150%のマッチング対策【β版】
―――目次―――
やん猫です。
Twitterでご存知の方もいるかと思いますが、私は大学4年生からの3年間、半ば趣味のように日本中の病院を調べました。病院見学だけで、交通費と宿泊費に20万円程度の費用をかけています。
こうした労力が無駄になる恐怖から、マッチングの戦略や面接対策に対しても、確実に+2SDを上回るリサーチを行ってきました。
この記事は、マッチングに全力をかけたマニアの全てが詰まっています。
目次や文字数だけでも、ボリュームは伝わると思います。
WEB説明会、ブログ記事、noteなどもかなり目を通しましたが、正直、マッチングへかけている情熱が違って、寂しい気持ちになるほどです。
誤解して欲しくないのは、本来マッチングにこんなものは不要です。レジナビやホクトで調べて、先輩や同級生と情報交換すれば、ほとんどの人は満足できる病院にマッチします。
マッチングは売り手市場で、研修先は必ず見つかります。
それでも「どこかに行ければいい」と割り切れない理想の高い人、失敗したくない人だけに、私の3年間を送ります。
私自身、noteなんて胡散臭いものにお金を使うのは慎重になるべきだと考えています。ですから当然、私のnoteは大部分が無料です。
ただ今回はかけた労力があまりに大きく、身バレのリスクがあり、色々と書きすぎた面があるため炎上防止もかねて高額に設定しました。
興味本位で買う人はいない金額ですが、医大生が自分で調べる時給と手間を考えれば、一瞬で必ずペイ出来る値段です。よほど詳しい人以外は税金や補助、高給病院の情報などで、単純に黒字に出来る自信さえあります。
このnoteは年収の高い病院やハイポな病院について、恐らくネット上で最も情報量が多い記事です。
しかしこのnoteの一番の売りは「視野を広げる」ことにあります。
もともと医学部は閉鎖的な村社会で、仲間内にしか情報を回さないような側面があります。さらに最近はコロナによる部活の衰退と飲み会の減少で、下級生との間に過去にない情報断絶があります。
このnoteは私の人脈を最大限に生かしており、「ネット上に出てこない情報、自分が落とし穴にハマるまで調べようとも思わない情報、知っているだけで得になる情報」を大量に載せています。
おまけで付けていた「初期研修医のバイト」という項目を先日配布しましたが、学生よりも医師や研修医の方から反響があったくらいです。
自分で情報収集している方ほど、目次を読んで「要らない項目が多い。給料の高い病院名だけ知れれば十分」なんて感じるのではないかと思います。一応、項目別で値段を落とした記事も用意しています。
ただこのnoteは全く情報収集していない人が、クラスの誰よりも詳しくなってしまうような劇薬です。
過去の私のように色々調べている方にこそ、ぜひ一度、上から読んでみて欲しいと願っています。
※いくつか注意点があります。
①マガジン版について
このnoteの最大の欠点は「量が多すぎて読みにくい」ことです。これは売り文句でもなんでもなく、普通に欠点です。スマホで読みたい話題を探すのは至難の業で、しっかり目次を作っていますが焼け石に水です。それだけならまだいいですが、低スペックの端末だと重くて読み込めない可能性もあります。
そこで解決策としてマガジン版を用意しました。絶対にこちらのほうが読みやすいです。
読みにくいだけですが、今読んでいる「全部入り」記事もマガジンに含まれるので、完全な上位互換です。値段も一緒なのでマガジンとしての購入をオススメします。
各記事を個別でも購入できます。
似たようなnote記事より若干安い値段にしました。
情報量が多いのでそれぞれの記事単体でも競争力がありますが、勿論マガジンで読んだ方がコスパはいいです。
※12月追記
マガジン版におまけとして、私のnoteで最も人気のある「邪道で滑り込むPost-CC OSCE」を追加しました。「楽して試験に受かろう」という邪道な内容ですが、バズりすぎて王道になってしまった自信作です。
②更新予定について
このnoteは不完全で、完成に近づく毎に値上げをします。
そして今後決してセール等の値下げをしないことを約束します。
(つまり後で買いなおすよりは返金申請しない方が得です)
基本的にはほぼ書き終わっており、最終的には15万字を超えます。
質問された内容などをサイレントで追記しています。
4/17 おおむね完成しました。値段や返金設定は固定しますが、記事は少しずつ追記します。
③西日本の情報は少なめ
