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同志社系列の中学校ってどんな学校?

「同志社大学」と言えば、関西の中でも難関なんかんの私立大学群「関関同立かんかんどうりつ」の中の一つ。中でも一番偏差値が高い大学のイメージがあり、大学付属の中高一貫校も高い人気を持っています。

そんな同志社大学の系列中学校は4校あるのですが、

「同志社中学校」
「同志社国際中学校」
「同志社香里中学校」
「同志社女子中学校」

この内の3校の先生方にお越しいただき、奈良県の学習塾KECゼミナール高の原教室を会場とした「同志社系列合同学校説明会」を実施。たくさんの小学生や保護者の方々がご来場され、約2時間の説明(各学校25分ずつ+KECからの案内)にも集中してご参加されていました。

説明会応募時のバナー画像

なぜ人気なの?

同志社大学は、前述した「関関同立」と呼ばれる関西の私立大学群の中でも最難関とされている大学です。大学の知名度や充実した教育内容、部活・サークル活動、美しいキャンパスなど、人気の理由は様々です。

そして同志社系列の中学校4校とも中高一貫校ですので、ほぼすべての生徒がそのまま高校に進学し、そして同志社大学、もしくは同志社女子大学に推薦で進学しています。(もちろん医歯薬系進学希望、別の大学に進学希望者もいます)

基本的にきちんと学校に通い、卒業できる成績を取っていれば同志社大学への内部進学が可能、つまり同志社大学にほぼストレートに推薦入学できるという点が、同志社系列の中学校4校の人気の秘密です。



中学受験・高校受験・大学受験の差

最終的に同志社大学へ進学を希望される方にとって、その機会は以下の3つとなります。

  1. 大学受験

  2. 高校受験

  3. 中学受験

が、「受験」というキーワードで混同しがちですが「中学受験」「高校受験」と「大学受験」は大きく異なる点があります。


定員厳格化と緩和

有名大学や人気大学に入学者が集中し、その他の大学の志願者が減って定員割れ起こす課題があり、2016年度から文部科学省が定員厳格化を実施してきました。それにより最初の合格者数が抑えられ、合格ラインが上がり、従来なら合格できた層が不合格になるケース「合格者の減少(以前まで定員より多くの合格者を出していた為)」が起こりました。

また「追加合格者の増加」も起こり、入学金の二重払いなど受験者側が振り回されてしまうケースも多々見られるようになりました。大学側も入学者の調整がかなり難しい状態だったと言えます。

その為、2023年度の入試から規制緩和が入り、入試の基準が「全学年の総定員数」での判断となりました。

<緩和前> 毎年学部ごとの入学定員で判断
<緩和後> 大学の全学年の総定員数で判断

さらに経過措置として、2023年度は収容定員の1.3倍、2024年度は1.2倍、2025年度は1.1倍が基準となっています。

これによって、ある年に入学定員がオーバーしたとしても、翌年以降に入学者を減らせば基準をクリアでき、大学側の裁量が広がったと言えます。ではこれが受験者側にどう影響するのでしょうか?

「追加合格者の減少」が2023年度の入試では大きな影響だったと言われています。考えられる要因としては、緩和により大学側が最初から合格者数を多く出せたことや、追加合格を無理に出さずとも次年度で調整ができるようになったことなどが挙げられます。2022年度までは、最初の合格者数が多くなりすぎないよう抑え、複数回に分けて追加合格で調整をしていたのが、緩和によって最初の合格発表で定員が埋まっても大丈夫になったのです。

ここまでの話から「場合によっては、入学難易度が下がる大学もあるのでは?」と考えられる方もいらっしゃると思います。確かにそのケースもありますが、逆のケース「前年度、入学者が定員より多い場合」の大学は注意が必要となり、難易度が上がることも考えられます。このように、大学受験は現在非常にややこしく、受けられる年度によって様々な変化が起こっています。

またシンプルに大学受験では、要求される勉強量やその内容が中学受験や高校受験と圧倒的に違い、ライバルも「都道府県内+近隣地区」から「全国区」と広がりますので、「大学受験」が他と大きく異なることが想像しやすくなるのではないでしょうか。

同志社大学の場合

入試制度(一般選抜、AO推薦、公募推薦、共通テストなど)も様々に用意されていますし、志望される学部によって偏差値も合格ラインもバラバラですが、前述の通り関関同立の一角であり、関西では最も難しい私立大学と言われている大学で、全国から受験生も集まります。また京都大学や大阪大学を第一志望とするような学生の併願先として受験される場合も多いため、やはり一筋縄ではいかない大学と言えるでしょう。「定員厳格化から緩和」の動きにより余計にややこしい昨今ですので、しっかりとした入試対策を取るべき大学になります。



高校受験はどうなの?

