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春夏秋冬是好日#6

~教師としての仕事と真心ごはん~

 同じように新任としてそれぞれの学校に着任した先生たちがいた。
 それぞれに悩みがあった。へき地というプライバシーもないような場所で、いつも見張られているような感覚に陥る。
 そんな悩みなどを新任の研修会で話し合ったり、授業の進め方やテストの作り方を相談したりしていくうちに、少しずつ距離が縮まっていった。へき地校では、一人で2~3教科持たなければならない。ちなみに私は、“社会科”“家庭科”“音楽科”と3教科も担当していた。どの先生も、国語と体育と技術とかね。
あの頃はパソコンなんて便利なものはまだまだない時だから、通知表もテストも内申書も、ぜ~んぶ手書きだった。
 
 そんな毎日の疲れをとりに、一緒にやや遠くの日帰り温泉にいったり、小さなカラオケ屋さんで歌を歌ってストレス発散をしていた。話ながら悔しくて泣いてしまうこともあった。
 でも生徒と過ごす一日一日は、楽しかった。
プライバシーがない!と言って辞めていった人もいたけれど、私は全く気にならなかった。
教員住宅の隣にいた先生家族は、毎日朝のルーティンとして“ラジオ体操”をしていた。
 最初は“マジですか~”と思っていたが、気付くと私も毎朝ラジオ体操に参加させてもらっていた。
 休日はその後に朝食もご馳走になった!
 ごはん、お味噌汁、お魚、野菜…
本当においしかったし、一人暮らしでも寂しくなかったんだ。




 


 





 

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