタがあるんでしょうか(私が思いつくのはNARUTO)。

ウィッチウォッチ

150 チョコレートパーティー

あの遭難の前にこんなに頑張ってチョコレートを用意していたネムちゃん、本当に不憫だなとアオリ文にめちゃくちゃ同意。一人にあげるのはダメ、ちゃんと男の子皆に、から女の子にも!と全員分(7,480円)用意するのも本当にいい子すぎる。学生でこの金額は結構痛い出費だろうに……と金銭事情のことまで考えてしまいました。ちなみにこの金額、高すぎても「マンガだしね」となってしまうので設定が難しそうです。

また、恋愛のことで悩んでいるのに、ニコからの「あいたいよー」には「行く!!」と即答したり、抱きついてきたニコに「ニコ愛してる」と結構重めの愛情を抱いているシーンは微笑ましかったです。女の子同士がしっかり仲良しだとうれしい。

ちゃんとネムちゃんがチョコを用意してきてることを確認してからチョコを渡し始めたり(ちょっと読めてない部分はありましたが)、ウィッチウォッチの女性陣ってこういう細かいところに気が利くんですよね。変にギスギスしないところが好きです。

そして本題。友チョコなら渡せるのに……、からの全員女体化は思い切りすぎてよかったです。前回もそうなんですが、「強い望みに反応して魔法(蝶)がやってくる」設定ってめちゃくちゃ便利ですね。ニコ本人やネムちゃんに反応して来ることあるのかよ、というツッコミはありますが、この辺はそういう強引さが許される作風なのも上手く働いていると思います。

しかしこの和やかムードからするともうケイゴとウルフが別人かどうかってあんまり問題じゃないような気もするんですが、やっぱ適当に流しちゃダメか?みたいな気持ちに。まあ、SAKAMOTO DAYSの南雲も体が一緒だからって「有月と赤尾、どちらでもありうる…、そんだけだ」とか言われても納得できないだろうし、やっぱダメかもしれません。アンデッドアンラックのリップならいいって言うかも。

呪術廻戦

第255話 人外魔境新宿決戦㉗

先週のラストで「ミゲルって誰だっけ!?」になったので、ここから全然知らない人(全然知らない人ではない)の戦いが始まったらどうしようと戦々恐々としていたんですが、別にそんなことはありませんでした。

ミゲルがどういう存在なのか、どういう経過でここに来たのかをちゃんと説明した上で参戦してくれたのでよかったです。しかし乙骨の働きぶり半端ないな。

私は個人的にラルゥとミゲルの術式だったらラルゥの術式の方がおもしろいと思うんですが(戦闘中でもビート刻んでるのおもしろいなというのを除けば)、宿儺視点だとそういう搦め手よりも自己能力純強化の術式の方が「見所がある」というのが強者って感じがあります。この辺は「一周回ってシンプルなのが強い」の文脈に乗っていて好きですね。

お兄ちゃん死んだかと思っていたので急に出てきてびっくりしました。虎杖と2人で畳みかけるところもめちゃくちゃかっこいい。まるで兄弟みたいですね(実際ここはどういうことなのか解説される日が来るのだろうか……)。

正直「解」の発動条件云々は理解しきれなかったんですが、腕を落としたからまず出ない、って解釈でいいのかな。それを黒閃を食らって退場したかと思われた真希が食らわせたというのは胸熱。宿儺もちょっとびっくりしてますが、マジで丈夫だな……。

「勝てる!!」「繋いだ!!」「全員で!!」「ここまで!!」

めちゃくちゃアツくて「やっと……!!!」って泣きそうになりました。なんだかんだ力を合わせて強敵を倒す展開って最高ですよね。

しかし、ここに来て宿儺が黒閃を繰り出したので決着はもう少し先になりそう。とはいえ、残戦力が集結出来たこと、勝ち筋が見えた(少なくとも虎杖がそう感じた)ことでちょっと絶望感は薄まってきた印象。

超巡!超条先輩

第8話 追跡!巡査長

今回のネタはわざとじゃなければちょっとした事故だと思うんですが、カグラバチの主人公の名前が「チヒロ」なので(しかもカタカナ表記で書かれていることが多い)、おそらく男なんだなって気付いた人そこそこいるんじゃない!?と思いました。

とはいえ重要なのはチヒロが男だったことではなく、ホッさんだったことなので別にそれはそれでよかったのかもしれません。名前のかぶり自体はキルアオとSAKAMOTO DAYSで「殺し屋のシン」が被ってるとか結構あるので、そんなに気にするところではないんだと思います。そもそも全作品読んでる人がどれくらいいるんだという話でもある。