同志社大学の系列は全て「中高一貫校」となっており、高校から入学することも可能ですが募集人員は多いとはいえません。偏差値も全体的に高く、同志社高等学校に至っては偏差値70を超える超難関校でもあります。同志社国際は「帰国生」の募集に重点が置かれている点が特徴であったりと「同志社ブランド」のハードルの高さが伺えます。

2023年度 同志社系列入試データ

2023年度 同志社系列入試データ

データを整理してみました。中学入試での受験者数が多いことが伺えます。それだけ皆さん早いうちに同志社大学への進路を確保されようとしているのでしょうか。これを読んでいただいている方の参考になれば幸いです。


<データを見る際のポイント⭐️>

「倍率」
「応募倍率」「受験倍率」「実質倍率」と、倍率には複数の種類があります。こういったデータを参照される際は「何の倍率を見ているのか?」を意識されると良いでしょう。

「最低合格点」
合格者のうち、順位が最下位の人の得点です。その点数未満の方は全員不合格ということになります。

「偏差値」(※上図データ内にはありませんが)
こちらも良く惑わされる傾向にありますが、同じテストを受けた中で、自分が平均と比較してどれくらいの位置にいるかを見る数値になります。単に高ければ良いものではないのでご注意ください。

「合格者率」
募集人員に対して何名の合格者が出たかを見る数字です。例)100名の募集に対し150名合格していたら1.5倍になります。


受験の際、過去のデータはとても重要になりますが、学校によって表記も全然違い、何をどう比較すれば良いか迷われる方も多いのではないでしょうか?(筆者は上図の表を作る際、非常に迷いました笑)そういう受験の難しい分析や過去のデータ、対応策に強い受験のプロが「塾」ですので抱え込まず、難しい場合は遠慮なくお近くの塾に相談をしてみてください。



中高一貫校の中学受験のメリット

中学受験は、各小学校の成績トップクラスの受験者が母集団となるため、合格を勝ち取ることは簡単ではありません。しかし、中高一貫校に中学から入学した場合、高校受験を経ることなく併設されている高校へ進学でき、また学校によっては、大学までエスカレーター式に進学できるケースもあり、その後の受験勉強の負担が小さいことは大きなメリットと言えます。同志社も同じく、ほぼすべての生徒がそのまま高校に進学し、そして同志社大学、もしくは同志社女子大学に推薦で進学しています。

また、中高一貫校の多くが大学受験まで見据えたカリキュラムを組まれているため、質の高い教育や部活動の傾向もあります。中学受験を経験することで早いうちから勉強習慣を身につけつつ、進学後は特別な教育環境の中、自分たちの進みたい将来像へ集中できる。それが一番のメリットと言えるでしょう。

もし万が一、中学受験で志望校にご縁がいただけなかったとしても、中学受験自体が特別な経験ですので必ずプラスになるはずですし、高校受験・大学受験とチャンスはまだ残りますので、諦めずにチャレンジを続けていただけたらと思います。



大切なのは「受験の目的」

ここまで同志社系列中学校の受験のお話を中心に書かせていただきました。同志社系列中学校の説明会では、各学校の考えや具体的な学校の情報、入試についてなどイベントならではの情報がたくさん聞けるということもあり、ご予約の時点で座席が満席、”キャンセル待ち”の方も複数いらっしゃるほどの大好評となっていました。

KECゼミナール高の原教室 イベント当日の様子

ここまで色々と書いてきましたが、改めて私たち大人が、子どもたちの受験において最も大切に意識をしていきたいことは、

「受験をする目的は何か」です。

「より良い教育を求める」ことを私たち大人は考えていますが、最終的にその学校に通うのは子どもたち本人。子どもたちは、部活動や制服、校風、弁当の有無や図書館が綺麗など、それぞれの視点で志望理由を持たれるはずです。大人からすると「そんな理由?」と思う場合もあるかもしれませんが、最終的に子どもたち自身が「ここに行きたい!」と思う事が、勉強や受験に対してのやる気にも直結します。

ぜひ一方的になりすぎず、お子さまとご家族でじっくり話し合いをしながら、お子さまの将来について考えていただければと思います。

ご家族だけでは「どう考えればいいか分からない」「将来への計画どうすればいいの?」と迷われる場合もあると思います。そういう時こそ、学習塾KECゼミナール・KEC志学館ゼミナールを頼っていただければ幸いです。

お子様の将来を見据えた勉強・受験を全力でサポートさせていただきます。



【KECグループ リンク集】
<集団指導塾> KECゼミナール・KEC志学館ゼミナール 公式サイト
<個別指導塾> KEC個別・KEC志学館個別 公式サイト
<予備校>   KEC東進衛星予備校 公式サイト
<プログラミング教室> プロクラ 公式サイト