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”セリフを入れる”

公演に向けた稽古が続いています。

こんなご時世に、「何を呑気な」と言われてしまったらそこまでの、
誰にも求められていない(笑)仕事とも呼べないような活動です。

一番最前線で観客の目に触れる役者がアマチュアで、
それを支えるスタッフたちが職人だったりするから、
面白いなあと、呑気に眺めている自分がいます。


私もまだまだアマチュアです。
チケット料金という形で、お金はもらっているけど、
演出家・脚本家という形で、継続的にお仕事が貰えるわけではないので、
仕事にできる技術がまだ身についてないんだと思います。

そんな私が、プロや同じアマにオファーして、
ギャラをお支払いして作品を作る。
身の程、がどの程度なのか、毎日ぐらぐら悩みます。

ない袖は振れないから、お金がないなら規模を小さくしなければと思うし、
プロを集めているわけじゃないから、技術の差には目を瞑らなくてはいけない部分も正直あります。

けど、私個人として、主宰として、作者として、
諦めたくないところもあるわけで。
その意地にも、自信が持てない状態でずっと走ってるわけで・・・。


何が言いたいの?って聞かれると困っちゃうんですが。


へこたれてます笑


愚痴だから、私個人と関係ない、もしくは私の言葉を右から左に流せる人だけ読んで欲しいと(簡単に言えば、今回のカンパニーメンバーは読むなとww)思っています。


ゆーたで?






セリフがね。いつまで経っても安定しないのですよ。
もうそりゃ、全員。もれなく。
私もよ!
だから自分にも腹が立つんだけどさ!!

未熟な立場をわかった上で、偉そうに言わせてもらいますけど、
役者の仕事は、自分の役を旅させることなんですよ。
その旅の軌跡はさ、演出家も脚本家も手出し無用なわけ。
だって、内面の旅だからさ。
どこまで深く、紆余曲折した旅をするかが、役者の力量やセンスだったりするの。
で、演出家からは動きが、脚本家からはセリフが、それぞれ「これ使ってねー」ってオーダーされてるわけ。
で、一番最初に越えなきゃいけないオーダーがセリフなの。
最低条件なの!
家建てるならまず土地を。なの!!(は?)


セリフが入ってなきゃ、心情とか、ミザンスとか、コミュニケーションとか、そんなのできるわけないのよ。
3×4を覚えてないのに、12÷4をパッと解こうとしてるんだよ。
無理なのよ、それ。

ストレートプレイは、下手すると日常の生活とさして変わらないからさ、
なんか、普通に(語弊あるけど)セリフ言って動けばいいように捉えがちだけど、
演技ってそういうんじゃないから!
ちゃんと反復練習と、技術いるからー!


「セリフを入れる」っていうのは、暗記したってことじゃないんです。
考えなくても話せるってことなんです。
自分の体に馴染んでて、自然と口から出てくるんです。
同じ状況に立たされたら、同じ言葉が出てくる状態にしておくんです。
寝ぼけてても、掃除してても、100マス計算やりながらでも、言えるんです。

それを、「セリフが入っている」状態と言うんです。

でも、登場人物と自分は違う人間だから、言い方や語尾が多少違ったり、
「そこで急に黙るの!?なんで!?」
ってびっくりさせられることもあるんです。

そう言う部分を埋める作業を、
役を自分に近づけて、自分が役に近づいていく作業を
”役作り”って言うんです。
役と自分を馴染ませていく作業なんです。


これ、難しいんです。


一回の稽古、一回の公演で身につけるものでなくて、
キャリアを積みながら段々と上手くなっていくものなんです。
人生経験と想像力も必要なんです。

だからさ、別に前の稽古から次の稽古の間に劇的な変化なんか望んでないよ。

でもさ、
ちょっとくらい、「なんか変えてこいよ!」と思うんですよ。
なんで、何も言われなかったからOKなんだよ。
その少ない選択肢の中から選んだ答えが正解か?
アマチュアのたった数回で作ったものが、客の喜ぶクオリティか?

ちゃうやろー!!

いつでも足りないだよ、私たちは。
ずっと足りないままなんだよ。
本番明けても、千秋楽の幕が降りる瞬間でも、
ずっと足りなくて、未熟なんだよ。

だから努力するんだよ。
もういいやって言ったらダメなんだよ。

「このくらいだ」で終わっちゃダメなんだよ。

最後の最後までもがいて、努力して、でも全然なってなくて、
メンバーにもお客さんにもごめんって思いながら、

「でも、今の私の限界はここなの!」

って、
それを”胸を張る”って言うんじゃないの?

一ヶ月後、一年後の、未来の自分に期待してねって言えるのが、
”自信”なんだと思うのよ。

だから”自信”と”謙虚さ”は同居できるんでしょ?




「プロじゃない」「アマチュアだ」の言葉は、
人が私たちを評価するときに使えばいい。

舞台に上がるなら、人前に立つなら、
作品を背負うなら、
プロかアマチュアかと言うよりも、
その作品が、一番面白い状態になっているかだけ考えて、
その為に自分ができることをとことんやり尽くそうよ。


と。

吐き出してスッキリした私が物申しました。



わあー。

全部、自分に跳ね返ってくるー( ´∀`)アヒャ


自信をもって当日舞台に立つために、気合を入れ直します!!



2/mashi池袋演劇祭参加作品
「Down By The Salley Gardens」
@北池袋新生館シアター

9.2.thu 19:00~
9.3.fri  19:00~

9.4.sat 13:00~ / 18:00~
9.5.sun 13:00~ / 18:00~


あらすじ
亡くなった祖母が暮らしていた家には、可愛らしい庭がある。
ずっと疎遠だった叔母が、そこに住むと言って帰ってきた。
家族ではない、叔母にだから話せることが、聞きたいことが、私にはあった。
回想と空想が織り交ぜられ紡がれる、ある女の物語。
完全オリジナル楽曲と生演奏で挑む2/mashiの新作、ここに!

作・演出/けちゃ
出演/松尾満里子、根本秀之、佐藤桃香、池田紘史
演奏/坂田邦明
料金/前売り3,500円・当日4,000円/配信チケット2,500円
ご予約:https://www.quartet-online.net/ticket/mashimashi
※配信チケット購入方法は追ってお知らせします。

2:mashiチラデザ0716


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