犬養さんは時々やってくるゲストキャラだな!あんまり出てきても濃すぎるし……、と思っていたのにもう出てきたのには笑ってしまいました。まだわかりませんが、準レギュラーくらいの登場してくるのかもしれない。また、登場シーンの「バーン」は軽くあのシーンのパロなのかな?感もあります。幅広いな。

ちなみに、ホッさんは「スマホ」のホッさんだと思ってたのに普通に「ほさか」だったのも結構驚きました。あと盛り塩のプラモも……。別におもしろい必要のないコマまでギッシリネタが詰まっていてもはや怖さまで感じる。ウィッチウォッチもアプローチは違いますが、ギャグ回は結構詰め込み型なので、ウィッチウォッチのギャグ回と超巡!超条先輩の詰め込みギャグ回が重なったらその号とんでもない情報量になる気がします。そのときは伊原大貴先生も呼んでジャンプをめちゃくちゃにして欲しい。

騒動ではありつつ、結局ほのぼのオチだったのもよかったです。

こういういわゆる「尾行シチュエーション」も時代によって結構様相が変わってきていますね。そういうのも含めてちょっと印象深かったです。

僕とロボコ

第179話 伏線とロボコ

センターカラーの雰囲気で最終回かと思ってめちゃくちゃビビったんですが、全然そんなことありませんでした。単にいい雰囲気のカラーだった。

以前のクリスタ回もそうなんですが、こういう「マンガそのもの」に対するメタネタ回がめちゃくちゃ好きです。結構人を選ぶような気はしますが……。

「ロボコに伏線がない!」というのがメインの回ですが、そう言いつつも今までにやっていた伏線回収についても教えてくれるのがよかったです。こういう作品説明みたいなものって私はなんでも聞きたい方なんですが、「説明するのはダサい」みたいな意見も確かにあるので難しいところ。

無理矢理伏線にする作戦は「そんなのしていいの!?」って言われていますが、実際こういう形で、なんなら作画ミスだったものを伏線だったことにしたという話は結構聞くので、だいぶありなんだと思います。水上悟志先生がその話をしてたな……、と思ったんですが、これはちょっと違う話かも。

最後の2Pの本当に意味のわからない伏線も、これは新展開であって伏線ではないのでは?感があり、最後までめちゃくちゃを貫いてくれていたのが最高でした。

逃げ上手の若君

第151話 般若坂1338

ここで話が一気に進行。軍内部の「濁り」、策の失敗、強敵、とマイナス要素が畳みかけるようにやってきてから、一気に崩壊していく様は絶望している暇すらないといった様相。

この辺りの容赦なさは史実がベースになっているのも一因だと思いますが、やっぱり一気に味方勢力が崩れていくシーンというのはハラハラさせられます。味方の無能さと敵将の有能さが対照的に描かれているのも印象的。

からの雫の一刀両断シーン。郎党の死、いつか来ると思ってたけどここで……!?と半ば目を瞑りながらページを捲ったんですが……。

ここで雫の正体が判明。なにか事情があるとは思っていましたが、そもそも人間ではないというところまで行くとは思っていませんでした。御左口神はあんまり聞いたことがなかったのでこれを機にちょっと調べたんですが、民間信仰メインなので結構分量があり、まだちゃんと読めていません。でも諏訪神社に縁が強いことはわかりました。

ただ、これは好みの問題だと思うんですが、歴史もので超常現象系が全面に出てきてしまうと「最初から神力を使うべきだったのでは?」みたいになってしまうので、その辺りはある程度の制限を設けた上で力を行使する形になって欲しいところはあります(実際、諏訪頼重の力には制限があったことや、雫自身の「いずれ消えてなくなる身なのだから」モノローグからなんらかの縛りはあると思われる)。

それにしても高師直は一刀両断した相手が生きてることに順応するのが早い。

キルアオ

page 47 家庭科部には手を出すなPART2

先週、

獅童はバスから落とされたら終わりなので十三が来るまで頑張って堪えて欲しいと思います。

少年ジャンプ2024年17号感想

とか書いたんですが、獅童が普通にめちゃくちゃ強かった。最後は十三の手助けがあったとはいえ、ほぼ1人で勝ったと言ってもいいくらいの獅子奮闘ぶり。十三の最後の手助けがちょっとわかりにくかったのがもったいないな~、と感じたんですが、これは私の察しが悪かっただけかもしれません。

