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論文と大学院。

友人が、新入生向けにnoteを書いています。
そこで、僕は論文への意欲が高い学生に向けて、何かしらメッセージングできるかと言われたので、微力ながら書いてみようと思います。

まず書き手の僕についていえば、今でこそ、学問への関心が高いものの、学部3年までは全く勉強をしていませんでした。
大学受験で失敗した上に、地方の公立高校出身者にありがちな偏差値至上主義に陥っていたため、入学当初は反知性的な衝動に突き動かされていました。

バックパッカーを3年間続けて30ヶ国近く訪問し、学生団体には2年間所属し、ほかに発足したての学生団体にJoinして自大学の支部を創設したりもしました。1年の頃から短期インターンをしたり、2年次にはトビタテも合格したり、名ばかりの短期留学にも一ヶ月行ってみたり、ある時期は居酒屋バイトで月に20万以上稼いでおりました。
※ちなみにGPAは2.2前後だし、4年次の登校日数の方が、それまでの3年間よりも多いです。

何が言いたいかって、学問とは無縁の世界で生活していました。
それでも、大学4年の時、厳密に言えば周囲が就活を本格化させた3年の冬以降に、突如アカデミックな領域に憧れを持つようになったんです。

ここで、入学当初より大学院に進学して研究論文を書こうとしている新入生の視座に、ようやく追いつくことができました。笑

だから、今は「論文だりぃ」とか「ダイガクインって美味しいの」なんて思ってる人も、種を撒き散らしておけば、いつかは学問への意欲が芽生えるかもしれないですし、以下の駄文も目を通していただけたらと思います。

てなわけで、やっと「学部生にとっての論文とは?」という内容について書けます。


その前に、最後に一つだけ。
僕が学問とは無縁の世界にいたことは伝わったと思います。

4年になるまではずっと”就職活動のために学生生活を送っていました”。
それで就活をしようにも薄っぺらくなっちゃうことは自明だったので、もうちょっと原体験なるものを積まねばならんと思ったわけです。

「学生にしかできないことはなんだ?」

って考えた時に、僕は学問だなって思いました。んで勉強し始めました。
この問いに対する答えは、人それぞれだけど、これからあと80年生きるわけだし、大学生の間くらい本読んで、いろんな考えに触れて、自己の内面を鍛えるのも悪くないんじゃないかって思います。戯言です。


前置きが長くなりました。
「学部生にとって論文とは、院生にとって論文とは」を話します。
当然、これもまた人それぞれの捉え方があるんだろうけども、個人的に腑に落ちている考え方を紹介します。

「大学院では知の生産者になる」

これは僕が進学する大学院に在籍する、ある教授の言葉です。

大学院では2年と安くない学費を費やして修士論文を書きます。いわゆる修論によって、新たな知を生み出すこと、これこそが大学院生の存在意義なのではないかと思います。周囲が社会人として給与をもらってバリューを発揮する中で、院生がバリューを発揮する方法として、メインとなる手法が修士論文だと思います。

じゃあ、学部生にとっての論文はなんぞやって言うと、”知の消費者”として何を得ましたか? 大半はこのレベル感じゃないのかなと思いますし、僕自身もその段階に止まってしまいました。

「消費者 / 生産者」の図式に持ち込んじゃうと、どうしても後者の方が尊いように思えてしまいます。ですが良いものを生み出すためには、良いものを吸収していくのが一番です。

大学は知を貪ることができます。それもジャンクフードではなく、時には一級品も嗜むことができます。新入生にはとことん知を貪ってほしいと思いますし、仮に僕がもう一度学部生をするならば、図書館に寝泊まりできる大学を受験します。笑

僕はその期間が1年間しかありませんでした。それでも毎日図書館に通い、山程ある蔵書を嬉々として眺め、参考文献に何度もでてくる論文を、専門雑誌から探してきてってことを繰り返していると、その学問を体系的に見ることが出来るようになってきます。

それに、きちんと講義をうければ、より効率的にこのサイクルを経験できるうえに、教授からの助言もいただけることと思います。

だから、論文を書きたいと思っている新入生は、まず論文を読み漁ってみるといいと思います。学問と呼ばれるものが誕生してから、長いこと、めちゃくちゃ頭のいい先人たちが様々な研究を積み重ね、論考を残しています。

研究者という属性の人は、彼ら先人が残した研究結果を受け継ぎ、時代に即して、時には抗って、知を探求します。いわば人類の英知という共同作業に参画することができるのです。(ここらへんは確かM・ヴェーバー先生の『仕事としての学問 仕事としての政治』(講談社学術文庫)に書かれていたような気がします。岩波より平易な言い回しなので新入生にオススメです。)


学部時代にやりたいことは何なのか?
親が学費を出してくれた訳、奨学金を借りてまでも大学に通う訳を、日本における「大学教育」という幻想に惑わされることなく、しっかりと考えてみるのをオススメします。(これは多分、就活でも活きるので笑)

社会的意義なんてのは後付けでもいいです。まずはどんな学生生活を送りたいか。自分の欲望にしたがって見るといいと思います。

長々と失礼しました。


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