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カメラマンを見て考えました

「カメラマン」とかけまして、
「イチャイチャ海水浴」と解きます。
その心は、パシャパシャします。
#なんじゃそりゃ


毎年恒例の式典が終わりました。

文化の日の表彰式です。

この式典の最後にはいつも受賞者の皆さんをステージに上げ、記念写真を撮影しています。
もう何十年も前から続いている行事で、ずっと町の写真屋さんにこの記念写真撮影を依頼していました。

ところが、その写真屋さんも先代が亡くなり、跡を継いだ息子さんも早逝してしまい、お店を畳んでしまいました。

そもそもここ十数年で、写真屋さんの需要もかなり低くなっています。
デジカメ、スマホカメラの機能向上により、誰でも簡単にきれいな写真を撮影することができるようになりました。
しかも枚数も気にする必要がなく、何度でも何枚でも撮影できます。
プリンタがあればプリントもきれいにできます。
そのプリンタも最近ではコンビニなどで出力できますし、プリントアウトすらせずにSNSにアップしたり、PCやタブレットなどの大きな画面で見れば見やすく、大きくて重いアルバムを持つ必要もなくなりました。

学生時代、通ぶってリバーサルフィルム(ポジフィルム)を入れたカメラを持って鎌倉まで行ったこともありました。
そして現像したフィルムをスライド映写機で見ていたものです。

しかし、今では写真屋さんにフィルムを現像、プリントしてもらう機会はほぼなくなりました。
一部の写真愛好家が利用するくらいなのかと思います。
それとこういった式典などの記念写真、家族写真、最近では学校や幼稚園などの行事で専属のカメラマンとして撮影し、あとでその写真を売る、というようなこともしているようです。

時代の流れとはいえ、一抹の寂しさを覚えます。

というわけで今年はいつもの写真屋さんのいない式典となりました。
町にもう一軒ある、まさしく写真愛好家が集まっている写真屋さんに声を掛けましたが、その写真屋さんは記念写真は扱っていないとのこと。
ただ、息子さんが結婚式などの撮影をしているカメラマンだという情報をいただき、早速この息子さんにお願いしました。

その方はとても物腰が柔らかく、今までたくさんの被写体となった人たちともこんな風に接していたんだな、と想像できます。

そしていざ本番。
やっぱり物腰は柔らかく、褒め上手です。

「いい顔です。可愛い目を見せるためにちょっと前髪ずらしましょう。素晴らしい。」

表彰式には小学生から70歳代の方までいます。
議員もいますし、ちょこまか動くような小学校1年生までいます。
それらすべての方が気持ちよくなるように声をかけて撮影していきます。

昨年までの町の写真屋さんは、結構厳しく、時には声を張り上げていたので、子供たちは少し怖がっていました。
しかも毎年やっている割には段取りが悪く、いつもかなりの時間がかかっていました。

今回は、初めての現場なのにスムーズに進みます。
きつく言うよりも、優しく気分を上げさせるようにした方が人は動くということです。
#北風と太陽

進め方と気配りにとてもプロ意識を感じることができました。

「写真」というものはきっとこれからも残るものです。
しかし「カメラマン」、しかも「プロ」ともなると、これからの時代はますます素人との差は縮まることになり、少なくとも今までのような町の写真屋さんでは生き残ることはできません。
新しい可能性、方法を探し出して行くしかありません。
勉強しないと生き残ることはできません。

どんな職業でも起こりうることです。
公務員だってないとは言い切れません。

カメラマンを見て考えました。
常に勉強ですね。

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