獅童のポリシーが「使えるものはなんでも使う」なので、この辺りを掴みとして十三と和解、少なくとも一時停戦までは持って行けそう。

最後に結局銃で人を脅しているところでしっかりオチもついていい感じ。ここから「何もなかった」ことにするのは相当難しいと思うんですが、どうなるだろ……。

カグラバチ

第27話 Mr.イナズマ

柴さんが有能すぎて普通に怖い。戦場に出てたって絶対諜報部でしょ!?と思うんですが、序盤でそういう話してたか気になってきました。新連載あるあるなんですが、意外と最初の方の設定を読み落としているので読み返さないと全然思い出せなくて……悲しい……。そういうのを防ぐためにこうして毎週感想を書いてるのに、全然思い出せない……。

そして楽座市当日、Mr.イナズマとして楽座市に乗り込んだ男の子を助けるために予定よりも早く動くチヒロ。表情にはあまり出ませんがかなり「ヒーロー」寄りの動きをしているので「おっ」と思いました。

カグラバチは世界観がダーク寄り、かつ主人公のチヒロの立ち位置が「復讐者」なのでもっと暗いストーリーになると思っていたんですが……、ここに来てチヒロの善性がピックアップされることが増え、風向きが変わってきた感じ。風向きが変わったと言うよりも、チヒロの目的である「父の作品の責任を取る」ことがフォーカスされるようになってきたと言った方がいいかもしれません。

ここでチヒロが「刳雲」を使うのが激アツすぎて、しばらく「刳雲、折れてなかった?」とか「隻腕じゃなくなってるのはシャルのおかげなのか?」あたりの疑問が全部吹っ飛びました。今は帰って来たので、次回その辺りもわかるとうれしいです。

Dear Anemone

第7話 萌芽

「植物には『脳』がない」、これは言われてみれば当たり前のことなんですが、この文脈で語られるとより一層アネモネ・ロベリアの植物組の存在が不気味になって、キャラクターに奥行きが出てきたな……、と感じました。この辺の設定は後々掘り下げがあるとうれしいですね。

実際、アネモネは主人公に融合して動いていますが、ロベリアは単体っぽいのでその辺どうなんだろうとか、「脳」がある動物と〝適合〟した人間はアネモネたちとはどういう違いがあるんだろうとか、話が広がる余地が結構広い。

そして、最初から適合者だったらしい女性、死んだはずなのに蘇った関西弁の男性……、やっぱりこれ動植物異能力生き残りサバイバルバトルになるんじゃない!?

「スッポンポンやないかい…」からの「真っ裸で参戦!?」はアオリ文のノリがよすぎておもしろい。やっぱアオリ文ってそれはそれでひとつの芸術だと思います。

アンデッドアンラック

No.201 死理取り

なんか暗号学園のいろはみたいなゲームが始まった……。以前アンデッドアンラックはこの作品内で全てのマンガのジャンルを網羅する気か?って感想を書いたことがあるんですが、やっぱりそうなのかもしれません。

しりとりに利用した言葉が具現化し、それで戦うというのは絵的におもしろかったですが、重要そうな割に「全言語を使用する」「1ターンに一度使用言語が増える」のルールがどう作用してくるのかがピンと来ていないのが現状。でも多分これが鍵になるから設定されてるんだろうな……。ここまで言って全然関係なかったらどうしよう。

前回は「不忘」で勝ったが、今回は「科学」で勝つ、というスタンスは純粋にかっこいいので、めちゃくちゃかっこいい決着を期待しています。

Dear Anemoneに続いてアオリ文への感想で申し訳ないんですが、アオリ文もセンスのあるしりとりをしているのもよかった。

鵺の陰陽師

第44話 義理の妹

レベル4の軍団が思ったよりも人間界に馴染んでいるのが恐ろしかった回。これだけ知性があれば人間との共存はできないのか?と思ったんですが、そもそもレベル4になるのに大量に人間を食う必要があるっぽいので多分ダメですね。

敵幹部お披露目回としての盛り上がりがあってよかったです。

学郎サイドは四衲との和解をメインに据えて描写されていました。確かに村に行く前の関係性のままだと全然話が進まなそうなので、ここで尺を取ってきっちり和解と新たな決意を描かれたのには納得。

いい話だったな……、とは思うんですが、なんか師匠っぽいカットインで入ってきた膳野くんが「そこお前でいいんだ……」って感じでちょっとおもしろくなってしまって、やっぱ鵺の陰陽師ってこれよ!!!みたいな気持ちにもなりました。

