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16 きまりをつくるということ

夏休みももうすぐ終わり。全国的には、すでに始業式を終えたところもあるようです。今回はちょっと「子育て」と「学校教育」に関するわたしの考えをまとめようと思います。
8月初旬から休暇をもらい、教師としては1年間で一番リラックスできる期間がありました。そんな中で、我が家にとうとう任天堂Switchがやってきてしまいました。
放っておけば四六時中やってます。速攻でゲーム中毒になりそうです。
これは、想像できる状態だったので、長男が小四の今まで粘って粘って…持たせないようにしていました。しかし、とうとう次男とのお小遣いを足して買おうとしていたので、親のお金で購入し与えるということにしました。「自分で買ったのだから口出しするな」とは言わせないためです。
そして、購入前に長男にゲームを手に入れる上での「きまり」を考えさせました。どうして考えさせたかは後で出てきます。

・一日の使用時間
・連続使用時間と休憩
・やる場所
・家での学習時間

が基本でした。
これを次男にも説明して理解させ、さらにわたし(母親)と父親に納得してもらうということにしました。
何日もかけて考え、紙に書き、わたしにつっこまれ、また考え、弟に説明して…となかなか熱心にやっていました。
細かい内容はさておき、題名にもあるとおり、このきまりを「子ども自ら考える」ということが大切だと考えます。

子どもに考えさせてみると、学校の中で目指している「子どもが主役になる授業づくり」に通ずるものがたくさんあることに気づきました。
家庭と学校は違うことは考慮しつつも、子どもにオーナーシップを渡して責任を負わせること、できるかぎり話し合って試行錯誤を繰り返すこと、本能と理性のバランスをとることなど、同じようなことがたくさんありました。
今回は「子どもが主役になる授業づくり」に通ずるポイントであり、わたしがこだわってがんばっていることを4つまとめます。

1 きまりは自分で(子どもが)つくる
いままで、お小遣いやお手伝い、休日の過ごし方、いろいろなことできまりのようなものを作って伝えて守らせてということをしてきましたが、学校(学級)のようにはうまくいきません。
家では、先生でなく親だし、子どもも担任している児童ではない。
だから大体、親から与えたきまりは破綻してきました。
でも、そこは家庭の中であるから多少はいいかなと思ってきました。親も楽をしたいし、子どももダラダラしていいと。
でも、ゲームはちょっと違うものとして、夫とも認識をしていて、心して与えようと前々から考えていたのです。
そこで、普段学校でやっていることを活かし、息子たちの性格も考慮して、ゲームのきまりは親から与えるのでなく、子ども自らが考えるものにしました。
親のせいにしない、責任を自分にもたせるもいうものです。ただし、ゲームを与えているのは親なので、最終的な判断はわたしたち。
そこは、なんとなく息子たちには伝わっているようです。

2 うまくいかないときは話し合う
きまりをつくった直後に帰省をしました。勉強道具、宿題などを持っていかず、もとのきまりのようにはいきません。放っておけばいくらでもゲーム三昧の状態。そこで、帰省期間バージョンを話し合いました。
さらに、オンラインでのゲーム対戦の話があがりました。親のわたしも未知の世界。でもトラブルや中毒の可能性がぐっと上がるオンライン。わたしの「トラブルを積極的に避けることはしない」という思いはあるものの、家庭では父親である夫の考えも大切です。
家族みんなが、納得して、安心して生活することが最上位の重要事項なので、オンライン上の無料ダウンロードゲームは手に入れても、まだ今は通信してのゲームはやらないことにしました。
さらにさらに、長男が決めた勉強時間の改定もしましたし、これから学校が始まるときっとうまくいかないこと山積みだと思うので、その都度話し合おうと思います。

3 屈しない
うまくいかないときは、変えていいきまりなのですが、変える理由がないときは守り続けます。

面倒くさい ちょっとくらいいいでしょ ごまかしちゃおう
という甘えを、なるべくそのときの気分・機嫌で許さないようにがんばっています。

特に次の「大人もがんばる」内容こそ、自分の甘い考えや誘惑に負けない・屈しないことだと思います。

4 大人もがんばる
我が家のルールには、息子たちがオンラインに手を出そうとした時点で「ゲーム障害(依存)にはならない」という視点を加えました。
ゲーム障害の症状の一つに、ゲームによって人間関係・家族関係に問題が生じる」とあります。その現象として家族での会話がない、目を合わせられないというものがあるとか。簡単に想像がつきます。
そこで、次のきまりを加えました。

食事のときはテレビ、スマホ、ゲーム無し

です。これは大人も同様。
長男からの質問や、我が家の事情を組み合わせて、朝ごはんは時間が分かりやすいし、天気を知るために「朝食はニュースのみ可」としました。

外食でファミレスに行くと、家族でカップルで、とにかくスマホを見て会話無しという様子を見ます。
大人もスマホ依存気味…他人のことを言う前に自分をちゃんと見つめ直せる大人でありたいものです。
また、食事はコミュニケーションをとる大切な時間。
食事をしっかり味わいつつ、今日の出来事など、話をするようにしています。

また、
21:00以降はテレビ、スマホ、ゲーム無し
です。
これも今のところ守っています。

以上、ゲームとできるだけ上手に付き合う「子どもがきまりを考える・守る」ポイント4つでした。
正直、とっても大変です。ゴールがないし、圧力(親の権力)で済まない。途中にもあったように「面倒くさい」です。
でも、きっと親が後出して決めたルールでは、「子ども(ゲームやりたい本能)」VS「大人(ゲームをやめさせたい理性)」の対決になること間違いなしだと思います。そして、親も子もイライラして、怒って怒られて…楽しみが苦しみにしかならない状況に「ゲームを与えなければよかった」になるでしょう。(我が家は特に)
面倒だけど、子どものルールは隙だらけだけど、自分で決めて考えて行動することを経験できていると、その方が面倒・大変を上回る価値があると思います。

少し久しぶりの投稿になってしまいましたが、
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!感謝!