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創業期に新卒入社し変化と拡大を間近で見続けた12年──ある女性リーダーの視点(前編)

テクノロジーを駆使し、持続可能な組織と事業づくりを進めるKeepAlive。withコロナ時代の変革管理コンセプト『>>switch』とコンサルティングを柱に、顧客のDXを推進しています。創業期に入社し、以来12年以上に渡って会社の変遷と共に歩んできた三丸希が語ります。


創業期に新卒入社。社会人歴がそのままKeepAliveでの社歴

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▲KeepAlive創業期に九州から上京し入社した三丸(左)と北海道から上京し入社した同期のメンバー

KeepAliveの設立が2006年7月で、私が入社したのが2008年4月。気が付けば、創業期からいる古参の社員になっていました。新卒で入社したので、私の社会人歴はそのままKeepAliveの歴史と重なります。今回ストーリーへの登場を打診されたので、普段はあまり振り返ることのない過去を振り返りってみようと思います。
出身は長崎県。高校時代にはアーチェリーでインターハイに出場したことがあります。闘志を内に秘めるタイプと周りから言われるのは、感情のコントロールが大切とされるアーチェリーの影響があるのでしょうか!?
高校卒業後は地元の短大に進みグラフィックデザインを学びました。特別やりたいことや就きたい職業もなくて就活の時期になっても、気にせずドーナツショップでバイトに励んでいました。卒業した後もしばらくはこのままバイトを続けようかと考えていたのですが、卒業が近づいて「就職しないと!」と唐突に思い立ちました(笑)
そこから急な就活を始めて、デザイン事務所などを中心に何社か面接を受けました。上京にこだわりはなかったのですが、デザイン系の会社は東京に多いので、必然的に東京の会社を中心に受ける形になっていました。
そのなかの一社が創業期のKeepAliveです。当時は上野にオフィスを構える、社員数4名程のシステム開発やウェブ制作を請け負う会社でした。
代表西田と「これって面接?」というぐらいカジュアルに雑談した後、ランチに誘ってもらい、そのまま駅前のレストラン聚楽へ。何を食べさせてもらったかは忘れましたが、西田が社長らしからぬダルダルなTシャツを着ていて、サンダル履きだったのはよく覚えています(笑) 会社の雰囲気がとにかく緩やかな感じでした。
キッチリカッチリした「ザ・会社」みたいな堅い雰囲気は合わないと思っていたので、ここならいいかもと入社を決めました。会社規模や業務内容は今とだいぶ違いますが、根底にあるリラックスしたふんわり感はまったく変わらないと思います。
上京して、上野まで出やすかった葛飾区の柴又に部屋を借りました。風情があるとても住みやすい街でしたね。柴又にはその後7年間も住みました。
こんな風にぬるーい感じで、私の社会人生活イコールKeepAlive生活がスタートしました。


入社から4年が過ぎた頃、会社生活に行き詰まりを感じるように

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▲仕事に行き詰まりを感じ、仕事を週に何回か休み通学し身に付けたシルクスクリーンの作品

ウェブデザイナーとして入社して、主にサイト制作業務に携わりました。KeepAliveは当時もITコンサルティング業務をやってはいましたが、メインはウェブサイトの構築と制作。今はスタッフも業務もシームレスに連携していますが、その頃は完全に分断されていて二軸で動いていました。
立ち上がって間もない時期でしたし2人の代表もスタッフも全員20代で、とにかくなんでもやっていこうという状況でした。組織もルールもなく、それぞれが自由にやりたいようにやるという感じでしたね。
私はといえば無我夢中ということもなく、粛々と仕事に取り組んでいました。今でも担当する大手家電メーカーとはこの頃からの付き合いなので、思い返してみるとずいぶん長いですね。
仕事もプライベートも特に悩みなく淡々と過ごしているうちに、あっという間に4年が過ぎました。
相変わらず色々なお客様の仕事をこなしていたのですが、上司から言われるがままに淡々と仕事をこなす毎日と先が見えない未来、家と会社の往復のみの生活に、まだ若かったということもあったということもあって、うーん……と思うところがありました。順調だったはずの東京生活・社会人生活に少し行き詰まりを感じるようになりました。
現状を打破したい気持ちもあり、学生の頃憧れていたシルクスクリーンをこの機会に学び直そうと学校へ通うことを決めてこの際、会社を辞めたいと申し出たのですが、週に何回か休んで通学すれば?と提案してもらい、それなら会社を続けようと思い直しました。
シルクスクリーンの学校はすごく楽しかったです。会社以外のコミュニティが出来たことで、リフレッシュできました。上京してからずっと会社と家の往復でそこまで友達ができるわけでもないし、世界が広がるわけでもなく、今思えば孤独感があったのかもしれないですね。
新しい環境を知ったことで、すっかり気持ちが持ち直りました。そこから心機一転、また仕事に打ち込めるようになりました。


