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何者にもならないために旅に出た

4月15日、15年ぶりの東京にやってきた。

東京ビッグサイトに同人誌を売りに行ったのが最後だったと思う。
それまでは毎年夏コミに出ていた。買い手・売り手両方で。
お台場以外は池袋にちょっと行っただけ。当時はそれで十分だった。

今回やってきたのは、昨年ゆとりさんとお会いしたのがきっかけ。
「必ず東京に行きます!」と断言し、1年と経たずに実行に移した。

フリーランスになり、まだ満足に仕事をとれていない状況、しかも私にはそもそもお金がなかった。詳細は避けるが(過去のnoteにさんざん書いているので)、今の私に旅は許されていないのだ。

それでも、私は飛行機に乗ってここへ来た。

2日目の早朝にこのnoteを書いているが、たった1日でも東京は素晴らしかった。
人種も世代もジェンダーも、そしてファッションも、境界があいまいで「○○の仕事をしている△△さん」と定義づけられない。こんなに人があふれているのだから、当然かもしれないが。

同じ電車に乗り合わせた同年代の女性も、道ですれ違った老紳士も、誰も私の事情を知らない。誰も私が何者かを知らない。

それがこんなにも気を楽にしてくれるのだと、あらためて分かった。

さて、初日はゆとりさん、あきやさんにお付き合いいただいた。
自分の足の形や合う靴を見つけたり(足幅だけなら3E、トータルで見るとEという事実に衝撃を受けた)、20年ぶりくらいに黒の服を試着し「いけるかもしれん」と感じたり。

店員さんがたくさん持ってきてくれた…!
ここまでギラついた靴は人生初
Y'sのシャツとパンツ

私は黒が喪服になるし、ウエストマーク服はパジャマになると思っていたし、多分それは間違いではない。
しかし、この服を着た時の衝撃がすごくて私の語彙力が消えてしまった。

合わせてくれた靴もよかったのだろうし、髪をボブからショートにしたのもあるだろう。
普段13号を着ているのに、普通に着られたことにも驚きだ。
やはり、靴もバッグも(GUCCIを初めて持った)、実際に見て試さないことには分からないことがたくさんある。

自分なら絶対に入らないブランドのお店に入り、試着して、それが似合うと感じられたときの衝撃を何と言えばいいのか。

40年以上生きてきて、私は自分にこういった服が似合うと知らなかった。
ずっと「真面目そうな装いがふさわしいし、そういう服しか似合わない」と信じてきたが、どうやらそうでもないらしい。

だって実際、似合ってた。自信を持って、これまでと全く違うテイストの服を「似合う」と言い切れる日がくるなんて思わなかった。

私はもうどこの組織にも属していない。
「周りの社員から浮かないように」「組織のカラーを守った服装を」なんて考えなくていいのだ。

それを昨日実感した。
二十数年、組織に属する人生だった。けれどもう、その枠を壊してよかったのだ。

「○○病院の職員」「△△老人ホームの相談員」「◆◆会社の事務員」という肩書なんて、私にはもうない。
これからは何者になるのかを、自分が決めていいのだ。

独立したときにそう思っていたはずなのに、私はこの地にきてやっとそれを実感できた。

今日は午前中、パーソナルデザイン診断を受けに行く。パーソナルカラー、骨格診断、顔タイブ診断もつくらしい。
ブルべ夏・骨格ストレートがどうなるのか楽しみ…初めてのパーソナルデザイン診断は予想通りだと確信している。グレース、サブがあるならナチュラル。答え合わせは今夜か明日のnoteで。


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