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私にとって「書く」ということは

私にとって書くということは、一日の終わりに日記帳を開いて、さっと一行、二行と今日あったことをまとめる。で満足するものではなかったみたいだ。

この10日間、4月1日から書くということを始めてから、
延・々・と書き続けている。文字どおり朝から晩まで。
3月31日を最後に、半分今の仕事を辞めたようなもので その日から何をしているかってよく聞かれるのだけれど

書いているのだ。
ただひたすらに。

私にとって書くということは、何時間、何十時間と、腰を据えて
自分という存在と、世界の真理と、自分と世界の関係性について
向き合い続けるという、まあ言わば体力仕事であった。
たとえるなら部活のトレーニング
ガッツリのめりこみ、脳をフル回転させながら、時には息さえ荒げながら、パソコンの画面と向き合う。
書き終えた後には1000メートル走を走り切った後のような、爽快感と、速まった心臓の鼓動さえ感じる。
昨日も言ったけれど、不思議とこれがしんどくなかった。
人生でこんなにパソコンにかじりついていた時期はない。
「絶対パソコンの前で一生カタカタして生きていく人間になんてなりたくない!」
なんて断言したこともあったくせに、人生は不思議だ。
敬遠していたものの中に夢中になれるものが潜んでいることもある。
何でもやってみたらいい。
なんて軽い言葉で片付けちゃうのはちょっと勿体ないくらい大きな気づきだが、
筋トレもランニングも読書もヨガも続かない私が、10日間書き続けられているなんて世紀の大発見だ。

私にとって書くということは、
頭の中でぐちゃぐちゃに絡まりあった考えの紐を一本ずつ引っ張り出して、裸にしていく作業だ。
一本手に取ってみて、ちょっとずつ紐解いていくうちに次の一本も目に付くから、そいつも手に取ってみる。
そうすると待ちわびた糸たちが、僕も私も!とジャンプして跳ねだすから大変だ。
一本ずつ全て引っ張りきってから次の糸に行こうとすると、ほかの子たちが「なあんだあ。」と拗ねて引っ込んでしまって、もう引っ張り出せなくなってしまうから、全部ちょっとずつ引っ張ってあげないといけない。
これがまた大変だ。
ちょっとだけでも引っ張ってあげた分で、彼らは息ができるから、そのまま踊りながら順番を待ってくれる。

私にとってこの瞬間は本当に楽しい。楽しいというか、もはや興奮している。
何にせよ、ぐちゃぐちゃでモヤモヤっとした ただの塊だったものが、一本一本と糸となって解き放たれ、命が吹き込まれ、”ひらめき”として踊りだす瞬間だからだ。塊を構成するどの一本も新たな素晴らしい発見となりうるから、取りこぼしたくない。
だから、一度塊の糸口を見つけると、スイッチが入ってゾーン状態に入る。心拍数が上がって、キョロキョロとしはじめる。そわそわ、頭を揺らしたりあたりを見回したりせわしなく貧乏ゆすりをしたりしながらも、手は止まらない。ゾーンに入っているのにあたりを見回すという行為は自分でも矛盾していると思うが、情報の整理をしているのだと思う。
様々な視覚情報を摂取することで、より脳のシナプスに刺激がいってひらめきが生んでいるんや、と科学的なことでも言っておこう。
まあ、傍から見るとどう見ても変人だ。
これ家でやった方がいいよなきっと。とほかの人の視界に映り込む自分の姿を想像しながら、居た堪れない気持ちになるが、こうやって身体を動かしていないとゾーンが終わってしまうのがわかるから、他人の目は気にしないことにしておく。

どうしても踊りだしたり走り出したくなる衝動を感じながら、自閉の子たちが衝動を抑えられなくて暴れまわったり、騒いだりしてしまうことに共感の念を抱いた。
わかる。わたしだって同じだもん。自分を表現しようとするとどうしても身体って動いちゃうよね。自分の中から何かが生まれようとしているんだもの。そんな簡単なことじゃないよね。

#1090 ~Thousand Dream~


そのうちにランチの時間を忘れて書き続けていた。
もう夕飯の時間だ。

テーブルのうえでは甘いスイーツとキャラメルマキアートがいつもお供している。
ああせっかくパン屋の仕事をやめて、痩せられると思ったのに。これじゃお砂糖で身体ができちゃうよ。

私にとって書くということは、自分や世界を知るということであり、創作活動であり、自分を整える手段である。
こんなにワクワクしている自分には、これまで気づくことができなかった。
今日で連続投稿10日め。
さあ気持ちがいいぞ。明日も書こう。

だれもが創作をはじめ、続けられるようにする

note公式ホームページnote公式|noteより引用


私が楽しく、気軽に執筆活動を続けられているのは、ひとえにnoteというコンテンツが存在しているおかげです。
noteの創設者と、運営されているすべての方に惜しみない敬意と感謝の意を込めて。

ありがとうございます。


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