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またまた猫がやってきた

家の中には、コハクとクロミ、外には大豆という固定メンバーで6年過ぎた。大豆ももう少し歳を取ったら家に入れたいし、もうこれ以上は、増やすつもりはなかったのだが、その日は、ひょっこりやってきた。


いきなり子猫登場

ひじき(保護猫・推定5ヶ月)

ある日、仕事から帰ると聞き慣れない猫の声がして、「近所の猫かな?」と思って、声の方を見ると、子猫がガラガラ声で鳴いていた。

このあたりは、時々猫を捨てにくる人がいる。近所にそんな猫を保護して手術している人がいるが、外飼いなので、猫がウロウロしていて、そんな様子を見て、また捨てに来る人がいるのだ。まさに悪循環なのだが、私たちにはどうしようもない。

恐れていたことが、ついにやってきた。しかし、もううちでは飼えない。ごめん、飼えない。そう決心したが、この子猫がやけに人懐っこい。誰にでも寄っていくし、ついでに車にも寄っていく。危ない。どうしよう。

よく見ると、大豆にすごく懐いている。どうやら大豆が近所をパトロールしているところを付いて、うちにやってきたようだった。見たところ、女子のようだし、大豆は、頼り甲斐がありそうな猫だし、無理はない。

それにしても、声がすごい。子猫でこんなガラガラな声の子っているんだと感心していたが、後日、これは鳴き過ぎてガラガラだったことが判明。子猫は子猫なりに必死なのだ。

何歳だろう?クロミは3ヶ月の時にうちにやってきたが、それよりは大きい。コハクは8ヶ月だったが、それよりは幼いような気がする。推定5ヶ月ぐらい?の女の子らしかった。

大豆にご飯をやると、自分も食べると付いてくるので、仕方なく大豆のカリカリ(キャットフード)をあげてみたが、大人用の粒の大きいものだったので、1粒ぐらいしか食べず、それ以上世話を焼くのもどうかと思い、心の中で葛藤しつつ、放っておいた。どこかへ行くのならそれも仕方ない。といってもここ数日はその子猫のことばかり考えていた。

保護する?!どうする?

次の日、出勤するために車を出そうとすると、走ってきて、車の下に入ってしまった。慌てて義父に押さえてもらって、車を出したのだが、やはり女子ということもあり、子供ができないうちに、とにかく手術をしないといけないという結論に達し、大雨の予報が出ている前の日に我慢しきれず、抱っこして家の中に入れた。

子猫は、抱っこを嫌がったが、家の中に入ることには特に抵抗もしなかった。「たぶんこの子は捨てられたんだろうな」と思い、なんともいえない気持ちになった。

ひじきとの最初の出会い

意外とすぐくつろぐ子猫だった

家の中に入れたとはいえ、どんな病気を持っているかもわからないし、鼻水ずるずるで、くしゃみもすごくて、声もガラガラなので、他の猫たちにうつらないように、ケージに入ってもらうことにした。以前室内で飼われていたのか、ケージは慣れているようで、中に入ってすぐくつろいだ様子だった。トイレもすぐできるようになった。

外では、自分の居場所がどこかわからずにウロウロしていたので、自分の居場所ができたせいか、特に出たがる様子もなく、おとなしくしていたので、ちょっとホッとした。

とりあえず、名前がないと何かと不便なので、名前を考えたところ、一応キジトラだったが、サビ柄も入っていて、黒っぽくて、痩せっぽちで体が長かったので、ひじきと名付けた。簡単に決まった割には、響きが女の子っぽくって可愛い。

ひじきは、元気はあったが、くしゃみが止まらず、目と鼻もグチュグチュだったので、病院に連れて行き、診察してもらった。予想通り猫風邪だということで薬を処方してもらった。なんだか口も臭かったので、診てもらったら初期の歯周病かもしれないということで、コハクたちも使用している歯磨きジェルを毎日食事に垂らして与えていたら、そのうちそれほど臭くなくなったので、ストレスとか栄養バランスが崩れていたのかもしれない。

ご飯も子猫用のカリカリにしたらよく食べた。ウェットよりはカリカリ派のようだったが、栄養が足りてないようだったので、猫ミルクをあげると喜んで飲んだ。

1ヶ月のケージ生活の始まり

避妊手術も予約がいっぱいで、1ヶ月後しか予約が取れなかったので、その際にウィルス検査も一緒にすることにして、しばらくそのままケージ生活をすることになった。

薬もジェルも嫌がらずに素直に飲んで、くしゃみも鼻水もどんどん回復していった。しかし、猫風邪は一度ウィルスが入ると完全には治らないので、あのまま外にいたらどうなっていたのか、想像しただけで暗い気持ちになった。

最初は、先住猫の隣の部屋のケージにいたが、子猫なので、元気になったら遊ばせるスペースも必要だし、もっと大きな部屋に移る必要があった。田舎の家なので、普段全く使わない部屋が幾つかある。

ひじきがものすごく人懐っこい子猫だったこともあり、動物好きの義父が、メロメロになった隙に、使っていない部屋にケージを持ってくることに成功した。

あたし、お家の中にいたのかも

私がご飯をやってから出勤前にケージから出して猫じゃらしで走り回らせて遊んでいたが、そのうち、朝早くからひじきが寂しくて鳴くので、そのうち義父も一緒に遊んであげるようになった。

ひじきが人懐っこい猫でよかった。野良猫で人懐っこいと、こうやっていいこともあるが、誰にでも人懐っこいと危ないので、ひじきが危ない目に遭う前に保護できてとりあえず良かったと胸を撫で下ろした。

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