書き物
さらさらと、音をたてて進むペン
書かれていることは特に意味の無いことなのに
深く探りたくなるような音をたてる
自分でも汚い字だなと思うけど
誰よりも見慣れている自分の字
止まらず動くペン先は自分の好きなターコイズブルーのペンが少しだけ自分の字を綺麗に見せる
書き終え手が止まる
特に考えて誰に向けて
書いたものでもないと気づいた今
少し微笑む
あぁ、この時間がすごく好き
誰にも見られず意味の無い字を書くこの時間が
また新しい紙に意味の無い文字を書き始める
この無意味な時間を邪魔されないうちに
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