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「ミステリー小説って読むの大変そう…」そんな方にオススメの読みやすい作品

不可解な事件の謎を頭脳明晰な探偵が華麗に解決するミステリー。
正直推理とかについていけないので、ミステリーものの小説を敬遠している、そんな方はいませんか?

そんなあなたのために、頭を悩ませなくても読めてしまう、それでいて非常に読み応えのあるミステリーものを紹介します!

「名探偵 三途川理シリーズ」(森川智喜)

三途川理(さんずのかわことわり)という、悪知恵が武器の探偵が登場するシリーズ作品。
●キャットフード
●スノーホワイト 
●踊る人形
●ワスレロモノ
●トランプソルジャーズ
●バベルノトウ
の6作品となっており、特に作品同士の繋がりは無く独立した物語なので
どれから読み始めても楽しめます。

シリーズ最大の特徴として、探偵である三途川理が世間の想像する探偵像とはかけ離れた悪党である点。
頭は確かにいいのですが、それを妙な方向にばかり働かせた挙句に
痛い目を見るという展開がお決まりです。
なんというか、子供向けアニメに登場する憎めない敵キャラみたいな感じです。
しかしプロットの精緻さや白熱する展開は流石森川智喜さんといったところか、一気読みしてしまう面白さがあります。


「片想い探偵 追掛日菜子」(辻堂ゆめ)

推し活に狂う女子高生のお話。
主人公の日菜子は別に探偵ではないのですが、なぜか推しが毎回事件に巻き込まれるせいで探偵役を買って出ざるを得なくなります。
推しにかけられた嫌疑を持ち前の推理力を以て晴らす。
でも事件を解決したら、遠く尊い存在であった推しが自分に好意を持ってしまう。そんなのは間違ってる。推しは触れられないからこそいいのだ。
といった自分なりの信念と葛藤する若干いかれた女の子が活躍するミステリーです。

短いストーリーの連作集ですが、飽きっぽい日菜子の推しは毎回変わります。


「裏染天馬シリーズ」(青崎有吾)

綾辻行人の「館シリーズ」のパロディのようなタイトルで、
「体育館の殺人」「図書館の殺人」「水族館の殺人」と展開されています。
平成のエラリークイーンとも称される青崎さんは、まるで漫画を読んでいるかのようなライトな読み心地ながら、核となるミステリー部分は非常に練られた作りとなっています。

主人公の裏染天馬はいわゆる根暗な感じのオタク。でも頭脳は抜群。
物語が進むにつれて真実が明るみになっていく展開はまさに本格ミステリー。
その複雑に絡み合った謎を、親しみやすいキャラクターと語りで読み手に分かりやすくしてくれているので、ミステリー初心者でも挑戦できると思います。



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