魔々勇々

No.28 羽化

怒濤の伏線回収によるおもしろさでもありますが、おもしろいものはおもしろい。

異形としてのエンド、しかし彼女が「そう」なってしまった経緯は悲劇そのもので、エヴァンへの執着もやむを得ないだろうこれは……、と思ってしまいました。あの花畑での邂逅が運命の分かれ道になるなんて2人とも思ってもいなかったんだろうなというところも切ない。この辺りも魔々勇々のテーマ「勇者と魔王」の関係性という点を描いているのがよかったです。

それにしてもエンドへの拷問シーンはあまりにも凄惨でした。そもそも「母なる紋章を持つ魔王を生むために紋章を持つ子どもを殺し続けた」時点で呪われている。ただ、このアイデア自体は誰かが思いついてしまうものではあると思うので、その抑止力として「人工的に作り出された〝母なる紋章〟には全てを不幸にする負の力が宿る」という言い伝えがあったのではないか?と思います。まあ、無視されたので抑止力としては弱かったようですが……。

エンドの独白からの、コルレオに秘められていた真実も衝撃的でした。というか、確かにエンドの過去から見たエヴァンの考え方を見ていると、1話でコルレオに力を貸した(コルレオを生き返らせた)のも結構自然ですね。コルレオはかつてエヴァンが望んだように「守るため」に力を振るおうとしていたから、という答え合わせも完了。この辺りのマンガならではの表現もよかったです(エンドがふきだしの前に立っているところとか)。

コルレオは「生まれてこなければよかった」と落涙する相手をそのままにする人間ではないことはわかっているので、彼の勇者性とその紋章術がエンドにどう働きかけるのか、というのはとても気になります。

グリーングリーングリーンズ

第17話 「撫子」

王賀がゴルフをやっている理由が語られた回ですが、これを主人公の八枝崎に語るわけではないところが王賀だな……、という感じ。作中における王賀の立ち位置はもはやヒロインではなく正当派ライバルなので、そう考えると納得の展開でもあります。

母がプロゴルファーではあるものの、それを目指すためにまず自分で努力し、技術を研鑽してからというのもストイック。主人公はゴルフ初心者でお金の問題があるのが大変だな、と思っていましたがまさか王賀も同じだった(多少コネや知識で差があるとは言え)とは……。これを知ってから序盤を読み返すと王賀の印象が結構変わりそうですね。

八枝崎をバカにすることなく、真剣に勝負をしたからこその「アメリカに行く」決心と、その王賀を心から尊敬しているからこその「めちゃくちゃ応援するから!」という気持ちのいい激励も、この展開ならではだと思います。

競技を真剣に愛し、同じ競技を行う相手を尊重し合う良い関係をこれでもかと描いた良い回だったと感じました。読んでいて気持ちいいマンガ。

【JSF】となりのホーム

ヤマノエイ

なんか見たことある名前だな~と思っていたんですが、少年ジャンプ2023年18号で「フォローミー、ゴースト」を、少年ジャンプ2023年51号で「フレイム・ブルー」が掲載されていた作家さんですね。ペースが早い。

前の2作品はオカルト系、ファンタジー系でしたが、今回はショートと言うこともあってか現代物。割と時事ネタに通じる「炎上」をテーマにした作品でした。

いい人といい人の電車の中での短い邂逅、それがそれぞれの人生を少しずつ良い方向に動かした、というちょっといい話。わざとらしくいい話すぎない案配が絶妙で、読後感のよいストーリーでした。15ページって結構短いと思うんですが、過不足のないまとめ方もよかったです。話のたたみ方が上手い。

累々戦記

第16話 穿つ守部

蒼葉が優しすぎる(いい意味だけではなく)というのは私もずっと思っていたんですが、作中でも指摘されていたので「やっぱそうなんだ……」と思いました。やっぱそうなんだ。

兄に勝つために同じ技を会得する必要があるというのも、そのために自分の中の力を調伏する必要があるというのも、セオリーから外れない堅実な進み方。多分これ、言い方的に蒼葉の方が負けたら累になった体ごと始末って話だと思うんですが、師匠の淡々とした雰囲気と蒼葉があまり自分を大切にしていないせいであまり大変な感じに見えていないのが……、師匠はもうちょっと盛り上げないと横で朝風がリアクションに困ってるじゃん!!!になってしまう。

ところ変わって異変が発生し始めるシーンは、きれいな絵柄と良い感じにマッチしていて、日常が累に音もなく浸食されていく空気感が見事でした。こういう描写は退魔ものだとつきものですが、それぞれ作品ごとに空気感が違うのがおもしろいですね。呪術廻戦はもっとおどろおどろしい雰囲気だし、鵺の陰陽師も意外とそっちよりな感じ。累々戦記はオカルトと言うよりも「異界からの浸食」というところが強いので、どちらかと言えばワールドトリガー寄りの演出に見えました。

