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デスクワークの嵐が通り過ぎた話

やっと。

8月から4ヶ月間、書類作業で目が回るほどの忙しさでした。主には論文と申請書。何をしていたのかをつらつらと書いていきます。

卒業生の尻拭い

4月に卒業した博士課程学生が残していったデータと書きかけて放置していった論文の完成、データの取り直し(最終データになってなかった)やら詰めが甘い実験の補完とか。自分がやったことない実験だとあんまり大変じゃないやつでも綺麗なデータが出るようになるまでにそれなりに時間を有しますね。というか、書きかけで出て行った論文は何と3本…どういうこと??1本ずつ書いて投稿するものだと思っていたんだけど同時進行することなんてあるんだね??1本は漸く先日アクセプトされました。あと二本はマイナーリビジョン(ちょっと変えてねって査読してる人に指摘されて今直し中。先生が笑)。いやー長かった。ただ、これのおかげで3本の論文の第二著者になれました。棚からぼた餅とはまさにこのこと笑。いや、だいぶ辛かったからそれより下げられてたら悲しかったけど。

卒業生の尻拭いその2

11月中旬に博士とった子のデータと論文の…(以下同文)。でもその子まだラボに所属してるんだよね。お前がやれよ。こっちに回ってきたのは先生判断ですね。その子はどうやら就活に意識が向いててうちの仕事にモチベーションがないから(そしてあちらに任せてるといつ終わるかわからないから)よろしくね、と。

アメリカの大学って、基本的に博士課程はラボのボスから給料が出てるんですよ。なのに働かないで就活してるってどういうこと…?就活するなとは言わないけど、業務と同時並行でやるんじゃないのだろうか。それ給料泥棒って言わない?

こちらは一通り片付いた(私ができるところは終わった)ので、最後に必要な実験データを出してね、って学生さんに投げているところです。ここまでお膳立てして実験データすら出さなかったらもう知らない。因みに彼は博士は取ったけど5月まではうちのラボで働くことが既に決まっています。…いや、働いてないんだけどね。働け(大事なことなので二回)

というか、博士とったんだからもう学生さんではないですね。立場としては私の同僚です。

申請書

いろんな営利/非営利団体に私の仕事面白そうでしょ?お金ちょうだい!!っていう書類を出して研究費を出してもらうというお仕事です。要するにスポンサー探し?大学の教授が年中忙しそうなのは大体この書類のせいですね。特に日本だと10月に科研費っていうでっかい申請の締め切りがあって、この時期は大体どの先生もいらいらしてる笑。私は今回はボス名義の1つと私の(ポスドク用フェローシップ)2つを書きました。書いたというか…ボスがめちゃめちゃ直したけどね!!涙。もう論文集めとアイディア出ししか出来なかったなぁという感じです。申請書書くのって論文とかなり違うなぁと思いました。難しい。もうちょっとトレーニングしたらましになるかも…と信じています。また2ヶ月後に今年度最後の申請書を書くのでそれはもうちょっとましに書けるといいなぁ。因みに、この間は家に引きこもっていたので一日平均500歩とかでした。

あまりにも進捗が悪すぎて自分の能力の低さに悲しくなりました。ただまぁ…出来ないという点に目を瞑れば(笑)、研究計画を書く作業は嫌いではないなという発見をしました。アイディアを出すのは面白い。夢を語るのは自由だからね笑!実験する方が好きだけど!!

思い返せば、「デスクワークなんかやりたくない」という一心から民間企業に就職せずにアカデミアの道を突き進んでいたわけですが、4ヶ月間デスクワークしかしていませんでした…人生ってままならないものですね。その代わり、意外と自分デスクワーク嫌いじゃないということに気づけました。何事も食わず嫌いは良くないということで。

でも本日、4ヶ月以上ぶりにピペットマンもって実験したらすっごく楽しくて感動しました。やっぱり実験の方が好きだわ。

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