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私が海外ドラマにハマるまで




つい最近まで海外ドラマを敬遠していました。

「24」しかり、「ウォーキングデッド」しかり、「とにかく面白い!」とアメトーークで特集されるようなドラマを、人気絶頂のときに観ることはありませんでした。

理由:長いんだもん。

そもそも当時DVDを借りてくる以外観る方法がなかったのもありますが、
話題になって私の耳に入るころにはシーズン5は余裕で超えていて、とても追いつける気がしなかったんです。巻数の多い漫画に手を出すのは勇気がいる的なアレ。

そうしてこの歳になるまでずっと敬遠し続けてきた海外ドラマですが、コナン観たさに加入したhuluで視聴してからはハマってしまってすっかり虜。

コナンのおかげで海外ドラマの面白さを知りました。
ありがとう、コナン。

気軽にドラマが観られる時代、ばんざーい!


そんな私の海外ドラマの入り口はイギリスBBC放送の「SHERLOCK」。
(コナン観てからシャーロックを観はじめる素直な27歳でした)

2010年 放送開始
全4シーズン。ベネディクト・カンバーバッチさまがやったらめったらかっこ良く見えました。

このシャーロックが罠。
シャーロックのシーズン1は3話のみ。

海外ドラマ初心者の私「海外ドラマってシーズンで話数が少ないんだ。だからあんなシーズン多いのかなんだ~」

視聴を開始すると面白すぎて止まることなく2話まで秒でした。

2話を観終わった私「あれ…?あと1話だけどこれ完結するの…?」日本ドラマしか観たことない人間の感想です。

そして3話。視聴。

え、え??え?これで終わりなの?

ワトソン?!ワトソンそのまま?!

この続きは映画で!どころの話ではありませんでした。なんやかんやで俺たちの冒険はまだまだ続くぜ!でもありません。

CM明けまったなし!

現実:end‥


絶望する私「いやまじかBBC‥」
何度も申し上げますが私は当時海外ドラマを観たことがなく、日本のドラマのシーズン跨ぎしか知らなかったんですね。

シーズンって変わったらもう前回の話とか消えてなくなることもあるじゃない?「相棒」なんて相棒がどんどん替わっていくじゃない?

なのに、こんなぶったぎりの状態でシーズン変更なんて‥ワトソンの命は‥どんな気持ちでシーズン2にいったらええんや…とうちひしがれながら泣く泣くシーズン2へ移行。

再生して数秒で涙が引っ込みました。

あれ?なに?全然先週の続きですけどみたいなテンション?

海外ドラマが現地でどのようなスパンで放送されているのか知らないのですが、さも「先週の続きです」みたいな始まり方に面くらってしまいました。

これが最初の海外ドラマの洗礼。

シーズン1とかシーズン2とか区切る意味がどこに。
これ、海外の方たちはどんな気持ちでシーズン跨いでるの?
私は視聴アプリで止まることなく観られるけど、もしこれが来年の新シーズンまでお預けですなんてなったら発狂する。
そんな焦らしプレイはいくらなんでも耐えられないテレビ局に投書する。
HUNTER×HUNTERに手だしできない人間には辛すぎる。

調べてみたら半年スパンが主流みたいですね。半年も待てない。ていうかラストを忘れてしまう。

戸惑いつつもとにかく一気に視聴できてよかった…と安堵し、話数を進めていきました。

シーズンで区切ってるのはもう放送上の都合なんでしょうね。シーズンが変わったからといって俳優さんが替わるわけでもなく、前回までの登場人物の紹介やその関係性の解説もなく、前シーズンを観てて当たり前という前提で進んでいく。
一見さんお断り感がすごい。

でもこの「全然別に先週の続きなんでこのまま進めますね」スタンスが、海外ドラマの魅力に繋がってくるんです。

その魅力とは、人物造形。

シャーロックを無事全シーズン視聴を終えてしまい、満足感と喪失感を抱えた私はhuluを放浪していました。

そこで出会ったのが「BONES」でした。

2005年放送開始
アメリカの1話完結型の犯罪捜査ドラマ
全12シーズン

私の大好きなミステリーで、なおかつ超近代的な科学捜査が見所。恥ずかしながら法医昆虫学を知ったのもこのドラマ。腐乱しててどうにもなりそうにない遺体のうじ虫から死亡推定時期がほぼ時点単位で割り出せるなんて‥うじ虫さん正確に生きてる‥

とにかく「面白そう!」と視聴開始。1話目はまあ導入なので、まあまあかなといった感じでしたが2話目からがスピードアップ。

この時通勤中も昼休みも観てました。中毒ですね。 

「そういえばこれは何話まであるのかな~?12話くらいかな?」

22話

「ん?ん~あ、そっかこれシーズンがあんまりないタイプなのか~。えーとシーズン数は」

12シーズン

アメリカってすごい。

海外ドラマってすごい。

なんと総話数246。つまりほぼ246時間。

にひゃく、よ、耐久レースが始まりました。

結果を言うと、観ました全部。1話も飛ばすことなく全部。だって観れた。めちゃくちゃ面白かったんだもん。

登場人物たちの人生を観ることができたんです。その人のその人たる所以が見れたんです。ここが魅力。

人物について余すことなく伝えるには、日本ドラマの3カ月ではあまりにも短い。人の数十年の人生を、数カ月で伝えるには割愛部分が多すぎる。想像の余地がある、と言ってしまえば聞こえはいいけどもなかなかどうして難しい。日本のドラマも大好きだけど。


