娘が、家訓を作りました
娘の2回目の反抗期がやってきて生活が荒れた小学3年生の時、私がへとへとになっていることを心配して、ある日、夫が家訓を作成しました。
その時に書いた家訓はこちらです。
家訓 〈笑顔無敵〉
1. 挨拶が出来る人
1. 返事が出来る人
1. 時間を守る人
1. やるべき事を進んでやる人
1. 相手の立場になって考えられる人
【令和3年8月23日 お父さん作成】
お友達と約束して一緒に学校に行っているのに、待ち合わせの時間に間に合わないことが続いていた事。
ふてくされると、返事をしなくなる事。
歯磨きや、手洗いなど、些細な事さえ言われてからやる子で、なかなか自分で考えて動くことが出来なかった事。
母への反抗がひどかった事。
(人を見て態度を変えること)
そんなことが悩みでした。
「お父さんとお母さんは、この5つのことを守れる人になってほしくて、注意しているよ。」
「これだけは守れるように頑張ろうね。」
そう娘に伝え、
家訓を印刷して、娘の机の前にあるコルクボードに貼りました。
あれから3年。
娘の反抗期も終わり、叱ることも殆どなくなっていましたが、たまたま虫の居所が悪かったのか、口のききかたが悪くて娘を叱ったことがありました。
するとその翌日、突然、娘が家訓を作ってもってきたのです。
内容は次のようなものでした。
家訓 (改訂版)
1. お互いを尊重しあうこと
1. 言葉遣いは正しく丁寧にすること
1. 人の趣味を否定しないこと
1. たまには自分の時間をとること
1. 相手が嫌がる過剰なコミュニケーションを
とらないこと
1. いつも楽しく笑顔で暮らすために、
一人ひとりが努力すること
【令和6年10月25日 娘(12才)作成】
お母さんに対する態度や、言葉遣いが悪いと叱られたことを反省し、家訓にしていました。
ふてくされるのではなく、守ろうとしてくれる気持ちが嬉しくて、ほろっときました。
なんて素直な子なの。
ちゃんと心に届いているという事を形で示してくれたのです。
「過剰なコミュニケーションをとらないこと」というのは、子供の時のような接し方はしないでほしいというお願いでした。
スキンシップはもういらないみたい。
最初の家訓と比べると、守れるようになったことは、ちゃんと削除されています。
もう卒業していると思ったところは家訓から外し、新しいものを作ろうと考えた前向きな気持ちが嬉しかったです。
親が先に気づき、
「家訓を守れるようになったね。」
と、成長を褒めてあげられたらよかったのですが…。
「相手の立場になって考えられる人」というところだけが、あともう少しといったところです。
そこはちゃんと娘も分かっていて、改訂版家訓の一番上の項目に
「お互いを尊重しあうこと」と掲げています。
素晴らしいです。
知らぬ間に3年前の家訓をクリアしていました。
私達は振り返ることもせず、必要のなくなった家訓をいつまでも貼っていました。
新しい家訓を作ってくれたことで、娘の成長に気づかされました。
改訂版家訓は、娘だけではなく家族全員に向けたメッセージへと変わりました。
これからはみんなで家訓を守れるように心掛けていきたいと思います。
まさか、娘が家訓を作る日がくるなんて。
成長が嬉しい母でした。