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児童養護施設を書いた本

来てくださってありがとうございます。Keiです。

児童養護施設に関する本は手当たり次第読みました。
その中で特に内容が良かった3冊がこちらです。

●著:慎 泰俊「働きながら、社会を変える。」(英治出版)
●著:有川 浩「明日の子供たち」(幻冬舎)
●「子どもが語る施設の暮らし」(明石書店)


1冊目は金融業界で仕事をする著者が貧困問題に取り組む中で児童養護施設に出会い、
第三者の目線で施設の実態や社会の課題を書いた本。
自分たちに何ができるかを教えてくれた一冊。

2冊目は児童養護施設に勤め始めた主人公が、
子供達や先輩職員と関わっていく中で成長していく小説。
「施設のことを話すより、この本を読んでもらえればわかる」と勧められた一冊。

3冊目は施設にいた子ども達それぞれの手記。
「明日の子供たち」の参考資料にあったので購入。(2冊出ていて両方読みました)


児童養護施設について様々なサイトで数字や資料は載っていますが、
子どもの目線ではどうなのか。
ボランティアを考える上で、どう向き合うか悩み本を読みました。


児童養護施設で暮らす子供と聞くと、
すぐに「かわいそうな子」と思ってしまう方が多い。
「親がいない=可哀想」の図式が一般的に分かりやすいからです。

実際に虐待されている日本の子供の数はとても多い。



だからと言って、本人達からすれば一括りに「かわいそうな子」と
決めつけられることは侮辱のようなものだそうだ。





例えば、あなたに恋人がいないとしよう。

周りから「あの人は可哀想だ」と決めつけられるとカチンと来る。
べつに恋人のいない自分のことを可哀想だなんて思ったことはない。

そりゃ、いたらいいなと思うことはあるけど。。。
それと一緒なのかもしれない。
考え方や価値観は人それぞれ違うのに、決めつけて欲しくないと。


社会に出ると、親がいないというだけで
偏見の目で見られること自体が、
施設出身者を生きづらくさせる。






本を読んでいると、そんな当たり前のことにハッと気付かされる。

僕自身も施設に対する偏見を指摘されたようでドキッとする本たちでした。
その他にも学ぶことが多くてオススメです。







ほとんどの人にとって
児童養護施設での暮らしを聴く機会はあまりなく、

暮らした人にしか実態が分からないので、
当事者でない限り、理解するのは難しいです。

僕も恥ずかしながら、言葉は聞いたことがあっても
どんな所かよく知らなかった。




本を読んでいると、施設で暮らすための規則は多いらしい。
(元々ルールに厳しい家庭だった子はそう感じないらしいが)

それは、外に出た時に「これだから施設出身者は」と言われる偏見あり、
そう言われないよう職員の方も厳しくしつけるのだと思う。

甘やかして育ててしまうと、結局一番傷つけられるのは子供たちだから。
(スタッフも人間なので時に間違えてしまうこともあるかもしれないけど)

「親にはなれないが、胸を張って人生を生きていけるように育てたい。」

それが施設の職員の方の願いかもしれない。


また、手記を見ていると
「結構施設での生活は色々文句もあったが、何だかんだ楽しかった」と答える出身者も多い。





施設を出てからの方が大変なのかもしれない。
親から保証人や金銭的など困ったときのサポートがなく
ハンデを最初から負っている子供が多いのは事実だと思う。


それでも一人の人間として幸せになる権利がある。
辛いときに助け合える社会になれたらいいと思う。

エアポケットに落ちてしまう前に手を差し伸べることで
社会全体の将来にもプラスの影響となるはずだ。
子供たちは、明日の大人。日本の豊かさにも繋がる。



ニュース記事やツイッターなどを見ていると
何かとすぐに失敗してしまった人を叩くコメントが目につく。
きっと日々のストレスがたまっているんだなと思う。
(攻撃的なコメントは大多数のコメントの中で悪目立ちする)


でも
育児放棄や虐待をしてしまう親を、社会はバッシングする権利があるのだろうか?
人を叩くことで、スッキリするのか。

もちろん、親が我が子を傷つけた責任はとても重い。
しかし貧困生活などで疲れ困っている親に
手を貸すサポートがあれば一人で抱え込まなかったかもしれない。
見て見ぬ振りで、追い込んでしまっている社会に問題があると思う。

「助けて」と言えない状況にしてしまっている気がする。


日本は格差社会や育休のしにくさで、
その全てのしわ寄せは子供に向かってしまう。


そうして傷ついた子供たちを
施設にまかせて見ないふり、蓋をしてしまうのは簡単だけど、
貧困に苦しむ子供たちを少しでも気にかけ
出来ることから始める、関心を持つ事の大切さを痛感しました。





いま僕が悩んでいるのは、具体的にどんなボランティアができるかです。
もちろんコロナが収束してから。(寄付はできる)

「低学年の子供達と遊んで欲しい」が多かった。

教員免許を持っている方には
「勉強を教えてやって欲しい」という話もいただいた。
(持っていないので残念ながらお役に立てない。)

ほかにも色々話を聞いていると
どの施設の方からも「子供のため」を第一に考えているのが
節々に伝わって来てなんだか嬉しくなった。

それぞれ専門のプロがいて、子供を守り成長させようとしている。

素人の自分なんかが支援できるとは少ないけど
「こういうボランティアできます!」って言えなかったの
なんだか恥ずかしかったなー。

気持ちだけじゃ現実は色々難しいんだなと思いました。
社会人の方で、「こんなボランティアしてるよ」っていう体験談があったらお聞かせください。
お待ちしています。

ここまで読んでいただきありがとうございました。
あくまでもここに書いたことは僕個人の思ったことなので
賛否あると思いますが、お許しください。(実際に見て感じながら直していきます)

それでは!

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