敵味方戦力ば一気に投入され、それと同時に蒼葉の方にも動きがある……、この決戦感が大好きです。

ツーオンアイス

第26話 〝Two〟 on Ice

サブタイトルからクライマックスであることがわかる。みんな(デカい主語)が大好きな、作品タイトルがサブタイトルになるやつです。しかもこれが最終ページに来るってことは、これもまたみんなが大好きな「エンディングにオープニング曲が流れる」概念のそれ。最高のクライマックスを迎えています。

それぞれの技、点数、評価基準を説明しながらのスケートシーンは本当に難しいと思うんですが、無理に流れを止めることなく解説しきっているのは流石でした。また、天空雪目当てでやってきた観客が多いことで細かい採点基準よりもサイドバイサイドに視点が行く、という流れも自然。

先週の空天雪の過去から繋がる「異性といういつの間にか得体の知れなくなってしまった生き物」という表現、そこからきさはゆの演技を通して「その相手に愛を与えることの得がたさ、尊さ」に繋げていくモノローグも上手い。ここを描くための物語だったんだなと納得できる展開でした。

完全にハッピーエンドの雰囲気を出していますが、対する天空雪と傷ついたペア、そして警備を振り切ってやってきたヤバい信者のこれからはマジでどうなっちゃうんだろう。

ルリドラゴン

第11話 高校生って多忙すぎない?

ドラゴンの性質を持った女子生徒がいても、あくまで普通の学校生活が続いていく……、という軸がマジでぶれないのですごい。見ているこっちも、ドラゴン(ハーフ)であることへの心配よりも、前田さんとの人間関係の方が心配になってしまう。この件は思ったよりも長引いてますね。

また、運動会で角があると危ないってどういうことだ?というのを冒頭に角でベストを突き破って説明してくれているのも親切でした。確かにこれで騎馬戦とかやったらめちゃくちゃ危ないもんな……。

放電実演のとき、集まってきているのが大体男子なのもなんかリアルに感じる(実際にドラゴンの同級生がいたわけではないのでそう感じるだけです)。

WEEKLY週ちゃん

VOL.0243

先週書いたジョジョの奇妙な冒険第4部の鉄塔が大きめに取り扱われていてうれしい。規模が大きいからこれのために2週に分けたのかも……、と思いました。ただこの鉄塔は確かもう使われていないはずなので、そういう採点基準ではちょっと低めになるのかもしれません。鉄塔の採点基準ってなんだよという話ではありますが……。

ストーリー中で事件の発端として扱われたと言えば確かに地獄先生ぬ~べ~もそうでしたね。このコーナー、連載が終わっているマンガもこうして色々な観点で見直せるのがうれしい。

作者コメント

芥見先生、花粉症が酷いようなので無理はしないで欲しいところですね。物語は佳境だし、花粉症は酷いし、で本当に大変そう。

外薗先生は作業中にしていることをコメントに書いてくれることが多いような気がするんですが、なんとなく人柄がにじみ出ているような気がしてほっこりします。前はBling-Bang-Bang-Bornのことを書いていたような……。

PCゲームの所有数が1700を超えたらしい寺坂先生、「すげーな」と思いましたが、正直私のSteamも人のことを言っている場合ではなくなってきているので、驚いた直後に共感する羽目になってしまった。ホントにどうしたらいいんだろう。

今週の話の重要なアイテムでもあった「Two」について話していたのはエルク先生。私は意識して聞いたことがない曲なので、機会があれば聞いてみたいですね。

少年ジャンプ2024年19号 予告

表紙&巻頭カラーは僕のヒーローアカデミア。人気投票の結果発表もあるとのことで楽しみですね。というか、ちょっと前に投票開始してた気がするのに、時間の流れは早い……。

そしてセンターカラーも2作品。もしかしたら読み切りがセンターカラーだったりするんでしょうか。あかね噺は2号連続の2回目、超巡!超条先輩は先週もセンターだったのでまわるのが早いですね。評判がよいからなのであれば応援している身としてはうれしいです。

2024年04月08日 発売
表紙:僕のヒーローアカデミア
巻頭カラー:僕のヒーローアカデミア
センターカラー:あかね噺
センターカラー:超巡!超条先輩

アンケート

ジャンプ感想記事についてのアンケートを作りました(Googleフォーム)。気が向いたら気楽に回答してみてもらえると助かります。


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