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ファインダーと背面液晶のどちらを使うべきか

現在出回っているデジタルカメラはほとんどの機種にファインダーと背面液晶の両方が付いています。

これらは撮影時の設定を確認したり、切り取る範囲を確認するために重要な役割を担っているものですが、果たしてどちらを使えば良いのか迷うことがあります。

夏の日差しが強い日に撮影する場合だと、背面液晶では写真の明るさや色などを正確に確認しにくいためファインダーを使わざるを得ないのですが、どちらでも良い場面ではどちらを選ぶべきかに悩むことがあります。

どちらにすべきかは個人の好みによって変わると思うのですが、僕は街や人の自然な表情を撮るときは背面液晶を使い、それ以外のときは気分で決めています。

なぜ人が写り込む場合は背面液晶なのか?という点なんですが、被写体の立場からすると、カメラを持ってファインダーを覗いている人物がこちらにレンズを向けているのが怖いのではないかと思うからです。

僕は銀座や六本木など、いわゆる観光客がいる場所に行くことが多いので、写真を撮っている人を多く見ますが、スマホで撮影している人を見たときに比べて、一眼レフで撮影している人のほうがやはり目立ちますし、意識が向きます。

そこで、この違いはなんだろう?と考えたときに、僕にとっての答えはファインダーを覗いているかどうかという点でした。

重要人を警護するSPは、目線がばれないようにサングラスをかけるという話を聞いたことがありますが、ファインダーについても同じではないかと思うのです。

背面液晶で撮影している場合は撮影者の顔や目線が見れる一方で、ファインダーを利用していると顔が隠れますし、相手の目線がどこを見ているのか分かりません。いわば、油断するとファインダーを利用した撮影は撮影者が優位になりがちになってしまいます。

そのため、ファインダーを使って撮影することが被写体に対して無言の圧力を掛けてしまうと思い、基本的にレンズの先に人が入る可能性があるときは背面液晶を使うようにしています。

そうすると、撮影者も被写体も互いに顔を確認することが出来るので、対等な関係になりますし、ファインダーを覗いて撮影したときよりは、相手にかけるプレッシャーを軽減できると思うのです。

そのため、僕は効き目が左ですが、練習して右目でファインダーを覗くようにしました。右目でファインダーを覗くと、顔の半分がカメラから外れるのでファインダーを使わざるを得ないシーンで被写体が感じるプレッシャーを少しでも減らせると考えたのです。

一方で「インスタ用の写真を撮って!」といったように、気合を入れて撮るシチュエーションではファインダーの方が良いのではないかと思います。

この場合、被写体は撮影されることを前提としているため、撮影者がファインダーを覗き込んで顔を隠すことでカメラのレンズに目線を集中しやすくなります。いわゆる撮影者が「黒子」により近い存在になります。

撮影のシーンによって、撮影者がどれだけ「黒子」になるか?という点を問うのは割と重要ではないかと思います。僕の場合、パブリックな場で撮影をする場合は、一方的に顔を隠して撮影すると相手に対する圧力になりがちかな?と思っているので、基本的に背面液晶を利用しています。

自然風景を撮影するときはその時の気分によって決めていますが、今のところどのように使い分けるかという基準が定まっていません。ファインダーと背面液晶の性能などをより詳しく検証する必要があるのでしょうか。

撮影スタイルというのをじっくり考えてみるのも楽しいな、と思っている最近です。

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