これは「私が東京在住だから」という理由に加え、西日本より東日本の研修病院の方が高給な傾向にあるためです。
※詳しくは「病院選びの注意点-年収相場-」をご覧ください。
④表記例について
私は東日本の病院を片っ端からチェックしました。
このnoteでは「稼げる」「一等地にある」「働かなくていい」「忙しいけど福利厚生がいい」など、様々な目線で”コスパのいい”病院を紹介しています。
情報元は公式サイト、ネットで聞いた話、自分で見学に行くなど混在していますが、このnoteの特徴として、情報には信用度やソースを可能な限り併記しています。
(A)と(B)はかなり自信を持っていますが、(C)は必ず自分で確認して下さい。
(公):公式情報 ※たまにあてになりません笑
(A):信用度99%(実際に見た、複数回見学で確認など)
(B):信用度80%(大量の口コミ、研修医に確認など)
(C):信用度60%(少ない口コミ、友人から聞いた話など。要確認)
下記は一例になります。手持ちの情報を全て載せているので、記述量は病院によってまちまちです。
◆データでみるマッチングの現状
毎年変わらない原則
医師の臨床研修におけるマッチングは、一般の就活に比べると倍率の低く、売り手市場です。全国の臨床研修病院の定員は合計約1.1万人、学生は約1万人なので、全国には募集定員の埋まらないアンマッチ病院が無数に存在します。
ただこのnoteを購入される方は、それなりにこだわりを持って研修病院を探しているはずで、そうなると話が変わってきます。2020年度の資料を元にポイントをお話しますが、2021年度も大きな変化はありません。
〈参考〉
①第一希望にマッチするのは6309人/9626人(66%)
これをみると、「高望みしなければ第一希望にいける」という結論になるかと思います。実際、2/3が第一希望にマッチするというのは朗報でしょう。
一方で、よく考えると第一希望にマッチする必要はありません。現実的に行けそうな病院を第四希望とかにして、高嶺の花で第1~3希望を埋めることに、デメリットは少ないのです。
特に2020年度は、多くの病院がコロナでWEB面接のみの出願を受け付けました。それなのにこれだけ「マッチしそうな病院」を第一希望にした人が多かったのは、真剣に研修病院を探している人が少ないことの証左だと思います。
②第一希望に落ちた人が第二希望でマッチする確率は1420/3113(46%)
本来であれば第一希望と第二希望は独立しているはずで、①と同様に2/3がマッチするはずです。でも実際は、第二希望でマッチする確率は46%しかありません。
これは①の66%という数字が、マッチング登録前から内定を貰っているような人によって押し上げられていることを示唆しています。
マッチングでは一カ所しか登録しない強気過ぎる人が1763人(約15%)おり、彼らは無謀かと思いきや、88%と高確率で第一希望の病院に通っています。逆にそういったマッチ確実な病院を受けない場合、アンマッチは現実的なリスクとして対策する必要があります。
③アンマッチ対策の定番は出身大学付属病院を希望すること
市中病院を第一希望にしている人が7055人(73%)であることから分かるように、大学より市中の方が人気です。しかし出身大学の病院を希望順位表に入れなかった人は4538人(47%)しかいません。実感としても、周囲の大半がアンマッチを嫌って自大学を希望順位表に入れている印象でした。
大学病院はフルマッチしないところも多いので、戦略としては当然有効です。全体でアンマッチは757人/9626(8%)ですが、自大学を希望に入れた学生に限ると121人/5088人(2%)と、ほとんどアンマッチになりません。しかしこの方法は条件の悪い大学に残りたくないマッチングガチ勢には使えないので、別の戦略を練る必要があります。
こういった統計を通してお伝えしたいのは大半の医大生は本気でマッチングに参加していないということ、それ故に戦略が洗練されていないということです。
レジナビなどの業者は研修病院への忖度から、戦略を磨くことを放棄しています。これは本気で初期研修病院を探している人にとって幸運なことです。
「多浪」「留年」「名門大学でない」「地元でない」といったディスアドバンテージを抱える人であっても、逆転して好条件は病院にマッチング出来る余地は十分あります。
近年の傾向
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