デザイナーからプロジェクトリーダーへ。新たな才能を発見

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▲プロジェクトリーダーへキャリアアップし、社内外でもプレゼンすることが多くなった

入社以来、上司やリーダーの指示の下、ウェブサイトのデザインとフロントのコーディングが主な仕事でしたが、上司から「ずっと同じことをやっていても進歩がないし、給料も上がらない。ウェブディレクターに挑戦してみたら?」という話をもらいました。
社内で完結していた仕事とは違い、ウェブディレクター(プロジェクトリーダ)になれば客先に出向いて会話しなければなりません。客と話すなんて私にはできない!絶対に無理!と思ったのですが、給料アップは魅力的。人生変えれるかも!?と覚悟を決めて、チャレンジしてみることにしました。
予想通り、最初は緊張の連続です。客の目を見ることができないし、資料を持つ手はぶるぶると震えるありさま。幸いなことにお客様がとても優しくて、メールのやりとりで少しずつ打ち解けていき、いつしか雑談ができるようになりました。
だいぶ慣れてきて、お客様とも信頼関係ができたと感じるようになった頃、自分の中である変化が起きました。
それまでは誰のための仕事かなんて考えたこともなかったのですが、「お客様のために」という気持ちが芽生えたのです。そんな気持ちでお客様と話すと単純に楽しいですし、仕事が出来上がる過程も刺激的で自らの成長を感じつつこなすことができるようになりました。
初期からお付き合いのあった大手家電メーカーさんにも「何が困っていますか?」というスタンスで話を聞くようにしました。するとバナーデザインなど小さな仕事ばかりだったのが、だんだんと広がりを見せていきました。
そして提供サービスに人を呼び込むにはどうしたらいいか?という相談を受け、何回か提案を重ねるうちに企画が採用されるようにもなりました。小さいところからコツコツと結果を積み重ねた結果、今では数千万人の会員サービスのアプリ改善やUXの提案をできる立場にもなれました。
局所的な一部分だけをこなすワーカーから脱却して、全体を俯瞰して見られるようになったなと自分自身成長を感じたのもこの頃です。デザインやクリエイティブ以上に進行管理やディレクションがむいているのを発見したひとつのターニングポイントといえるかもしれません。上司からも「才能が開花したね」なんていう言葉をかけられました。
今は何か個人的な目標を掲げて達成していくことより、お客様と一緒に仕事を進める楽しさを味わいながら、目の前の山をひとつひとつ超えていきたいと思っています。
社内的には、チームを率いるようになり部下が5人います。本来は自分でなんでもやっちゃうタイプで、部下にふるのが苦手。なにかと抱え込みがちなのが弱点です。そこを改善しながら、ひとりに負担が偏らないような目配りを心がけていきたいと思います。


IPOを視野に入れて拡大中。“変革”をキーワードに新たな活動が始動

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▲「部下を信頼し、なるべく仕事を任せてチャンスを与えて行きたい。最終的な責任はしっかり取るスタンスを貫き、のびのびと働いてほしい」と三丸は話す

KeepAliveは創業から10年目の節目だった2016年に、現在も入居する新宿御苑のオフィスに移転しました。
社員数は上野時代から比べると倍以上になり、特に女性が増えました。今の女性比率は45%ぐらいでしょうか。コロナによるテレワークが主体になる前は、毎週金曜日にスイーツ会を開いておしゃべりを楽しんでいました。
入社当初は男性社員ばかりでシーンとした雰囲気でしたが、キャッキャとした声が聞こえるようになり、ずいぶん賑やかになりましたね。
業務的には、創業期の「なんでもやる」スタイルから、案件やお客様を精査して方針に沿ったプロジェクトを受注するスタイルに移行しています。今ではパートナーとして認めてもらい、一緒に並走できるお客様との取引がメインです。
事業内容もウェブサイト制作から業務システムを多く手がけるようになった第二創業期を経て、変革管理コンセプト「>>switch」をベースにお客様のDXを推進する第三創業期に入りました。
方向性の変化に伴ってマッチした人が次々と加わるようになり、多様な人材が増えることで、さらに出来ることが増えていく。そんな良い循環ができつつあります。
会社が常に変化し続け大きくなっていくのを体感できるのは、すごく楽しいです。私のキャリアの変遷が、そのまま会社の変遷にもなっているなんて面白いですよね。自分の成長が会社の成長に関わっていることを実感しています。
そして、また新たなチャレンジがスタートしようとしています。
『Consourcing(コンソーシング)』という、>>switchに関連するwithコロナ時代にも追い風になるような新たなビジネスモデルを私の部署を中心に構築し試験しています。これもまた面白くなりそうです。次回のストーリーで詳しくお伝えしますので、ぜひご覧ください。

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