原体験。
2年前のこの頃、ずっとある島のことを調べていた。
きっかけは一枚の写真。アイスランドにある’裏見の滝’の写真。
(裏見の滝とは、滝の裏側まで行くことができる滝のこと)
友達を巻き込み、家族には多大な心配と迷惑をかけたが
真冬のアイスランドを車で駆け巡った。最高の旅だった。
「うわー! すげー!」 「まじですげえわこれ」
って何回も言った。
最終日には、人生初のオーロラも観ること出来たのだが
「うわぁ、すげーー。。。」
って。それに続く言葉が見当たらなかった。
言葉にすることで感受したことの大部分が失われた。
もしくは、言葉だけでは伝えられない感情があることを知った。
これは僕にとって痛烈な原体験だ。
以来、毎日その日の自分の言動を振り返ってきた。
「あの時の感情を他者・相手に伝える為にはどうすればよかったのか」と。
以来、言葉の精度を高めることに努めてきた。
特に、読書と翻訳バイトを通じて、言葉・構造のチョイスを勘案してきた。
以来、カメラなど、言葉以外の表現の仕方にも挑戦してみた。
でも、やっぱり言葉ほど繊細で万能なものはないことは痛感する。
日本語という一つの文化をもっと極めたいとも思う。
結局、この文章も自分への言い聞かせに過ぎない。
自分の技として、言葉を選んだ以上は
言葉を理解し、発する言葉に責任を持たないといけない。
今の僕が、まだうまく言葉を話すことが出来ない。
まずは書くことから。一生涯かけて言葉と向き合っていきたい。
それが、必ず自分の道を切り拓くものだと信じているから。
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