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No two learners are the same.

KEC のグループコーチングについて、少なくとも週に1度は書いておこうと思っていたのですが、あっという間に最終週になってしまいました。「はじめまして」ではちょっとモジモジしていた受講生たちですが、いまやすっかりチームの仲間という感じです。

グループ Wiki では他の人の課題にコメントをつけたり、質問したり答えたりという交流が見られます。セッションの前後には Zoom 上でおしゃべりしたり、連絡先を交換したり。

受講生たちは、最初のうちは控えめに英語学習についてのみ話していましたが、現在はさまざまな話題について、かなり深いところまでオープンに語り合っています。彼らの「学び」の捉え方が広がり、学習者として自分を見つめ、他の人の意見や考え方を吸収する力が高まってきているのを感じます。


「2人と同じ学習者は存在しない」という前提


KEC では、どの学習者も唯一無二の存在と考えてコーチングをおこなっています。受講生にはいつも「他の人の学習法があなたに合うとは限らないし、あなたに合う学習法が他の人に合わなくても構わない」と伝えています。普段のセッションは個別ですから、伝えた後は受講生が各自で実感するのを待つしかないのですが、今回はグループという場を利用して、このことをより鮮烈に、即座に体験してもらうことができました。

たとえば2週めのセッションでは、受講生全員でサンプル会話を書き起こし、お互いの作業の仕方、聞き方、書き方などに違いがあることを学びました。

4週めのセッションでは、サンプル会話に登場する日本人英語話者について、それぞれに評価してから、その結果やプロセスをグループでシェアしました。「自分じゃないから褒めることに抵抗がなかった」と言う人と「自分のときと同じぐらい辛口だった」と言う人が、お互いに「そんな考え方があるんだ!」と驚く場面や、「そうか… 『イヤだな』と感じたのは、実は自分に対してだったのかも」などと気づく場面などが相次ぎました。

また、別の場面では「木を見る」と「森を見る」、「慎重派」と「大胆派」、「締め切りより早く提出する」「ギリギリに提出する」「遅れても気にしない」など、得意・不得意や性格、学習スタイルから価値観や人生観に至るまでのさまざまな違いが出会うのを目の当たりにしました。お互いの個性を認め、自分らしさを見つけ、そのうえで「今後、自分は英語学習とどう付き合っていくか」を考えました。

私もこの新しい試みを通じて、たくさんのことを学びました。受講生どうしが惜しみなく経験やアイディアをシェアし、的確にフィードバックしあう姿からは、グループコーチングという手法の可能性を感じました。「カッコつけようとするのはやめようと思った」「いつもの自分のままで英語を話せるようになりたい」「文法を学ぶのが楽しくなってきた」など、素直で力強い言葉があちこちで飛び出すのも、共に学ぶ仲間がいればこそのことかもしれません。

今週末はいよいよ最終回。受講生一人ひとりに、プログラムで経験したことを発表してもらいます。


Photo by Markus Spiske on Unsplash

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