シーズンを区切りとしないことで、シーズンが進めば進むほど、物語の時も流れていく。
今のところ海外ドラマでサザエさん、コナン方式のドラマを観たことがない。

余談ですが「名探偵コナン」の偉いところをひとつ
例えばバレンタインデーの話は原作にひとつしかないんです。新一にチョコを渡せなくて蘭ちゃんが泣くくだりは一度だけ。良心的。
何度季節が巡っても大きなイベントほど何回もやりません。おそらくまだ微かに残っているリアリティを保つためなのかと。多分。初回でジェットコースターで首飛んでるけど。


時が流れ、歳をとり、人生の様々なイベントを過ごして、その都度自分以外の人間と深く関わっていけば、気持ちにも自然と変化が生じてくる。

海外ドラマは、ロングランで放送できるため、シーズンを永遠(と思えるほど)に重ねることで、登場人物たちの成長や変化を私たち視聴者が余すことなく堪能できる。

ここが虜になってしまったところ。
気分はもう数年来のお友達。
だって数年間のその人の成長を見てるから。(huluで一気観したほんの数ヶ月の間に)


「BONES」主人公の法人類学者ブレナンは、頑固で偏屈、理屈っぽく、自身を天才だと言って憚らず、正論であれば他人を見下すことも厭わない、というか致命的に相手の気持ちを理解できない、愛などの感情をないがしろに生きてきた人物でした。
合衆国最高峰の法医学研究所・ジェファソニアン研究所で勤務し、アメリカでは最も有名な法人類学者であり、しかも美人。自信過剰にもなるわそら‥


シーズン1から数シーズンの間はとにかくとっつきづらい。この人の元で働いたら自尊心なんて木っ端微塵なんだろうな…と妄想をしては戦々恐々としていました。

そんなブレナンの事件捜査の相棒となるのがFBI捜査官のブース。ブレナンとは正反対の、感情を隠すことなく、愛を信じ、神を信じ任務を全うする熱い男。偏見でものを言えばザ アメリカン。

そんな二人がバディを組めばお約束通りケンカケンカケンカ。内容はまさに超ウルトラ理系vs行間が全ての文系。

「君は神を信じないのか?」
「神話という創作物語なら知ってるわ。あなたこそ進化論を知らないの?」

(だいたいいつもこんな感じ)

目の前の敬虔なクリスチャンに右ストレートにフックにアッパー。またこれを鼻で笑って言うんですよね。いけすかないとはこのこと。


こんな二人も、物語が進んでいくうちに結婚し、子供が産まれ、家族となります。

ストーリーとしてはまあ結ばれるんだろうな、と予測できるのですが、膨大な話数で時間をかけているためその過程が本当に自然。

神は人間の創作で、恋は脳の回路のバグで、結婚という制度は無意味で時代遅れ、子供なんてもってのほかという彼女も、シーズン中盤でブースと結婚しその後母の顔に。

愛情深いブースと関わり、彼の人を思う気持ちに触れていくたびにブレナンの思考が、
「神を信じるなんて愚か」から
「私は神を信じないけど、あなたにはきっと神が幸福をくださる」
に少しずつ変わっていく過程、すごいのよ。

もーーーね、すごいの
二人の関係がとてつもなく素敵なの。
はーーーー伝わらない。

この二人以外も登場人物が全員魅力的で、何一つ要らない歯車がなくて、みんながみんなに影響し、されていく。
人間って繋がりなんだな、と淡白宣言をしている私ですら思ってしまう。
登場人物みんな好き。

変われと言われると変われないけど、こうなれたら素敵だなと思える対象がいると変わりたいと願う。
北風と太陽論はやはり真理だなあと思う今日この頃です。


登場人物たちの気持ちがとても上手く表現されていて物語に無理がない。
無理があるのは遺体たちとその回収方法。

アメリカってたばこのシーンすら規制があったのでは??
なぜミンチにされた遺体は放送できる???

「タンクに入れられて腐乱してるならタンクごと研究所に搬入して」???

遺体でリアリティを表現してるんだろうけど、もはやリアリティがなくなってる。すごい。

しかも研究所の人たちみんな遺体に慣れきっている玄人だから
「これどこの臓器?」「小腸の一部みたいね」「骨にならないと私の出番がないから早く洗浄して」

眉1つ動かさずにこの会話よ。

それ「人」だったんだよね?粘土じゃないよね?

長い時間をかけてみんなが仕事に誠意を持って取り組んでるって描写がなかったらこれはもうクレームモノじゃんと冷や汗かくほど。
みんな初めは吐いてばかりだったって作中でも言ってるけど。

本作の見所のひとつ:あまりにも精巧な遺体


洋画を観ては登場人物がごちゃ混ぜになって「えっと、誰だそれは。やめて急に愛称で呼ばないでわかんない」状態だった私が、
いまではドラマ完結が近づくにつれて寂しくなってくるほどに海外ドラマにハマってます。

「もうこの人たちのやりとりを観ることができないなんて‥寂しい‥スピンオフを永遠にやってほしい‥いまからサザエさん方式にして欲しい‥」

この寂しさのせいで最終シーズンの最終話を観てしまった後はなかなか次のドラマに移行できないのがいまの悩みです。
(そんなこと言ってるけど時間が空いてしまうため2日後には新しいなにかを見つけてる)

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